レゴの楽しみ方
小さなブロックを一つ重ねると、軽い音とともに形が固定されます。
次の一つを横へ並べ、その上へ別の色を置く。最初は何になるのか分からなかった集まりが、少しずつ壁や窓、車輪、花びらのように見えてきます。
レゴというと、子どもの頃に遊んだブロックを思い浮かべる人もいれば、大きな建物や乗り物を何時間もかけて作る趣味を想像する人もいるでしょう。
「大人になってから始めても楽しめるのだろうか」
「説明書どおりに組むだけでは、すぐに終わってしまわないか」
「一度完成させたら、あとは飾るしかないのでは」
そんな疑問もありますが、レゴの楽しみ方は完成見本を再現することだけではありません。
説明書に沿って構造が生まれていく過程を味わう。完成した作品の一部を組み替える。同じ部品から、まったく違う物を考える。複数の作品をつなぎ、一つの町や物語へ育てる。
組み立て、崩し、考え直せることが、レゴブロックの大きな特徴です。
今回は、自宅で月2回ほど楽しむ場合を中心に、最初のセットの選び方、費用、組み立て方、自由制作へ進む方法、ブロックの整理、安全な扱い方、続けるほど広がる楽しみ方まで紹介します。
レゴの基本情報
主な楽しみ方 説明書付きのセットを組み立てる、完成品を組み替える、手持ちのブロックから自由に作品を作る
おすすめの頻度 月2回前後
一回の組み立て時間 約110分
短時間で楽しむ場合 約35分から
準備と片付けを含む時間 約130分
主な場所 自宅の机、床へ座らず作業できる平らな場所
一人で楽しめるか 一人で静かに組み立てられる。家族や友人と工程を分ける楽しみ方もある
天候の影響 ほとんど受けず、雨の日や外出しない休日にも取り組みやすい
最初に必要なもの レゴセットまたはブロック、説明書、平らな作業面、部品を入れる小皿やトレー
専用工具の必要性 基本的には不要。ブロック外しがあると、薄い部品や固く組み合わさった部品を外しやすい
難しく感じやすいところ 似た部品の見分け、向きの確認、途中で間違えた場所を探すこと、完成後の収納場所
レゴには、小さな動物や乗り物を短時間で作れるセットから、数千個の部品を使う大型作品まであります。ピース数が多いほど単純に難しくなるわけではありませんが、完成までの時間と必要な作業場所は増えていきます。
最初から大作へ挑戦する必要はありません。
一回の休日で完成を目指すなら、数百ピース程度のセットが取り組みやすくなります。大きな建築物や精密な乗り物を選ぶ場合は、数日から数週間に分けるつもりで始めると、急がずに組み立てられます。
レゴにかかる費用
レゴは、一回ごとに材料を使い切る趣味ではありません。
一つのセットを完成させたあと、飾り続けることも、崩して再び組み立てることもできます。同じ部品から別の作品を作れば、新しい買い物をしなくても何度も楽しめます。
そのため、費用は「一回400円」のように固定するより、どの大きさのセットを、どのくらいの頻度で増やすかによって考えるほうが自然です。
小さな説明書付きセットから始める場合
最初のセット 約2,000〜5,000円
部品を分ける小皿やトレー 手持ち品を使えば0円
収納箱 約500〜2,000円
初期費用の合計 約2,000〜7,000円
小さな動物、乗り物、花、建物の一部分など、短時間で完成できるセットなら、大きな収納場所も必要ありません。初回は「好きな題材」と「完成後に置ける大きさ」を優先すると選びやすくなります。
自由制作を中心に始める場合
さまざまな色と形のブロックが入ったクラシック系のセットには、現在、3,000円前後の小型品から、5,000〜8,000円ほどのボックスまであります。
基本ブロックのセット 約3,000〜8,000円
基礎板 約1,500〜2,500円
収納用品 約500〜3,000円
初期費用の合計 約3,500〜13,500円
基礎板は必須ではありません。机の上で小さな動物や乗り物を作るだけなら、ブロックだけで始められます。
町、庭、建物、平面的な絵柄など、広い面を使う作品を作りたくなった段階で加えれば十分です。
大人向けの展示作品を選ぶ場合
植物、建築、名画、映画作品、乗り物などを題材にした展示向けセットには、5,000円前後から数万円を超えるものまであります。
大きなセットでは、購入価格だけでなく、完成後の幅、高さ、奥行きも確認したいところです。棚へ入らず、置き場所を新しく作ることになれば、ケースや家具の費用まで増えることがあります。
初めて選ぶ場合は、価格の上限だけでなく、
完成までに使いたい日数。
完成後に飾りたい場所。
組み立てたい題材。
崩して組み替えたいか。
この四つを先に決めます。
年間費用の考え方
一つのセットを何度も組み替えるなら、追加費用をほとんどかけずに一年間楽しむこともできます。
月2回取り組み、年に2〜4個ほど小型セットを加える場合は、年間約10,000〜30,000円ほどが一つの目安です。数千ピースの大型セットや限定的なテーマを定期的に購入すれば、年間費用は数万円から十万円を超えることもあります。
月2回遊ぶことと、月2回新しいセットを買うことは別です。
今日は説明書の続き。
次は完成品の一部を改造。
その次は一度崩し、別の形を作る。
同じセットを複数回楽しむ前提を持つと、費用も収納量も抑えやすくなります。
費用を抑える方法
最初から多くの色や特殊部品を集めず、まず一つのセットを完成させます。組み立てたあとに「もっと自由に作りたい」「乗り物を増やしたい」「建物を作りたい」と感じた方向へ、次の部品を足していきます。
箱の大きさや部品数だけで選ばず、組み替えに使いやすい形が多いかを見ることも大切です。基本的な長方形のブロック、薄い板状のプレート、車輪、窓、曲線部品などが混ざっていると、一つのセットから作れる物が増えます。
完成品をすぐ崩したくない場合は、新しいセットを買う前に、飾る場所が残っているか確認します。購入予算だけでなく「一棚まで」「一箱へ収まる量まで」という保管上の上限を決める方法もあります。
レゴをおすすめする3つの理由
1.間違えても、外してやり直せる
何段か組み上げたところで、部品の向きが違うことに気づく。
思ったより幅が広くなり、予定していた屋根が載らない。
自由に作った乗り物が、車輪へ当たって動かない。
レゴでは、こうした失敗がそのまま作品の終わりにはなりません。ブロックを外し、数段前へ戻り、別の組み方を試せます。
接着や切断をしないため、完成した形も途中経過の一つとして扱えます。
一度作った物を壊すことは、制作を無駄にすることではありません。使った部品を眺めながら別の可能性を探す時間も、レゴの遊びに含まれています。
2.同じ部品が、置き方によって別の物へ変わる
四角いブロックは壁になり、車体になり、動物の胴体にもなります。
透明な部品は窓になることもあれば、水面、ランプ、宝石の表現にも使えます。植物用に見える部品が飾りや羽根になり、機械の一部が建物の装飾に見えることもあります。
部品には本来の使い方がありますが、それだけに従う必要はありません。
「この形を別の何に見立てられるだろう」と考え始めると、手持ちの部品が増えなくても、作れる物の幅が広がります。
3.一つの作品から、町や物語を広げられる
最初に小さな家を一軒作る。
その隣へ庭を加える。
家の前を通る車を作り、乗っている人を決める。
道の先に店や駅を置く。
作品が増えるにつれて、単独の建物だったものが一つの町へ変わっていきます。
説明書付きのセット同士を並べるだけでも構いません。建物の間へ道や広場を作り、人物の位置を変えると、完成見本とは違う場面が生まれます。
完成品を眺めるだけでなく、その場所で何が起きているかを考えられることが、レゴを長く楽しめる理由の一つです。
最初のセットは、完成後の楽しみ方から選ぶ
レゴ売り場には、乗り物、建物、動物、植物、映画やゲームを題材にした作品など、さまざまなセットがあります。箱の写真だけを見ていると、どれも魅力的に見えて迷いやすくなります。
最初の一つは、完成後にどうしたいかで選びます。
完成までの過程を楽しみたい
説明書を一段ずつ追い、形が生まれる過程へ集中したい人には、説明書付きのセットが向いています。完成見本が明確なので、自由制作の題材を思いつかなくても始められます。
建物では壁や屋根の構造、乗り物では車輪や可動部分、植物では曲線部品の重ね方など、題材ごとに異なる組み方を知ることができます。
完成後に飾りたい
棚や机へ飾る場合は、完成寸法を必ず確認します。
箱は収納できても、完成品は横へ長く広がることがあります。花束のように高さが出る作品、翼や枝が左右へ張り出す作品もあります。
置く予定の場所を先に測り、周囲へ少し余白を残せる大きさを選びます。
完成後も動かして遊びたい
車輪、扉、関節、歯車などが動く作品では、完成後も触りながら遊べます。人物や小物が付属するセットなら、配置を変えて場面を作る楽しみも残ります。
動かす作品は、棚へ固定して飾る物よりも、外れやすい小物を収納する場所が必要です。遊び終えたら、本体と小物を同じ箱へ戻せるようにします。
自分の作品を考えたい
自由制作を早く始めたい人には、色や形の異なる基本ブロックがまとまったセットが向いています。
ただし、部品が多ければすぐに自由な作品を作れるとは限りません。選択肢が多すぎると、何から使えばよいか迷うこともあります。
最初は「十センチ以内の動物」「四輪で動く乗り物」「入口が一つある小さな店」など、条件を一つ決めると手を動かしやすくなります。
対象年齢とピース数の見方
箱に記載された対象年齢は、大人がその年齢でなければ楽しめないという意味ではありません。部品の細かさ、工程の複雑さ、安全上の注意などを考える手掛かりとして使います。
年齢表示が高い大人向けセットでも、難しい工具を使うとは限りません。似た色の部品が多い、内部構造が複雑、工程が長い、完成品が大きいといった理由で、ゆっくり取り組む設計になっていることがあります。
ピース数も、所要時間を決める一つの目安にすぎません。
同じ形の小さな部品を繰り返し並べる作品と、大きな部品を組み合わせる作品では、同じピース数でも組み立て時間が変わります。初回は数字だけで決めず、箱に載っている完成サイズ、袋の数、作品の細かさも見ます。
最初に用意したいもの
レゴの組み立てには、模型用のニッパー、接着剤、塗料といった工具は基本的に必要ありません。
机の上を整え、部品が転がり落ちないようにするだけでも始められます。
最初に必要なもの
レゴセットまたはブロック 最初は一箱で完結するものを選ぶ
組み立て説明書 紙の説明書、または対応するデジタル説明書
平らで明るい作業場所 部品の色と向きを確認できる照明を用意する
浅いトレーや小皿 開封した部品を袋ごと、種類ごとに分ける
途中作品を置く箱や板 完成しなかったとき、そのまま移動できる大きさを選ぶ
白や透明の小さな部品は、机の模様によって見失いやすくなります。無地の布や大きな紙を敷くと、落ちた部品を探しやすくなります。
ただし、柔らかすぎる布の上では基礎部分が傾くため、作品そのものは硬く平らな面で組み立てます。
あると便利なもの
ブロック外し 薄いプレートや固く重なった部品を、指へ強い力をかけず外せる
仕切り付きケース 小さな部品や特殊な形を分けて保管できる
引き出し収納 自由制作に使うブロックが増えたときに探しやすい
基礎板 町、庭、平面作品などの土台を作りやすい
柔らかなブラシ 飾っている作品の表面から、軽いほこりを払う
スマートフォンやタブレット デジタル説明書の拡大、回転、途中保存などに使える
最初から大きな収納棚を買う必要はありません。手持ちのブロックが一箱に収まらなくなり、探す時間が組み立て時間より長くなってから、収納方法を見直します。
最初は買わなくてよいもの
接着剤は、通常の組み立てには使いません。外して組み直せるという特徴を失うだけでなく、部品の表面や接合部を傷める可能性があります。
カッターやニッパーで部品を削る必要もありません。固くて外れない部品は、刃物を差し込まず、ブロック外しを使います。
色別の大型ケースも、最初は後回しにできます。ブロックが少ないうちは、細かく分けすぎるとかえって片付けが大変になります。
初めての110分を過ごす流れ
1.箱と説明書を確認する
箱を開けたら、すぐにすべての袋を破りません。
説明書を軽くめくり、袋番号、全体の工程、完成品の向きを確認します。番号付きの袋がある場合は、使う順番に一袋ずつ開けます。
先の工程で使う部品まで混ぜると、必要な一つを探す時間が長くなります。
2.作業場所へ部品の区域を作る
机の中央を組み立て場所にし、片側へ説明書、反対側へ部品を置きます。
袋を開ける前に、小さな部品が飛び出しても机の外へ落ちない位置へ移します。空になった袋もすぐに捨てず、部品が残っていないことを確認します。
左右対称の部品、透明部品、非常に小さな部品は、小皿へ分けると見つけやすくなります。
3.一工程ごとに、追加する部品をそろえる
説明書の一段を見たら、必要な部品を先に机へ並べます。
一個足りないように見えるときは、すぐに紛失と考えず、似た色や形を見直します。前の工程で二つ使うところを三つ使っていないか、裏側へ取り付けた部品が違っていないかも確認します。
追加する部品をそろえてから組む習慣を付けると、間違いに早く気づけます。
4.向きを何度も見比べる
説明書の図では、作品の向きが途中で回転することがあります。
さっきまで正面だった側が、次のページでは奥に描かれている。裏返した状態で部品を付ける。左右が似ていても、片方だけ突起の位置が違う。
部品が入らないときは、強く押し込まず、作品全体の向きを見直します。正しい組み合わせなら、無理な力をかけなくてもかみ合います。
5.区切りのよい場所で止める
110分で完成しないセットもあります。
袋を一つ使い終えたところ、大きな部位が一つ完成したところなど、次回に再開しやすい場所で止めます。途中作品、開封済みの部品、説明書を同じ箱やトレーへまとめます。
残りの部品を元の大箱へ戻すと、次回また探すことになるため、開封済みと未開封を分けておきます。
6.最後に少し離れて眺める
組み上げた部分を正面だけでなく、横、後ろ、下から見ます。
説明書では見えにくかった構造や、部品同士の支え方に気づくことがあります。完成したら写真を一枚残し、制作時間や気になった工程を短く記録しておくと、次のセット選びにも役立ちます。
組み立て途中で分からなくなったとき
部品が見つからない
まず、机の上、空袋の角、箱の折り目、トレーの下を確認します。
似た部品をすでに別の場所へ使っていないか、説明書に描かれた長さや突起の数も見比べます。黒、濃い灰色、茶色などは、照明によって判別しにくい場合があります。
不足していると思っても、数工程戻ると間違った場所に付いていることがあります。
部品がうまくはまらない
向き、表裏、左右、部品番号を確認します。
少しずれている状態で上から強く押すと、別の部品まで外れたり、指を痛めたりします。一度外し、平らな面へ置いてから真上から合わせます。
説明書の角度が分かりにくい
紙の図だけで分かりにくい場合は、対応するデジタル説明書を確認します。対応セットでは、完成途中の形を拡大したり、回転させたりしながら見られます。
前のページと次のページを見比べ、どの部分が新しく増えたのかを探す方法もあります。
間違いを見つけた
間違った場所まで戻ることを、失敗と考えなくても構いません。
外した部品を順番に小皿へ置き、必要な段階まで少しずつ戻ります。一気に崩すより、つながっている大きな部位を保ちながら外したほうが再開しやすくなります。
説明書の次は、一か所だけ組み替える
自由制作は、何もない状態から完全な作品を思いつくことだけではありません。
完成したセットの色を一部変える。
車へ別の荷台を付ける。
家の入口を反対側へ移す。
植物へ違う形の花を加える。
人物の持ち物を変える。
こうした小さな変更も、立派な自由制作です。
最初は、完成品の七割ほどを残し、三割だけ変えてみます。元の構造があるため、強度や大きさを一から考えずに、自分の選択を加えられます。
変更前の写真を撮っておけば、元へ戻したくなったときにも安心です。
手持ちのブロックから自由に作る方法
作る物を一文で決める
「雨の日を走る小さな車」
「屋上に庭がある家」
「羽の大きな架空の鳥」
このように、物の名前だけでなく特徴を一つ加えます。使う部品を選ぶ基準ができ、途中で方向を見失いにくくなります。
大きさを先に決める
使う基礎板の範囲、横幅、使えるブロック数などに制限を付けます。
自由制作では、部品が足りなくなることも工程の一部です。予定していた形が作れないとき、別の色に変える、幅を狭くする、構造を簡単にするという工夫が生まれます。
骨組みから作る
建物なら床と柱、乗り物なら車輪と車体、動物なら胴体と脚というように、最初は全体の形だけを作ります。
窓、飾り、植物、小物といった細部から始めると、全体の大きさを変えにくくなります。まず立つ、動く、形が伝わるところまで作り、そのあとで表情を加えます。
一度離れて眺める
近くで組み立て続けていると、使った部品の細かさへ目が向きます。
少し離れて見ると、左右の重さ、色の偏り、高さの違いが分かります。写真に撮ると、肉眼では気づかなかった部分が見えることもあります。
完成と決める前に、一つ外す、一段低くする、色を一か所減らすという調整も試してみます。
ブロックは、色より形で分けると探しやすい
部品が少ないうちは、すべて同じ箱でも困りません。
量が増えてきたら、最初に色だけで分けるより、形や役割で大まかに分ける方法があります。
基本的な厚いブロック。
薄いプレート。
平らなタイル。
斜めや曲線の部品。
車輪や軸。
窓や扉。
人物と小物。
透明部品。
作りたい物を考えるときは、「赤い部品」より「屋根に使える斜めの部品」「床になる広い部品」を探すことが多いためです。
ただし、細かく分けすぎると片付けに時間がかかります。最初は三つから五つほどの箱に分け、探しにくい種類だけを独立させます。
収納方法は、持っている量と作り方に合わせて変えて構いません。
完成後は、飾る・動かす・崩すから選ぶ
完成した作品をすぐ崩す必要はありません。
棚へ飾り、数日ゆっくり眺める。人物や小物を動かして場面を変える。別のセットと並べる。写真を撮り、完成記録を残す。
十分に楽しんでから、次の作品のために崩すこともできます。
崩すときは、部品を一度に大箱へ入れず、次に使いやすい形へ分けます。説明書どおりにもう一度作る可能性があるなら、セット単位で袋や箱へ戻し、説明書も一緒に保管します。
作品を残す数と、崩して使う数を決めてもよいでしょう。
お気に入りの一つは飾る。
新しく完成した物は一か月眺める。
棚からあふれたら、一つ選んで組み替える。
こうした小さな決まりがあると、完成品と部品が増え続けることを防げます。
安全に楽しむために
レゴの通常の組み立てでは、刃物や接着剤を使いません。ただし、小さな部品を数多く扱うため、誤飲、踏みつけ、紛失には注意が必要です。
製品ごとの対象年齢と警告表示を確認し、小さな子どもがいる家庭では、対象年齢に合わない小部品を手の届く場所へ置きません。ペットが部品をくわえたり飲み込んだりしないよう、作業中も床へ落ちた部品をそのままにしないようにします。
固い部品を歯で外したり、カッターや金属工具を隙間へ差し込んだりしません。外れにくいときはブロック外しを使い、周りの部品を手で支えながら少しずつ外します。
床で組み立てる場合は、終了後に部屋全体を確認します。足で踏むと痛いだけでなく、滑ったり転んだりする原因にもなります。できるだけ机で作業し、落とした部品を見つけやすい環境にします。
長時間の組み立てでは、首、肩、腰、指が疲れやすくなります。三十分から一時間ほどで一度手を止め、遠くを見て姿勢を変えます。部品へ顔を近づけすぎず、手元へ影が落ちない照明を使います。
ブロックを洗う場合は、電気部品、金属を含む部品、ステッカー付き部品を分けます。通常のブロックは40度以下の水と柔らかな布やスポンジを使って手洗いし、洗濯機、食器洗い機、電子レンジ、オーブン、ドライヤーなどは使いません。高温や強い直射日光を避け、十分に乾いてから収納します。
続けるほど変わる五つの楽しみ方
第1段階 説明書どおりに一つ完成させる
最初は、一段ずつ図を追い、必要な部品を探します。
平らな土台へ壁が立ち、ばらばらだった部品が乗り物や建物へ変わる。完成形を知っていても、途中の構造が現れるたびに小さな発見があります。
まずは説明書の最後まで進み、自分の手で一つの形を完成させることを楽しみます。
第2段階 組み方の理由へ目を向ける
何作か組むと、部品の重ね方に共通点が見えてきます。
縦の継ぎ目が重ならないようにずらす。
薄いプレートで複数の部品をつなぐ。
内側へ支えを入れ、外から見えない場所で強度を作る。
曲線部品を重ね、四角いブロックから丸みを生み出す。
説明書を進めるだけでなく、「なぜここへこの部品を使うのか」を考える楽しさが増えていきます。
第3段階 完成品へ自分の変更を加える
色、屋根、車輪、入口、人物、小物など、一部分を組み替えます。
元の設計を残しながら、自分が使いたい形や物語へ近づけます。手持ちの部品が足りないときも、別の組み方を探すことで、説明書にはなかった形が生まれます。
同じセットを持っている人同士でも、変更する場所によって違う作品になります。
第4段階 複数の作品を一つの世界へつなぐ
家、店、車、人物、植物を並べ、一つの町を作ります。
同じ人物が暮らす場所を増やす。季節ごとに街路樹や飾りを変える。建物の高さや道の幅に自分なりの決まりを作る。
単独の作品を完成させる楽しさから、複数の場所を行き来する物語へ、遊びの中心が広がります。
第5段階 自分の設計を記録し、人と共有する
完全なオリジナル作品を作り、正面、側面、内部構造を写真へ残します。途中の工程も記録すれば、自分だけの組み立て説明書に近いものを作ることもできます。
家族や友人と同じ部品から別々の作品を作る。テーマを決めて見せ合う。オンラインや展示の場で、組み方や工夫を共有する。
作品そのものだけでなく、考えた過程や、部品の意外な使い方が誰かの次のアイデアにつながります。
あわせて楽しみたい関連する趣味
パズル
パズルは、手元の条件を見比べ、試し、戻しながら完成へ近づく趣味です。部品の向きや位置を考え、一度外して別の組み方を試すレゴの時間ともよく似ています。
決められた完成形へ進むことが好きなら、説明書付きセットとパズルを休日ごとに使い分けられます。
ジオラマ
ジオラマでは、地面、建物、乗り物、人、植物などを配置し、小さな風景や物語を作ります。レゴで町や場面を作る楽しさを、塗料や情景素材を使った表現へ広げたい人に向いています。
接着せず何度も配置を変えられるレゴと、素材を固定して一つの情景を仕上げるジオラマでは、同じ小さな世界づくりでも異なる面白さがあります。
プラモデル
プラモデルは、決められた部品を説明書に沿って組み立て、乗り物、建物、ロボットなどを完成させる趣味です。部品の番号を探し、構造を理解しながら形を作る時間は、レゴのセット制作ともつながります。
接着や塗装を加えて完成形を深めたいときにはプラモデル、崩して何度も組み替えたいときにはレゴというように、完成後の過ごし方で選べます。
一つ外せば、次の形が始まる
完成した作品を前にすると、崩すのが惜しく感じられることがあります。
説明書の最後まで進み、ようやく形になった建物。
途中で何度も向きを間違えながら完成させた乗り物。
手持ちの部品を組み合わせ、初めて自分で考えた小さな動物。
そのまま飾ることも、もちろん一つの楽しみ方です。
けれど、レゴでは完成したあとにも選択が残っています。
屋根を一段高くする。
車輪を大きくする。
花の色を変える。
隣へもう一軒の家を作る。
あるいは一度すべて外し、同じ部品からまったく違う物を始める。
次の休日には、気になる小さなセットを一つ選び、最初の袋だけ開けてみてください。一日で完成しなくても、机の上に昨日までなかった形が少し残れば、続きへ戻る楽しみが生まれます。
一つのブロックを重ねた瞬間から、完成見本には描かれていない次の形まで、静かに始まっています。
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