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離乳食作りの楽しみ方

はじめに

やわらかく煮たおかゆを、スプーンの背でなめらかにつぶす。ほんの一さじを小さな器へ移すと、大人にはわずかに見える量が、赤ちゃんにとっては初めて出会う食事になります。

口を開いてくれる日もあれば、舌で押し出す日もあります。昨日は食べたものを今日は嫌がったり、一口で終わったと思えば、別の日にはもう少し欲しそうにしたりすることもあります。

離乳食作りは、決められた量を毎日きれいに食べてもらうためのものではありません。母乳や育児用ミルクを飲んできた赤ちゃんが、少しずつ食べ物の舌触りや味に慣れ、口を動かして飲み込む経験を重ねていくための食事です。

月齢は進め方を考える一つの目安になりますが、発達や食欲、体調には個人差があります。表どおりに進めることより、目の前の赤ちゃんがどのように口を動かし、どのくらい無理なく食べられているかを見ることが大切です。

初めから何種類もの野菜を裏ごししたり、一週間分をまとめて作ったりする必要もありません。最初の一歩は、なめらかにしたおかゆを一さじ用意するだけ。そこから食べる様子に合わせて、野菜や豆腐、魚、卵などへ少しずつ出会いを広げていきます。


離乳食作りの基本情報

主な取り組み方 赤ちゃんの発達や体調に合わせて、食べやすい固さと大きさへ調理する

始める時期の目安 生後5〜6か月頃から、発達の様子を確認して始める

おすすめの頻度 特別な制作日を設けるより、必要な分を日々用意し、ときどき冷凍分をまとめる

1回の調理時間 約20〜60分

まとめて準備する場合 約60〜90分

短時間で取り組む場合 おかゆや野菜一種類なら約15〜30分から

主な実施場所 清潔な自宅の台所

最初に作りやすいもの なめらかにすりつぶしたおかゆ

最初に必要なもの 小鍋、すり鉢や茶こし、小さな器、離乳食用のスプーン

大切にしたいこと 月齢だけで進めず、食べる様子、成長、体調に合わせる

離乳の開始時期には、首がしっかりすわっている、支えると座れる、食べ物に興味を示す、スプーンを口へ入れても舌で押し出すことが少なくなるといった様子が目安になります。早く始めることや、周囲と同じ速さで進むことが目的ではありません。

離乳食を始めても、母乳や育児用ミルクは引き続き大切な栄養源です。離乳の完了も、母乳や育児用ミルクを必ずやめるという意味ではなく、形のある食べ物から必要な栄養の多くを取れるようになっていく状態を指します。

離乳食作りにかかる費用

離乳食に使う米、野菜、魚、豆腐などは、家族の食事から一部を取り分けられることがあります。そのため、すべての食材費を離乳食だけの追加費用として考える必要はありません。

手持ちの調理器具を使う場合 初期費用はほぼ0円

すり鉢や保存容器などを買い足す場合 約1,000〜4,000円

裏ごしや刻みに対応した調理セットを用意する場合 約3,000〜5,000円

ハンドブレンダーなどを追加する場合 約4,000〜1万5,000円以上

一度に数食分を作る食材費 約200〜1,000円前後

最初から専用の調理家電を購入しなくても、小鍋、スプーン、茶こし、すり鉢などで始められます。なめらかなペーストを作る期間は長くないため、少量を手早くつぶせる道具の方が、出し入れや洗浄まで含めて使いやすいこともあります。

冷凍保存を取り入れるなら、小さく分けられる容器やトレーが役立ちます。ただし、初めから大容量をそろえるのではなく、一回にどのくらい作り、どのくらい冷凍庫へ入れられるかを確かめてから買い足します。

市販のベビーフードは、手作りを休むためだけのものではありません。家庭では使いにくい食材を試す、外出時に利用する、適した固さや粒の大きさを知る見本にするといった使い方もできます。

手作りだけ、市販品だけと決めず、その日の時間や体調に合わせて組み合わせる方が無理なく続きます。使い切れずに食材を傷ませるより、必要な量だけ市販品を利用する方が費用を抑えられる場合もあります。

離乳食作りをおすすめする3つの理由

1.食べる力の変化を、近くで見守れる

離乳食を始めた頃は、口へ入ったものを舌で奥へ送り、飲み込むことから覚えていきます。やがて舌でつぶし、歯ぐきでつぶし、少しずつ自分で手を伸ばして食べようとするようになります。

昨日まではなめらかな状態で食べていた野菜を、少しだけ粗くしてみる。すると口の中で確かめるように、ゆっくり舌を動かすことがあります。

大きな変化が毎日見えるわけではありません。それでも、スプーンへ口を近づける、食べ物へ手を伸ばす、飲み込んだあとにもう一度口を開くといった小さな姿から、食べる力が育っていることを感じられます。

2.身近な食材の味を、一つずつ伝えられる

離乳食の初めには、濃い味付けは必要ありません。米のやわらかな甘さ、かぼちゃの自然な甘み、だしで煮た野菜の香りなど、食材そのものの味を生かします。

大人の料理ではいくつもの材料や調味料を組み合わせますが、離乳食では一つの食材を丁寧に見る機会が増えます。同じにんじんでも、ゆで時間やつぶし方によって、口当たりや香りが変わることに気づきます。

赤ちゃんが一度で好きにならなくても、失敗ではありません。体調や空腹の具合、舌触りによって反応は変わるため、日を空けて別の形で試すこともできます。

3.家族の料理を見直すきっかけになる

離乳食が進むと、家族の料理から味付け前の食材を取り分けられるようになります。みそを入れる前の汁物から野菜を分ける、焼いた魚の味付けしていない部分を使うといった方法です。

赤ちゃんへ取り分けることを考えると、家族の料理でも野菜の切り方や味付け、食材の組み合わせに目が向きます。一つの鍋から大人と赤ちゃんの食事を作れるようになると、離乳食だけを別に用意する負担も軽くなります。

家族と同じ食卓を囲み、同じ食材を違う形で食べることも、食事の楽しさにつながります。完璧に同じ料理でなくても、食卓の時間を少しずつ共有できるようになります。

始める前に、赤ちゃんの様子を確認する

離乳食は、生後5〜6か月頃を一つの目安に始めます。ただし、月齢になった日から必ず開始するものではありません。

首のすわりがしっかりしている。

支えると安定して座れる。

食べ物へ興味を示している。

スプーンを口へ入れたとき、舌で強く押し出すことが減っている。

こうした様子を見ながら始めます。早産や低出生体重、成長への心配、飲み込みにくさ、持病などがある場合は、かかりつけ医や健診時の保健師、管理栄養士などへ相談します。

体調の悪い日、発熱や下痢がある日、予防接種の直後などは、新しい食品を無理に試さない方が様子を見分けやすくなります。食べる量が少ない日も、機嫌や授乳、排便、成長の様子を含めて見ます。

発達に合わせて変わる食べ物の形

離乳食では、月齢だけで急に固さを変えるのではなく、口の動きや食べ方を見ながら進めます。次の段階は境界のはっきりしたものではなく、前の形と行き来しながら慣れていくものです。

生後5〜6か月頃|なめらかな状態から

初めは、なめらかにすりつぶしたおかゆを一日一回、一さじから始めます。この頃の目的は、多くの栄養を離乳食だけで取ることではなく、食べ物を口へ入れ、飲み込む感覚に慣れることです。

おかゆに慣れてきたら、やわらかく煮てすりつぶした野菜を一種類ずつ試します。その後、豆腐、白身魚、十分に加熱した卵黄などへ少しずつ種類を増やします。

調味料は基本的に必要ありません。食べる量が増えない日があっても、母乳や育児用ミルクを続けながら、無理に口へ運ばないようにします。

生後7〜8か月頃|舌でつぶせる固さへ

なめらかなペーストを口へ入れたあと、上手に飲み込めるようになってきたら、少しずつ粗さを残します。目安は、舌と上あごでつぶせる豆腐ほどのやわらかさです。

一日二回の食事へ進めながら、穀類、野菜や果物、たんぱく質を含む食品を組み合わせます。粒を大きくするだけでなく、ぱさつく魚へとろみを付けるなど、飲み込みやすさを整えます。

口から出す場合は、嫌いと決めつけず、固すぎないか、粒が急に大きくなっていないかを確認します。一部だけ前の形へ戻し、食べやすいものと新しい形を組み合わせても構いません。

生後9〜11か月頃|歯ぐきでつぶせる固さへ

舌の動きが広がり、食べ物を歯ぐきの上へ運べるようになったら、歯ぐきでつぶせるやわらかさへ進みます。食事は一日三回へ近づき、家族の食事時間とも合わせやすくなります。

この頃から手づかみ食べへの関心が見られることがあります。やわらかく調理した野菜などを、握りやすく、口へ詰め込みにくい形へ整え、必ずそばで見守ります。

食べこぼしは増えますが、触る、握る、口まで運ぶ経験も食べる力の一部です。床や服の汚れを完全に防ぐより、洗える敷物やエプロンを使い、安全に試せる環境を作ります。

生後12〜18か月頃|幼児食への橋渡し

形のある食べ物を歯ぐきでかみつぶせるようになり、食事から栄養の多くを取れる状態へ近づいていきます。食事は一日三回を基本に、必要に応じて補食を加えます。

大人と同じ見た目の料理でも、固さ、味の濃さ、大きさは引き続き調整します。離乳の完了は、急に大人の料理へ切り替えることでも、母乳や育児用ミルクを必ず終了することでもありません。

牛乳を飲み物として与える場合は、鉄不足への配慮から、1歳を過ぎてからが一つの目安になります。個別の成長や食事量に心配があるときは、健診や医療機関で相談します。

最初のおかゆを作る流れ

初回は、なめらかなおかゆを一さじだけ用意します。たくさん作るより、調理と食べさせ方を一度経験することを大切にします。

1.手と道具を清潔にする

調理前に手を洗い、小鍋、スプーン、すり鉢などを洗って十分に乾かします。ふきんやスポンジも清潔なものを使い、生肉や生魚を扱った直後の調理台はきれいにします。

2.米を十分やわらかくする

炊いたご飯へ水を加えて煮る方法でも、米から炊く方法でも構いません。芯や粒の硬さが残らないよう、十分にやわらかくします。

初めは、スプーンからゆっくり落ちるほどのなめらかな状態へ整えます。水分だけのおもゆではなく、やわらかくした米の部分もすりつぶします。

3.一さじ分を取り分ける

清潔な器へ、離乳食用スプーン一さじ分を取り分けます。熱すぎないことを確認し、赤ちゃんが落ち着いて座れる姿勢を作ります。

スプーンを口の奥へ入れず、下唇の上へそっと置きます。赤ちゃんが口を閉じるのを待ち、スプーンを水平に引きます。

4.食べたあとの様子を見る

一口で終わっても構いません。口元、皮膚、呼吸、機嫌、嘔吐の有無などを確認し、母乳や育児用ミルクは普段のリズムに沿って与えます。

残った離乳食へ、食べさせるために使ったスプーンを戻している場合は、次の食事へ保存しません。口を付ける前の分と保存分を、初めから分けておくと扱いやすくなります。

新しい食材と食物アレルギー

新しい食品は、一度に何種類も加えず、一種類を一さじから試します。食べられた様子を見ながら少しずつ量を増やすと、何か変化があった場合にも原因を振り返りやすくなります。

食物アレルギーを心配して、離乳食そのものや卵など特定の食品の開始を自己判断で遅らせても、予防になるという根拠は示されていません。反対に、心配だからと多く食べさせるものでもなく、発達に合った時期に十分加熱したものを少量から進めます。

湿疹が続いている、すでに食物アレルギーと診断されている、以前に食品で症状が出たといった場合は、自己判断で除去や再開をせず医師へ相談します。家族にアレルギーがあるという理由だけで、広い範囲の食品を除くことも避けます。

食べたあとに、じんましん、皮膚の赤み、繰り返す嘔吐、せき、ゼーゼーする呼吸などが見られた場合は、食べた食品、量、時刻、症状が出た時刻を記録して医療機関へ相談します。呼吸が苦しそう、急にぐったりする、複数の症状が急速に現れる場合は、緊急の対応が必要です。

1歳までは、はちみつを使わない

1歳未満の乳児には、はちみつを与えません。乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性があり、加熱した料理や菓子、飲料に含まれている場合も避けます。

「少量ならよい」「加熱すればよい」と自己判断せず、原材料表示を確認します。黒糖やシロップなど、はちみつに似た見た目の食品と混同せず、商品に実際にはちみつが含まれているかを見ます。

家族の食事から取り分ける場合も、はちみつで味付けした煮物やたれを使っていないか確認します。1歳の誕生日を迎えるまでは、家庭内でも分かるようにしておくと安心です。

食べるときの姿勢と窒息予防

離乳食の固さや大きさは、月齢だけでなく、その子の口の動きに合わせます。歯が生えているように見えても、奥歯でしっかりかみ砕く力はまだ十分ではありません。

食事中は、上体を起こして安定して座れる姿勢を整えます。寝転んだまま、歩きながら、泣いたり笑ったりしている最中に食べさせません。

食べ物を口へ入れたあとは、飲み込むまで目を離さないようにします。急いで次の一口を運ばず、口の中が空になったことを見てから進めます。

硬い豆やナッツ類は、小さく砕いても気道へ入り込む危険があるため、5歳以下には食べさせません。丸く滑りやすい食品、粘着性が高い食品、かみ切りにくい食品も、そのまま与えず、年齢と発達に合った調理が必要です。

手づかみ食べでは、口へ一度に詰め込まない大きさとやわらかさを考えます。食べる経験を増やすことと、安全に見守ることを一緒に進めます。

衛生、加熱、冷凍保存

乳児は大人より食中毒への抵抗力が弱いため、離乳食では手洗い、調理器具の洗浄、十分な加熱を丁寧に行います。生肉、生魚、卵を扱った手や器具から、加熱後の食品へ汚れを移さないことが基本です。

肉や魚、卵などは中心まで十分に火を通します。家庭での加熱は、中心部を75℃で1分以上にすることが一つの目安です。

まとめて作る場合は、清潔な容器へ一食分ずつ分け、できるだけ早く冷まして冷蔵または冷凍します。大きな容器へ熱いまままとめると中心が冷えにくいため、小さく浅く分けます。

冷凍した日と食材名を書き、古いものから早めに使います。解凍と冷凍を繰り返さず、食べるときには全体を十分に再加熱し、熱い部分と冷たい部分がないよう混ぜます。

家庭の冷凍庫へ入れたから長期間安全になるわけではありません。保存期間を一律の日数だけで判断せず、作った状態や冷凍庫の環境を考え、少量ずつ早めに使い切ります。

体調が悪い日に調理したもの、室温へ長く置いたもの、いつ作ったか分からないものは使用しません。においや見た目に違和感がある場合も、味見で確かめず処分します。

市販のベビーフードも上手に取り入れる

離乳食を毎回すべて手作りしようとすると、食材の準備と片付けが大きな負担になることがあります。疲れている日や外出時には、市販のベビーフードを使って構いません。

選ぶときは、対象月齢だけでなく、固さ、粒の大きさ、原材料、アレルギー表示を確認します。対象月齢は一つの目安なので、現在食べられている形と合うかも見ます。

一袋で一食分になるとは限りません。主食が中心なのか、野菜やたんぱく質も含むのかを確認し、必要に応じて普段食べ慣れた食品と組み合わせます。

初めての食材がいくつも入った商品より、食べた経験のある材料が中心の商品から選ぶと、体調の変化を見分けやすくなります。開封後の保存、温め方、食べ残しの扱いは商品表示に従います。

市販品の固さや粒を、次に手作りするときの参考にする方法もあります。手作りと市販品のどちらが優れているかを比べるのではなく、家庭に合う使い分けを見つけることが大切です。

続けるほど変わる五つの楽しみ方

第1段階 一さじを用意し、食べる様子を見る

最初は、なめらかなおかゆを一さじ用意します。食べた量ではなく、口へ取り込み、飲み込もうとする様子を見守ります。

舌で押し出しても、うまく進まなくても珍しいことではありません。食事の時間へ慣れるところから、ゆっくり始めます。

第2段階 食材の種類と舌触りを少しずつ増やす

おかゆに慣れたら、野菜、豆腐、魚、卵などを一種類ずつ試します。食材ごとの味や口当たりを知り、食べやすい水分やとろみも考えます。

新しい食材だけを増やし続けず、食べ慣れたものへ一つ加える形にすると、赤ちゃんも落ち着いて食べやすくなります。

第3段階 口の動きに合わせて形を変える

すべてをなめらかにつぶす段階から、少し粒を残し、舌や歯ぐきでつぶす食事へ移ります。月齢表だけで切り替えず、口の動きや丸のみしていないかを見ます。

食べにくそうなら前の形へ少し戻し、一部だけ新しい固さへすることもできます。進んだり戻ったりしながら、その子に合う形を探します。

第4段階 家族の食事から取り分ける

汁物の味付け前の野菜や、十分に加熱した魚、やわらかく煮た肉など、家族と共通の食材を使います。離乳食だけを別に一から作る回数が減り、同じ食卓を囲みやすくなります。

家族の料理も薄味を意識したり、野菜をやわらかく煮たりするようになり、食卓全体を見直すきっかけになります。

第5段階 自分で食べようとする時間を支える

手づかみ食べや食具への興味が出てきたら、安全な形へ整え、自分で食べる経験を見守ります。こぼすことや時間がかかることも、食べ方を覚える過程です。

すべてを自分で食べられることを急がず、必要なところは手伝います。量や見た目より、安心して食卓へ座り、食べることへ関心を持てる時間を育てます。

あわせて楽しみたい関連する趣味

日常料理

日常料理は、家族の食事を無理なく作り続ける楽しみ方です。離乳食が進んで取り分けられる食材が増えると、家族の料理と赤ちゃんの料理を一つの流れで考えやすくなります。

味付け前に取り分ける習慣や、やわらかく調理する方法は、家族の食事を整える工夫にもつながります。


作り置き料理

作り置き料理は、一度の調理で数食分のおかずや下ごしらえを用意する方法です。離乳食では大量に長く保存するのではなく、一食分ずつ小分けし、冷却、日付管理、十分な再加熱を守る考え方が役立ちます。

すべてを完成品として冷凍せず、おかゆ、野菜、だしなどを別々に用意すると、その日の食べ方に合わせて組み合わせやすくなります。

時短料理

時短料理は、急いで手を動かすのではなく、切る回数や使用する道具、片付けの工程を減らす工夫です。家族の料理から取り分ける、市販のベビーフードを使う、一種類だけまとめて下ごしらえするなど、離乳食作りの負担も軽くできます。

時間を短くするために衛生や加熱を省かず、安全に必要な工程を残したうえで、重複する作業を減らします。

一さじの向こうに、食べる時間が広がっていく

離乳食作りでは、きれいな献立写真や、予定どおりの量を食べることだけが成果ではありません。初めての一さじを口へ入れたこと、食材へ手を伸ばしたこと、少し粗い野菜を舌で確かめたことも、一つずつ大切な経験です。

食べない日が続くと、作り方が悪かったのではないかと不安になることもあります。けれど、赤ちゃんの食欲や発達には波があり、同じ食材への反応も毎回同じではありません。

次の一歩は、たくさんの料理を作ることではなく、なめらかなおかゆを一さじ用意し、ゆっくり口元へ運ぶことです。口を閉じるまで待ち、飲み込んだ様子を見て、もう一口欲しそうなら少しだけ続けます。

その小さなやり取りを重ねるうちに、食材が増え、形が変わり、やがて家族と同じ食卓へつながっていきます。離乳食作りは、料理を完成させる時間であると同時に、赤ちゃんが自分の力で食べていく過程をそばで見守る時間です。


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