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フットバレーの楽しみ方

はじめに

砂のコートの中央にネットが張られ、その向こうへ足の甲でふわりとボールを送ります。相手が胸で受け、味方が頭で整え、最後は砂へ落ちる寸前の1球を足で返す。手を使えない少しの不自由さが、2人の間に声と工夫を生むのがフットバレーです。

見た目はサッカーとビーチバレーボールを重ねたようでも、いきなり高いネットを越す強いキックや、頭上で身体を反らす攻撃を目指す必要はありません。貸出球のある体験会で、近い距離のワンタッチ、腿で受ける動き、相手へ返しやすい高さのパスから始めれば、サッカー経験がなくても砂の上の新しい感覚へ少しずつ慣れていけます。


フットバレーの基本情報

フットバレーは、ネットを挟んだ2人対2人を基本に、手や腕、前腕を使わずボールをつなぐ砂上のスポーツです。英語ではFootvolley、ポルトガル語ではfutevôleiと呼ばれ、日本語では「フットバレー」「フットボレー」の両方の表記が見られます。名前が似ていても、足でボールを蹴り合うだけの遊びや、学校で行われる簡易的なフットバレーボールとは分けて考えます。

発祥については細部に異なる説がありますが、1965年ごろ、ブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸でオクタビオ・デ・モラエスが始めたという説明が広く伝わっています。海辺でサッカーをしにくい状況のなか、既設のビーチバレーボールコートを使って足技を楽しんだことが入口でした。1970年代にはブラジル各地へ、1980年代にはポルトガルを通してヨーロッパへ広がりました。

競技規則は複数あり、世界でただ1つの寸法と試合方式に完全統一されているわけではありません。2025年1月1日改訂の欧州競技規則では、コートは長さ16m、幅8mで、周囲に最低3m、公式大会では5m以上のフリーゾーンを取ります。一方、18m×9mを使う大会もあるため、参加する大会の要項を先に確認します。

競技用の砂は平らで均一に整え、石や貝殻など危険な物を取り除き、公式大会では30cm以上の深さを確保します。ラインは幅5〜8cmの柔らかな素材で、硬い材料を砂へ埋めて作ることは認められていません。見た目が広い海岸でも、通行人や遊泳者の近くへ自分たちでネットを立てるのではなく、管理されたビーチコートを使います。

ネット高は男子2.20m、女子2.10m、4人対4人の形式は2.00mがひとつの基準です。ただし、女子2.00mを採用する大会や、年齢、体験レベルに合わせて低くする催しもあります。ビーチバレーボールのネット高をそのまま当てはめず、当日の設定をスタッフに確かめます。

ボールは球形で、柔らかな天然皮革または合成皮革を使い、円周68〜70cm、重さ410〜440gが競技用の範囲です。大きさはサッカーの5号球に近くても、表面、反発、空気圧によって胸や頭で受けた感触は変わります。初回は家庭にある球を持ち込まず、主催者が用意した練習球や専用球を借りる方が安心です。

1チームは相手コートへ返すまでに最大3回ボールへ触れられます。基本は1人目が受け、2人目が整え、1人目が3回目でネットの向こうへ送る流れです。同じ人が続けて2回触れることはできないため、1人で何度もリフティングしてから返す遊びとは違い、2人の距離が大切になります。

触れてよいのは、頭、肩に近い上体、胸、腿、膝、すね、足などで、手、腕、前腕は使いません。相手の速い球を手で受け止めることもできないため、身体の正面へ入り、胸や腿で勢いを和らげます。ブロックはチームの3回に数えないという規則もありますが、初心者の練習では高いネット際の攻防を急ぎません。

サーブはエンドライン後方のサービスゾーンから、砂に置いた球を足で蹴って始めます。主審の笛から8秒以内に打ち、蹴る瞬間はエンドラインやコート内を踏みません。手から落としてボレーする形ではないので、最初は強さより、砂に置いた球の横へ軸足を安定させることを覚えます。

ラリーに勝った側へ1点が入るラリーポイント制で、通常セットは18点先取、17対17以降は原則2点差がつくまで続きます。試合は1セット制、または3セットのうち2セット先取で行われ、最終第3セットは15点が基本です。運営時間に合わせた上限点や短縮形式もあるため、18点だけをすべての大会へ当てはめません。

ビーチバレーボールとはコートを共有できることがありますが、使用球、ネット高、得点、ブロック、触れてよい身体の部位が異なります。セパタクローも手を使わないネット競技ですが、3人を基本とするレグ、低いネット、小さな合成球、硬いコートを使う別競技です。似た動きがあっても、それぞれの用具と規則を混ぜずに楽しみます。

説明、準備運動、基礎練習、短いゲームまで含めた初回は、60〜120分ほどを見ておくと落ち着いて参加できます。砂の上では短い移動でもふくらはぎや足首を使い、胸や頭で球を受ける感覚にも慣れが必要です。疲れる前に切り上げ、最初の休日は3回で1度ネットを越せれば十分です。

フットバレーにかかる費用

国内では、貸出球とコートが用意された体験会へ参加するのが最も負担の少ない入口です。参加料は回ごとに異なり、天候や会場の都合で変更や中止になることもあります。開催日、対象年齢、申込方法、貸出球の有無を確かめてから向かいます。

手持ちの速乾性ウェアを使えるなら、初回に必要なのは参加料のほか、交通費、飲み物、タオル、着替え、日焼け止めほどです。追加の持ち物は0〜3,000円ほどで収まることがありますが、遠方の海岸では競技費より移動費が大きくなります。施設までの往復、駐車場、食事を別に考えておくと安心です。

自分で用意しやすい物は、次のようなものです。

  • 速乾性のシャツと動きやすい短パン

  • 会場まで歩くためのサンダルや運動靴

  • 飲み物、タオル、着替え、防水袋

  • 汗や水に強い日焼け止め

  • 風で飛びにくい柔らかな帽子

  • 小さな救急用品と、必要に応じて認められたサンドソックス

専用球は国内の店頭で常に見つかるとは限りません。海外から取り寄せる場合は、本体価格に送料、為替、税が加わり、在庫や返品条件も確かめる必要があります。最初から輸入せず、主催者の球を数回使って、表面の柔らかさや重さを確かめます。

普段の個人練習に5号サッカーボールを使う場合も、大会球と同じとは限りません。芝や土向けの設計、表面、重さ、縫製が異なり、胸や頭で受けたときの感触も変わります。練習に使ってよいかを指導者へ相談し、空気を強く入れすぎないよう管理します。

仲間で砂コートを借りるときは、施設料を人数で分けます。公共コートでも、全面・半面、照明、居住区分、利用時間によって料金が変わり、事前の利用登録が必要なことがあります。フットバレーに使える枠、ネット設備、貸出用具を施設へ確認します。

施設料を4人で分けても、参加者保険、ボール、ネット、ライン、救急用品を加えると、主催付き体験より高くなることがあります。自分たちだけで設備を買う前に、経験者が用意する練習会へ加わる方が安全条件まで確かめられます。

大会へ進むと、エントリー料、チームウェア、交通、宿泊、保険が加わります。国内では大会数や参加条件が毎年同じとは限らず、全国共通の年間登録費を前提に予算を立てにくい競技です。募集が出たときは、1組単位か1人単位か、キャンセル時に返金されるかまで確認します。

年に数回の貸出付き体験なら、競技用具を買わずに楽しめます。月1〜2回の練習へ進むと、コートの分担、保険、専用球、交通が加わり、遠征する年は宿泊費も必要です。費用をかける順番は、貸出付き体験、継続練習、自分に合う球、必要なウェア、遠征くらいにゆっくり分けます。

フットバレーをおすすめする3つの理由

手を使えないからこそ、1球を丁寧に迎えたくなる

手なら簡単に捕れそうな球も、胸や腿で受けると少し先へこぼれます。その1歩分を見越して身体の向きを整え、力を抜いて触れると、足元へ静かに落ちてきます。偶然のようだったワンタッチが思った場所へ収まる瞬間には、小さく確かなうれしさがあります。

華やかなオーバーヘッドだけがフットバレーの魅力ではありません。高く上げすぎない受け球、味方が向いている側への短いパス、砂に沈みながら戻す足の甲の1球も、ラリーを作る大切な技術です。速さより丁寧さを選べるため、短い練習にも集中する時間が生まれます。

2人で3回を分けると、言葉の少ない連係が育つ

同じ人が続けて触れられないため、1球目を受けた瞬間に味方の位置が必要になります。「前」「高く」「任せて」と短く伝えるだけで、ぶつかりそうだった2人の動きがほどけます。自分の得意な足だけで完結せず、相手が次に触りやすい高さを考えるところにペア競技らしさがあります。

慣れると、胸で受ける人と足で返す人を固定するだけではない形も見えてきます。風に流れた球では役割を入れ替え、ネットから遠い人が安全な高い球を選ぶこともあります。得点のあとに、最後の1打より2人で整えた2球が心に残るのが、この競技のやさしい面白さです。

砂と風が、いつものボールに違う表情を見せてくれる

砂へ軸足を置くと、芝や体育館のようには踏ん張れません。風は高く上げた球を押し戻し、日によって胸で受ける位置まで変えます。同じ動作の正解が毎回少しずつ違うため、自然の条件を読みながら1球を調整する楽しさがあります。

朝の柔らかな光や、夕方の涼しい風のなかで行う練習は、小さなお出かけにもなります。ただし、真夏の強い日差しや雷を我慢することが魅力ではありません。穏やかな時間帯を選び、できない日は見学や海辺の散歩へ切り替える余白まで含めて、休日を楽しめます。

始める場所と最初の道具を選ぶ

国内の入口は、東京都内など一部の地域で募集される体験会や練習日です。体験できる場所が限られるため、地域名は行き先を探す大切な手がかりになります。未経験者向けの基礎練習があるか、日程、参加費、定員、雨天時の連絡を確認します。

ビーチスポーツ施設の自由利用時間に、指導者や専用ネットがそろうとは限りません。現在参加できる体験会や練習日を探し、フットバレーを行う時間かを確かめます。初回は貸出球と進行役がいる回を選ぶと安心です。

申し込みでは、1人参加ができるか、サッカー未経験でもよいか、年齢条件があるかを伝えます。更衣室、シャワー、荷物置き場、保険、見学だけの参加、途中退出の扱いも見ておきます。持病や足首、腰、首の不安がある人は、当日に隠さず事前に相談します。

見学では、派手な足技だけを追わず、サーブを受ける2人の距離、1球目の高さ、3球目を打たない人の動きを眺めます。ポイントの合間に砂をならす姿や、風に合わせて立つ側を変える相談にも競技らしさがあります。指定された観戦区域から出ず、転がった球を勝手に蹴り返しません。

初回に借りたいのは、主催者が使うボール、ネット、ライン、必要に応じたビブスです。自分の球を持って行く場合も、空気圧と表面の状態をスタッフに見てもらいます。硬い球で頭や胸へ何度も強い衝撃を受ける練習は避け、最初は柔らかな投げ球や低いパスから始めます。

服装は、汗を逃がすシャツと短パンが基本です。公式競技は裸足ですが、医療上の事情で靴下が認められる規則もあり、体験時のサンドソックスは主催者判断になります。足裏の傷を隠して参加せず、硬い靴やサッカースパイクを砂コートへ持ち込みません。

指輪、腕時計、ネックレス、硬い髪留めは外し、爪は短く整えます。眼鏡やコンタクトレンズの扱いも事前に相談し、通常の眼鏡のまま頭上の球を追うことが安全とは考えません。帽子は視界を遮らず、風で飛びにくい柔らかな物を選びます。

飲み物、タオル、着替え、日焼け止め、防水袋は自分で用意します。荷物はベースライン後方、ネットポスト、隣のコートとの間へ置かず、指定の待機場所へまとめます。帰りの履物まで砂だらけにならないよう、足を拭く小さなタオルがもう1枚あると便利です。

最初に覚えるのは、2人対2人、手と腕は使わない、3回以内、同じ人が続けて触れない、砂に置いた球を足でサーブすることです。18点やサイド交代、ブロックの細部は、短いラリーに慣れてからでも遅くありません。まずは胸か腿で1球を受け、味方へ届く高さを作るところから始めます。

初めてフットバレーを体験する1日の流れ

前日まで|参加条件、貸出球、天候の連絡を確かめる

未経験で1人参加できるか、ボールを借りられるか、練習相手を組んでもらえるかを確認します。集合から解散までの時間、参加費、保険、更衣室、シャワー、雨天中止の連絡方法も見ます。体験会と経験者中心のゲーム会では進め方が違うため、初参加であることを申し込み時に伝えます。

前日は天気予報、暑さ指数、雷注意報、風の見通しを確認します。足裏の傷、足首、膝、腰、首の痛み、発熱、下痢、強い疲れがある日は参加を見送ります。睡眠を取り、朝食を抜かず、飲み物は会場で探す前に用意します。

到着後|砂、ライン、ネットの外側まで歩いて見る

受付を済ませたら、スタッフと砂面をゆっくり歩きます。石、貝殻、ガラス片、木片、深い穴、浮いたライン、露出した固定具がないかを見ます。危険な物を見つけても自分だけで砂をかぶせず、位置を伝えて整備をお願いします。

給水場所、日陰、救護場所、トイレ、雷のときに避難する建物も先に確認します。ネットポストの外側とベースライン後方には、球を追っても物へぶつからない空間が必要です。バッグや履物はコート脇へ広げず、決められた場所へ置きます。

準備運動|砂の上で歩き、止まり、片足で支える

足首、膝、股関節、腰、肩、首を小さく動かし、まず砂の上を歩きます。前後左右へ2〜3歩ずつ進み、両足で止まったあと、片足へ少し体重を移します。最初から深い砂で長く走ったり、高く跳んだりしません。

ボールを蹴らずに、足の内側、甲、腿をゆっくり上げ、周囲との距離を確かめます。頭上の球を見る姿勢も、首を大きく反らさず短い時間だけ試します。鋭い痛み、ふらつき、息苦しさがあれば、身体が温まるまで我慢するのではなくスタッフへ伝えます。

ボールに慣れる|近い投げ球を腿と足の甲で1回ずつ返す

2人で2〜3mほど離れ、相手に手で柔らかく投げてもらった球を腿で受けます。腿を強く振り上げず、膝を少し曲げ、球が胸より高く跳ねすぎない角度を探します。最初の目標は連続リフティングではなく、相手が捕りやすい場所へ1回で返すことです。

次に足の内側と甲を使い、低い球を軽く持ち上げます。届かない球へ足を大きく振らず、1歩で間に合わなければ落としてやり直します。頭や胸への強い投げ球はまだ使わず、顔を上げた人がいる方向へ勝手に蹴りません。

3回の練習|受ける、整える、越すを2人で分ける

1人目が腿で受け、2人目が足元から少し高く上げ、1人目が3回目で返す順を歩く速さで試します。ネットを越す前に、味方の正面へ2球つながれば十分です。触った人はその場へ残らず、次に打つ人の進路を空けます。

慣れたら役割を入れ替え、胸で受ける動きも加えます。胸を突き出して強く跳ね返すのではなく、膝を曲げながら上体を少し引き、球の勢いを和らげます。2人が同時に入ったら無理に続けず、「お願い」と声を出して1人が離れます。

サーブとレシーブ|砂に置いた球を中央へ穏やかに送る

エンドラインの後ろに球を置き、軸足が沈みすぎない場所をならします。足の内側で相手コート中央へ軽く蹴り、ネットを越す高さと方向を覚えます。強い助走やジャンプを入れず、前の組が球を拾い終えるまで待ちます。

受ける2人は横の間隔を取り、どちらが最初に触るか早めに声を出します。胸や頭へ来る速い球を無理に返さず、危ないと感じたら避けて落とします。体験ではサーブを受けやすい位置から出してもらい、正式な8秒や順番は流れが分かってから加えます。

ミニゲーム|短いコートで3回のラリーを味わう

4人で入り、コートを少し短くし、5点先取または10分ほどのゲームから始めます。サーブ速度を抑え、頭上の強打とオーバーヘッドは禁止にすると、受ける、整える、返す流れを追いやすくなります。正式な18点を終えることより、全員が1球目へ触れることを大切にします。

ライン際の判定に迷ったら責め合わず、体験ではやり直す約束を先に決めてもよいでしょう。2人がぶつからずにつなげた場面、風に合わせて低く返せた1球を覚えます。疲れて声が出なくなったら、点数が残っていても休憩へ入ります。

終了後|身体を冷やし、足裏と借用品を確かめる

急に座り込まず、日陰へ移りながらゆっくり歩いて呼吸を整えます。水分を取り、足裏、足首、膝、腰、首、頭に傷、腫れ、痛みがないかを見ます。めまい、頭痛、吐き気、寒気、受け答えの遅れがあれば、単なる疲れと思わずスタッフへ伝えます。

借りた球は砂を落とし、表面の裂け、縫い目の傷、空気の抜けを返却時に伝えます。うまく収まった受け球と、怖かった高さを1つずつ覚えておくと、次回の練習を選びやすくなります。濡れた衣類と乾いた荷物を分け、足を拭いてから履物へ戻ります。

安全に楽しむために確認したい5つのこと

砂の温度と異物を、裸足になる前に確かめる

晴れた日の砂は、気温以上に熱くなることがあります。コートまでの移動には履物を使い、スタッフが点検した場所で裸足になります。熱い、刺さるように痛いと感じたら、我慢して走らず日陰へ戻ります。

石、貝殻、ガラス片、金属、流木だけでなく、浮いたラインや露出したアンカーもけがの原因です。開始前と休憩後に砂面を確認し、着地で掘れた場所はスタッフとならします。足裏の傷をテープで隠せば大丈夫と決めず、参加できる状態か相談します。

暑さ指数を測り、給水と日陰を先に用意する

海風があると涼しく感じても、日射、湿度、砂からの照り返しで身体には熱がたまります。WBGT28℃以上では激しい運動を避け、WBGT31℃以上は特別な場合を除いて運動を中止する目安です。予定より、会場で測った数値と主催者の判断を優先します。

のどが渇く前に水分を取り、長い活動では塩分も補います。頭痛、吐き気、ふらつき、顔色の変化、返事の遅れがあれば、その場でプレーを止めて身体を冷やします。意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が悪いときは、ためらわず救急要請へつなげます。

雷鳴、強風、高波があれば砂浜から離れる

雷鳴が聞こえる、稲光が見える、黒い雲が急に近づくときは、落雷が差し迫っていると考えて速やかに避難します。ボールやネットの片づけを優先せず、頑丈な建物や窓を閉めた車内など、主催者が決めた安全な場所へ移ります。テント、ネットポスト、単独の木のそばで様子を見ません。

雨が弱まっただけで勝手に戻らず、気象情報と主催者の再開判断を待ちます。強風で球、帽子、看板、砂が飛ぶ、高波や高潮で浜の幅が狭くなるときも中止します。海まで来たことを理由に、危険な条件で予定を続けません。

頭と胸で受ける球は、近い距離から少しずつ慣らす

頭や胸で返せることと、強い球を何度も受けてよいことは別です。初回は柔らかな投げ球から始め、首を大きく反らしたまま連続してヘディングしません。硬すぎる、見えない、怖いと感じた球は避け、空気圧や練習距離をスタッフに見直してもらいます。

頭部へ球や人が当たったあとに、頭痛、吐き気、ぼんやりする、見え方が変わる、記憶が曖昧になる症状が1つでもあれば、すぐにプレーから外れ、その日の練習へ戻りません。1人きりにせず、できれば受傷当日に脳神経外科医の診察へつなげ、少なくとも24時間は周囲が変化を見守ります。頸部の強い痛み、意識の変化、手足の脱力やしびれ、繰り返す嘔吐などがあれば、むやみに動かさず救急車を呼びます。症状が消えても自己判断で再開せず、医療専門職の確認を受けながら段階的に復帰します。

大きなキックと空中技は、周囲と着地点をそろえてから行う

足を頭の高さまで振る攻撃やオーバーヘッドは、相手や味方の顔へ足が当たり、背中や首から落ちる危険があります。初回のゲームでは使わず、経験者の指導、十分な間隔、ならした砂、合図がそろってから段階的に練習します。届かない球は1点を手放し、足を投げ出して追いません。

中央の球へ2人が同時に入ると、足、膝、頭同士がぶつかります。早めに声を出し、打つ人の前後へ入らず、隣のコートや球拾いの人も確認します。足首が沈む、腰が反れない、着地で膝が内側へ入るほど疲れたら、強打を続けず休憩へ戻ります。

経験を重ねると変わる5つの楽しみ方

第1段階|腿と足の甲で、相手へ1球を返す

最初は近い距離から投げてもらい、腿、足の内側、甲で1回ずつ返します。高く上げるより、相手が1歩で捕れる場所へ送ることを目標にします。左右の足を使い、砂へ軸足を置いてから触れる順番を覚えます。

疲れや足裏の熱さを早めに伝え、給水の合図で止まることも大切な技術です。10球のうち何球が同じ高さへ戻ったかを数えると、小さな変化が分かります。球を追うより待てるようになると、次の人を見る余裕が生まれます。

第2段階|胸と腿で、味方が触れる高さを作る

相手コートへ返す前に、2人の間で1球を整えます。胸で勢いを和らげ、腿で少し持ち上げ、味方の利き足側へ落とします。自分が扱いやすい高さではなく、次の人が前を向ける高さを考えます。

同じ人が続けて触れないため、触ったあとの動きも変わります。味方の進路を空け、ネットへ近づきすぎたら後ろから声をかけます。2人で2球をつなげたとき、フットバレーらしい連係が静かに始まります。

第3段階|3回の組み立てと、風に合わせた位置を選ぶ

受ける、整える、返す3回をゲームの中で使います。風上では球を低くし、風下では少し手前へ整え、味方が追い越さずに打てる位置を探します。1球目が乱れた日は、2球で安全に返す判断も覚えます。

守るときは2人の間を空けすぎず、中央へ来た球に早く声を出します。相手の胸、足元、空いた奥へ球を運び分けると、強く蹴らなくても得点の形が見えてきます。観戦でも、最後の攻撃より1球目の柔らかな受け方へ目が向きます。

第4段階|サーブと攻撃を磨き、大会の規則を読む

砂に置いた球から、中央、左右、短い場所へサーブを打ち分けます。攻撃では頭、足の内側、甲を場面で選び、十分な指導を受けたあとに空中技へ進みます。見栄えより、相手と味方の位置を確かめ、安全に着地できることを優先します。

大会へ出るなら、コート寸法、ネット高、セット点数、サイド交代、使用球、服装、選手登録を要項で確認します。練習会の短縮ルールをそのまま持ち込まず、採用団体の規則とレフェリーの説明に従います。異なる大会形式を知ることも、まだ整いきっていない競技文化を味わう面白さです。

第5段階|海辺の旅と、初参加者を迎える時間へ広げる

ブラジルやヨーロッパの大会映像を見ると、胸で吸収する1球、頭で作るセット、足で打ち分ける攻撃に、それぞれのペアらしさがあります。国内の体験会やビーチイベントを訪ねれば、砂質や風景の違う海辺へ休日の行き先も広がります。競技だけを詰め込まず、試合後の散歩や食事までゆっくり楽しめます。

続ける人には、砂の点検、球拾い、給水場所づくり、初参加者へルールを伝える役割があります。最初から頭や胸へ強い球を送らず、投げ球、腿、2人のパスという順で迎えます。誰かが初めて3回でネットを越した瞬間を一緒に喜べることも、経験を重ねた先にある楽しさです。

フットバレーと一緒に読みたい関連記事

セパタクローの楽しみ方

手を使わず、足や頭でボールをネットの向こうへつなぐところには、フットバレーと通じる景色があります。空中で球を操る技術や、味方が触りやすい高さを作る連係に惹かれた人なら、別の角度から足技を味わえます。

ただし、セパタクローは3人を基本とし、小さな合成球、低いネット、硬いコートを使う別競技です。似た呼び方だけで規則を重ねず、それぞれの体験会で用具と安全な動きを学びます。


ビーチサッカーの楽しみ方

砂へ軸足を置き、浮いた球を足、胸、頭で扱う感覚には共通点があります。広い砂の上で仲間と声を交わし、海辺の風を読みながらボールを運ぶ時間を楽しめます。

ビーチサッカーはゴールへ得点する5人制で、手を使えるゴールキーパーや身体接触もあります。ネットを挟んで2人が3回以内につなぐフットバレーとは、役割も安全条件も異なることを比べながら読めます。


ソフトバレーボールの楽しみ方

仲間が次に触れやすい高さへ球を整え、3回以内でネットの向こうへ返すリズムを、身近な体育館で味わえます。まずラリーの流れや2人以上で声をかける感覚に親しみたい日にも入りやすい趣味です。

手と腕で柔らかな球を扱うソフトバレーボールと、足、胸、頭で重い球を扱うフットバレーでは技術が大きく違います。天候、人数、身体の状態に合わせ、似た組み立てを別の身体感覚で楽しめます。


砂の上で、2人の3球がひとつのリズムになる

フットバレーの魅力は、頭上で決める華やかな1球だけにあるのではありません。腿でそっと受け、味方が触れやすい高さへ整え、足の内側でネットの向こうへ返す。その3球に短い声と少しの風が重なると、手を使えない不自由さが2人だけの心地よいリズムへ変わります。

国内の入口はまだ限られますが、東京都内の体験会やビーチイベントには、貸出球から始められる機会があります。日程と採用規則を確かめ、暑さや雷の日は立ち止まり、近い投げ球から丁寧に入れば十分です。初めて3回で越えた1球が、いつもの砂浜を少し違う場所に見せてくれます。


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