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ビーチラグビーの楽しみ方

はじめに

砂の上を走る5人の間で、楕円のボールが小刻みにつながります。守る側が両手でタッチすると、いったん動きが止まり、ボールは足の間から後ろへ。次は横へつなぐのか、それとも1度だけ使える前方へのパスを選ぶのか、短い静けさのあとにコートがまた大きく動きます。

日本で親しまれているビーチラグビーは、ラグビーをそのまま砂浜へ移した競技ではありません。タックルやキックはなく、5回の攻撃権とフロントパスを組み合わせて得点を目指す、日本生まれのビーチスポーツです。最初は貸出球を使い、砂の上で止まること、後ろへ短く渡すこと、両手で穏やかにタッチすることから覚えれば、ラグビー経験がなくても少しずつゲームの流れへ入れます。


ビーチラグビーの基本情報

ビーチラグビーは、1990年に湘南で形づくられた日本発祥の競技です。ラグビーの後方へのパスと、アメリカンフットボールを思わせる前方へのパスを組み合わせた5人制のスポーツとして育ちました。1991年には湘南で第1回関東大会が開かれ、現在は全国各地の大会や練習会へ楽しみが広がっています。

コートへ同時に入るのは1チーム5人以内で、公式規則上、1試合に出場資格を持てる選手は10人以内です。交代はプレーが途切れてから次のセットプレーまでに、自チームの交代区域から行います。2026年の国内ツアーではカテゴリーにより5〜15人でチーム登録し、1試合には5〜10人を登録する区分もあるため、総登録人数と当日の出場人数は大会要項で確かめます。

公式図の最大寸法は、インゴールライン間が長さ50m、幅25mで、両端に深さ3mのインゴールゾーンがあります。インゴールから2mの位置には、反則後の再開などで使う基準線がありますが、2mラインやセンターライン、交代区域は実際の砂の上へ引かれない場合があります。競技規則は砂で行うことを望ましい条件としており、大会では整備された砂浜にコートが設けられます。

攻撃側には5回の攻撃権があり、ボールを持つ人が守備側からタッチされるたびに1回を使います。タッチは肩から下へ両手を同時に触れる動作で、5回目が成立すると攻守交代です。強く押す、服や身体をつかむ、肩より上へ触れる行為はタッチではなく、危険なプレーとして扱われます。

タッチ後は、タッチされた選手がスナッパーとなり、両足の間から後方のレシーバーへボールを投げて再開します。ボールは地面へ転がさず、後方直線上で1m以上離れた相手へ渡し、セットから5秒以内に始めます。最初に受けたレシーバーが誰にもパスしないままタッチされると、その場で攻守が替わるため、受け手は走り出す前に近い味方を探します。

普段のパスは横か後ろへ送り、ボールを前へ投げることはできません。ただし、5回の攻撃権のうち1回だけ、肩より上から放つフロントパスを使えます。受け手が捕れずに砂へ落ちた場合や、守備側にカットされた場合は投げた地点で攻守交代になるので、いつ使うかが大きな見どころです。

ボールを蹴ることは認められていません。手元から落ちた球や、味方へ届かず砂へ触れたパスもボールダウンとなり、原則として相手へ攻撃権が移ります。砂の上では楕円球が予想外の方向へ弾むため、速いパスより、相手の胸元へ両手で受けやすく渡すことが最初の目標になります。

基本の得点は、相手のインゴールへボールを運ぶトライの3点です。トライ後には、攻撃3人、守備2人で行う1回限りのエキストラポイントがあり、15秒以内に再びトライできれば1点が加わります。この場面で守備側がパスを奪い、反対側へ運んで得点するエクスプロージョンポイントは2点です。

一般規則では試合時間を20分以内とし、同じ長さの前後半に分け、具体的な時間は大会ごとに定めます。6分ハーフ、間の休憩1分といった短い形式もあり、会場やカテゴリーによって進め方は変わります。同点時は両チームが交互にエキストラポイントへ挑むマッチポイント方式などが使われるため、参加する大会のプログラムを確認します。

同じ5人制のビーチ競技でも、海外で行われる「ビーチファイブズラグビー」は別の規則体系です。サイズ4の球を使い、標準は31m×25mのフィールドに深さ3mのインゴール、試合は5分以内の前後半で、タックルを含む一方、ラック、モール、スクラム、ラインアウトはありません。国内のビーチラグビーで使う5回の攻撃権、両手のタッチ、1回だけのフロントパスを、そのまま当てはめないことが大切です。

公式球は長さ260〜290mm、重さ385〜425gを目安とする楕円球です。ラグビーボールに見えても、大きさや握りやすさは製品によって異なります。最初は主催者が用意した球を借り、砂や汗がついた状態でも両手で無理なく扱えるかを確かめます。

体験時間は、説明と準備運動を含めて60〜90分ほどを見ておくと落ち着いて参加できます。大会は短い試合を複数行うため、実際のプレー時間より待機や審判、応援を含む滞在時間が長くなります。半日から2日間の予定になることもあるので、日陰、給水、着替えまで含めて準備します。

ビーチラグビーにかかる費用

最初の1回は、無料の練習会や貸出球のある体験機会を選ぶと、道具を買わずに始められます。国内では湘南エリアなどで、春から初秋の週末を中心に練習会が開かれることがあります。雨天、大会、砂浜の整備で休みになる日もあるため、参加できる日を確かめてから向かいます。

手持ちの速乾性シャツと短パンを使えるなら、初回にかかるのは交通費、飲み物、日焼け止め、タオル、着替えなどが中心です。近場の無料練習会なら追加の持ち物は0〜3,000円ほどで収まることもありますが、遠方の海岸では交通費や駐車料金が大きくなります。参加料が無料でも、保険が含まれるかは別に確認します。

自分のボールが欲しくなったら、競技規格、対象年齢、送料、在庫を確認します。大人用と子ども用では大きさや扱いやすさが異なり、似た楕円球でも練習に適するとは限りません。初回から購入せず、何度か貸出球を使ってから選びます。

大会へ出るときは、チーム単位の参加費を人数で分けます。一般、高校生、ジュニアなどで料金や登録人数が異なり、子どもの区分では参加費を抑えた大会もあります。スポーツ保険、交通、宿泊、ユニフォームなどが別に必要になることもあります。

参加費を分けるときは、登録できる人数、試合へ出られる人数、複数カテゴリーへの重複参加を先に確かめます。遠征では参加費だけを均等にし、宿泊や移動は各自で払うのか、チームでまとめるのかも決めておくと安心です。欠場や中止になったときの扱いも共有します。

個人用品は、速乾性のシャツと短パン、会場まで歩くためのサンダルや運動靴、飲み物、タオル、着替え、防水袋が基本です。砂の熱さや足の状態に応じて使う靴やソックスは、素材を含めてレフリーや主催者が認める必要があります。大会用の統一ユニフォームやスポーツサングラスは、チームの決まりを聞いてからそろえます。

仲間だけで練習する場合は、コート利用料、ラインやマーカー、ビブス、救急用品、保険、日陰の設営、給水用品などを分けて負担します。一般の海水浴場へ無断でラインや設備を置くのではなく、球技利用と団体活動の許可を管理者へ確認します。初めは設備を買い集めるより、協会や地域チームが整えた練習会へ加わる方が、費用と安全の両方を確かめやすくなります。

年に数回、近隣の無料練習会へ参加する楽しみ方なら、交通費を除く負担は小さく抑えられます。大会へ1〜2回出る年は、チーム参加費の分担、保険、ウェア、交通を合わせて1人1万〜数万円になることがあります。全国ツアーを追う場合は宿泊と長距離移動が中心になるため、普段の練習費とは分けて考えます。

ビーチラグビーをおすすめする3つの理由

1回だけのフロントパスが、砂の上に大きな展開を生む

横や後ろへ丁寧にボールをつなぐ流れのなかで、前へ投げられるのは5回の攻撃権のうち1回だけです。守備が近くへ集まったところで奥へ投げるのか、早い段階で空いた味方を狙うのか。フロントパスをまだ残しているだけでも、守る側の立つ位置が少しずつ変わります。

成功すれば一気にインゴールへ近づき、失敗すればその場で攻守が替わります。投げる人の肩だけでなく、受け手が砂の上で走り出すタイミングや、ほかの味方が作った空間までが1本につながります。観戦では、ボールが前へ飛ぶ前の静かな準備にも目が向くようになります。

タックルなしでも、5人の役割がきちんと感じられる

守備は両手のタッチで止めるため、最初から強いタックルへ入る必要はありません。それでも、攻撃の回数を声で数える人、近くで確実に受ける人、奥へ走ってフロントパスを待つ人がそろうと、5人の動きがひとつの形になります。ラグビー経験者だけがボールを持ち続けるのではなく、短いパスを丁寧に返す人にも大切な役割があります。

タックルがないことは、けがが起きないという意味ではありません。砂の上での転倒、選手同士の接触、強すぎるタッチには注意が必要です。非接触の基本練習から始め、互いの速さに合わせられれば、年齢や球技経験が違う仲間とも同じボールを追いやすくなります。

練習の日も大会の日も、海辺の休日ごと楽しめる

青空の下でボールをつなぐ時間には、体育館や芝のグラウンドとは違う開放感があります。試合の合間にほかのチームを応援し、日陰で作戦を話し、最後に砂を落として帰るところまでが海辺の1日になります。大会をきっかけに、平塚、浜松、高浜、泉南、上越など、今まで通り過ぎていた海の街を訪れる楽しみも増えていきます。

一方で、海に来たから必ずプレーする必要はありません。暑さや雷、強風で中止になった日は、観戦や街歩きへ切り替える余白も大切です。競技だけを詰め込まず、無理をしない予定を組めることが、長く続ける休日の心地よさにつながります。

始める場所と最初の道具を選ぶ

国内で継続的な入口を探すなら、湘南エリアなどで春から初秋に開かれる練習会が候補になります。人数がそろっていない初心者を受け入れる回もありますが、真夏の休止や大会による変更もあります。参加できる日、集合時刻、個人参加の方法を確かめてから向かいます。

大会から競技の雰囲気を知る方法もあります。国内では東海、中部、関西、関東、上越などの海辺で大会が開かれ、一般、レディース、年代別、ジュニア、キッズといった区分があります。初心者が挑戦しやすいカテゴリーでも個人で当日加われるとは限らないため、チーム登録、経験条件、締切、保険を確認します。

見学では、5回の攻撃をどう数えるか、タッチ後に誰がスナッパーになるか、どの場面でフロントパスを使うかを見ると流れをつかみやすくなります。トライ後もすぐ席を離れず、3対2のエキストラポイントまで見届けます。観戦区域を越えず、ウォーミングアップや交代の動線へ荷物を置かないことも大切です。

初回の服装は、汗を吸って乾きやすいシャツ、動きやすい短パン、会場まで使う履物が基本です。飲み物、タオル、着替え、日焼け止め、防水袋、必要なら柔らかな帽子も用意します。ネックレス、指輪、腕時計、硬い髪留めなどは外し、爪は短く整えます。

眼鏡は危険物として扱われるため、日常用のフレームのまま参加できるとは考えない方が安心です。サングラスを使う場合、公式規則ではプラスチックなどのレンズで顔にフィットするスポーツ用が認められますが、最終判断は試合前のレフリーが行います。視力補正が必要な人は、スポーツ用保護眼鏡、コンタクトレンズ、見学への切り替えを事前に相談します。

競技用具は、まずボール、チームを分けるビブス、ラインやマーカーを借ります。砂の上ではボールが濡れたり滑ったりするため、片手で無理につかまず両手で扱います。公式球を買うのは、練習へ何度か通い、自宅での手入れや保管まで続けられそうだと感じてからで十分です。

自分たちで場所を作るなら、管理されたビーチスポーツ施設や、団体利用の許可を得られる砂浜を選びます。最大50m×25mのプレー区域にインゴールと周囲の余白を取るには、見た目以上に広い場所が必要です。遊泳者、散歩する人、ほかの競技のボールが入らず、救護と避難ができる会場を優先します。

最初に覚えるのは、5人制、5回の攻撃権、両手のタッチ、足の間からの再開、1回だけのフロントパス、キック禁止です。エキストラポイントや細かな反則は、短いゲームを経験してから少しずつ足せます。説明を立ったまま聞き続けず、歩く、止まる、渡す動きを挟みながら覚えると、砂の暑さや疲れにも早く気づけます。

初めてビーチラグビーを体験する1日の流れ

前日まで|参加方法、保険、天候の連絡を確かめる

個人参加ができるか、ボールとビブスを借りられるか、ラグビー未経験でもよいかを確認します。集合から解散までの時間、参加費、保険、更衣場所、シャワー、荷物置き場、雨天時の連絡も見ます。練習会と大会では人数や服装の条件が違うため、参加する回の条件を確かめます。

前日は足裏の切り傷や水ぶくれ、足首や膝の痛み、発熱、下痢、強い疲労がないかを確かめます。飲み物を凍らせるだけで安心せず、朝食、睡眠、日陰で休む時間まで準備します。雷や強風の予報がある日は、主催者からの中止連絡を待つだけでなく、出発前に気象情報を見直します。

到着後|砂、ライン、避難場所を歩いて確認する

受付を済ませたら、コートの端から端までゆっくり歩きます。砂の熱さ、深く沈む場所、硬く締まった場所、穴、石、貝殻、ガラス片、緩んだラインを見つけたらスタッフへ伝えます。自分だけで埋め戻すと危険が残ることがあるため、会場の方法に従います。

給水場所、日陰、救護場所、トイレ、雷のときに逃げる建物も先に確認します。荷物はサイドライン、インゴール後方、交代区域へ置かず、指定された場所へまとめます。裸足になるか、認められた履物を使うかは、砂の状態を見て主催者と決めます。

準備運動|砂の上で歩き、止まり、向きを変える

足首、膝、股関節、肩、肘、手首を小さく動かし、まず砂の上を歩きます。前へ数歩、横へ数歩進み、両足で止まる、片足を前へ出して止まる動きを試します。いきなり長いダッシュや高いジャンプへ進みません。

短い距離をゆっくり走り、合図で止まり、後ろを振り返って2歩戻ります。砂へ足を取られると、ふくらはぎや足首へいつもと違う負担がかかります。息が上がりすぎる前に休み、鋭い痛みやふらつきがある日は見学へ切り替えます。

パスとセットプレー|胸元へ渡し、足の間から再開する

2人で向かい合い、両手で受けやすい高さへ短く投げます。受けた人はボールを抱え込まず、左右を見てから横か後ろへ返します。慣れたら3人で三角形を作り、投げたあとに受け手の後ろへ回ります。

ラグビーの経験がなくても、前へ進む本人より後ろにいる味方へ渡すことを覚えれば十分です。速い回転や長い距離より、名前を呼び、相手が準備できたところへ投げます。ボールが砂へ落ちたら奪い合わず、いったん止めて持ち直します。

スナッパーは両足を砂につけ、身体の後ろにいるレシーバーを見ます。足の間からボールを投げ、後方直線上で1m以上離れた位置へ届けます。転がす、手渡す、斜めへ出す動きにならないよう、最初は歩く速さで繰り返します。

守備役は再開地点から2m下がり、ボールがスナッパーの手を離れるまで前へ出ません。レシーバーは受けてすぐ走り込まず、まず近い味方へ1本渡します。タッチ後に誰がスナッパーになるかを迷わなくなると、ゲームの間が滑らかになります。

タッチ練習|両手で触れ、勢いを止めて声をかける

守備役は正面や斜め前から近づき、ボールを持つ人の肩より下へ両手を同時に軽く触れます。押す、つかむ、飛び込む動作は入れません。タッチしたら「タッチ」と声を出し、攻撃側も急に方向を変えてぶつからず、その場所で止まります。

1回目から5回目まで全員で数え、5回目で攻守を替えます。受けた直後のレシーバーが誰にも渡さずタッチされると攻守交代になる規則も、速度を上げずに試します。判定をめぐって言い合わず、練習では迷ったら止めて指導者へ確かめます。

フロントパス練習|走る相手の少し前へ1本だけ送る

投げ手は肩より上から、5〜10mほど先の受け手へ穏やかに投げます。受け手は合図を聞いてから走り、ほかの参加者と着地点が重ならない範囲で捕ります。最初からインゴールぎりぎりの長い球を狙わず、余裕のある中央で行います。

短い攻撃を5回に区切り、どの回でフロントパスを使うか相談します。成功しなければ投げた地点で攻守が替わるため、守備の位置と受け手の準備が整ったときだけ選びます。残り4回は横か後ろへつなぎ、前へ投げられる回数を増やしません。

ミニゲーム|3回の攻撃から始め、短いトライを目指す

初回はコートを短くし、3対3や5対5で3〜5分ほどのゲームを行います。攻撃権を3回から始め、タッチは穏やかに、フロントパスは1回だけと決めると流れを追いやすくなります。得点はトライの3点だけにし、全員が再開方法を覚えてからエキストラポイントを加えます。

ボールを持つ時間が偏ったら、まだ受けていない人へ1本渡します。勝敗だけでなく、後ろへのパスがつながった回数、タッチ後に5秒以内で再開できた回数を振り返ります。疲れて声が出なくなったら、試合時間が残っていても休憩を入れます。

終了後|身体を冷やし、足裏とボールを確認する

急に座り込まず、日陰へ移りながらゆっくり歩いて呼吸を整えます。水分を取り、首、脇、手のひらを冷やします。めまい、頭痛、吐き気、寒気、返事の遅れがあるときは、単なる疲れと思わずスタッフへ伝えます。

足裏、足首、膝、手指、肩に切り傷、腫れ、痛みがないかを見ます。借りたボールとビブスは砂を落とし、傷や破れがあれば返却時に伝えます。うまくつながったパスと、怖かった接触をひとつずつ覚えておくと、次回の練習内容を選びやすくなります。

安全に楽しむために確認したい5つのこと

砂の温度と異物を、裸足になる前に確かめる

晴れた砂浜は、気温以上に足裏が熱く感じられます。コートまでの移動には履物を使い、スタッフが点検した場所で裸足になります。熱い、刺さるように痛いと感じたら、我慢して走らず日陰へ戻ります。

石、貝殻、ガラス片、金属、流木、埋まったロープは、切り傷や転倒の原因です。開始前だけでなく、試合の合間にも掘れた場所や浮いたラインを確認します。布、ゴム、合成樹脂の靴を認める規則はありますが、使用できる形はレフリーが判断するため、自己判断で硬い靴を履きません。

暑さ指数を測り、給水と日陰を先に用意する

海風があると涼しく感じても、日射、湿度、砂からの照り返しで身体には熱がたまります。WBGT28℃以上では激しい運動を避け、WBGT31℃以上は特別な場合を除いて運動を中止する目安です。チームの予定より、会場で測った数値と主催者の判断を優先します。

のどが渇く前に水分を取り、長い大会では塩分も補います。頭痛、吐き気、ふらつき、顔色の変化、受け答えの遅れがあれば、その場でプレーを止めて身体を冷やします。意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が悪いときは、ためらわず救急要請へつなげます。

雷鳴、強風、高波があれば砂浜から離れる

雷鳴が聞こえる、稲光が見える、黒い雲が急に近づくときは、落雷が差し迫っていると考えて速やかに避難します。ボールやラインの片づけを優先せず、頑丈な建物や窓を閉めた車内など、主催者が決めた安全な場所へ移ります。テント、単独の樹木、ゴールや金属柵のそばで雨宿りをしません。

雨が弱まっただけで勝手に戻らず、最新の雷情報と主催者の再開判断を待ちます。強風でテントやラインが浮く、高波や高潮で浜の幅が狭くなる、砂ぼこりで視界が悪くなるときも中止します。海まで来たことを理由に、危険な条件で予定を続けません。

タッチは両手を添えるところで止め、身体を押さない

タックルの代わりとなるタッチは、肩より下へ両手を同時に触れる動きです。勢いをつけて押す、服や腕をつかむ、肩や頭へ触れる、進路へ身体を投げ出す行為は認められません。初心者同士では守備の速度を落とし、タッチ後は互いに1歩離れてから再開します。

攻撃側も、タッチを避けるために肩からぶつかったり、腕で相手を押しのけたりしません。接触して頭を打ったあとに頭痛、吐き気、ぼんやりする、見え方が変わるといった症状があれば、その日の競技へ戻りません。砂が柔らかく見えても、頭部への衝撃を軽く考えないことが大切です。

落球へ飛び込まず、周囲の声を聞ける速さで動く

楕円球は砂へ触れると、思いがけない方向へ跳ねます。落ちた球へ複数人で飛び込まず、練習ではボールダウンの合図で止まります。大会でも、地面へ倒れた人の上をまたいだり、死角からボールだけを奪おうとしたりしません。

疲れると、受け手の名前を呼ばずに投げる、振り返らずに走る、タッチの手が強くなるといった変化が出ます。パスの合図が聞こえない、足が砂から上がらない、止まるまでに何歩もかかるときは休憩へ入ります。速さを少し落としても、5人が同じ合図を聞ける方が安全で気持ちのよいゲームになります。

経験を重ねると変わる5つの楽しみ方

第1段階|砂の上で止まり、後ろへ短いパスを返す

最初は歩く、短く走る、両足で止まる動きを繰り返します。ボールを受けたら前へ投げず、自分より後ろにいる味方の胸元へ返します。10本のパスを砂へ落とさずつなげることが、小さくて分かりやすい目標です。

両手のタッチと、タッチされた場所で止まることも覚えます。砂の熱さや足の痛みを早めに伝え、給水の合図で止まることも技術のひとつです。足元に慣れると、ボールだけでなく味方の位置を見る余裕が生まれます。

第2段階|5回の攻撃とセットプレーのリズムをつかむ

タッチの回数を声で数え、タッチされた選手が足の間からボールを出します。レシーバーは1m以上後ろで受け、すぐ近くの味方へつなぎます。5秒以内の再開がそろうと、途切れていた攻撃がひとつのリズムに変わります。

ボールを持たない人は、スナッパーの横へ集まりすぎず、左右と後方へ間隔を作ります。誰が次に受けるかを短い言葉で伝えられると、速く走らなくても前へ進めます。5人の静かな準備が、1回分の攻撃を支えていることに気づく段階です。

第3段階|フロントパスを使う1回を選ぶ

後方へのパスが安定したら、短いフロントパスを加えます。守備が手前へ集まったときに奥へ走る人を狙い、投げ手と受け手が合図をそろえます。届かない距離へ無理に投げず、失敗したときに攻守交代する位置まで考えます。

試合では、1回目で思い切って使う形も、5回目まで残して守備を迷わせる形もあります。フロントパスを投げないままトライへ届くこともあり、使わなかった判断も作戦のひとつです。観戦でも、受け手が走り出す前の目線や立ち位置が見えるようになります。

第4段階|得点後の3対2と大会の役割を楽しむ

トライの3点だけでなく、15秒のエキストラポイントへ進みます。攻撃3人で守備2人の間隔を見て、横へつなぐか、1回のフロントパスで抜くかを相談します。守備側はインターセプトからの2点も狙えるため、得点後にも短く濃い勝負が残ります。

大会へ出るなら、登録、保険、ユニフォーム、採用規則、集合時刻を確認します。試合だけでなく、サイドレフリー、得点記録、コート整備などを担当することもあります。運営の役割を経験すると、笛の意味や交代の流れが分かり、次の試合をより落ち着いて楽しめます。

第5段階|旅、観戦、初参加者を迎える時間へ広げる

全国ツアーの会場を訪れ、砂質や風、チームごとのパスの組み立てを見比べます。年代別やレディース、ジュニアの試合にも目を向けると、同じ規則のなかに違う速さと工夫があることが分かります。大会前後に海辺の街を歩く時間も、競技から広がる休日の楽しみです。

続ける人には、砂の点検、給水場所づくり、初参加者へのタッチとセットプレーの説明といった役割があります。いきなり長いフロントパスを求めず、歩く、後ろへ渡す、両手で触れる順に迎えます。誰かが安心して最初の1本を受けられる場を作ることも、経験を重ねた人ならではの喜びです。

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ビーチサッカーの楽しみ方

同じ砂浜でも、足で球を扱うビーチサッカーと、楕円球を手でつなぐビーチラグビーでは動きが大きく異なります。砂の熱さや異物を確かめ、短い距離で止まり、暑さに合わせて休むという基本は共通しています。海辺で楽しめる球技を比べたい日に読みたい趣味です。


ドッジボールの楽しみ方

飛んでくるボールを両手で受け、近い相手へ声をかけて投げる感覚を身近に楽しめます。相手へ球を当てるドッジボールと、タッチを受けながらインゴールを目指すビーチラグビーでは目的が違いますが、投げる人の前を横切らず、受け手の準備を待つ大切さはよく似ています。


ソフトバレーボールの楽しみ方

柔らかなボールを少人数でつなぎ、味方が動きやすい場所へ返す楽しさがあります。ネット越しに3回以内で返すソフトバレーボールと、5回の攻撃権を使うビーチラグビーを比べると、ボールを持たない人の声や位置取りがゲームを支えることに気づけます。


砂の上で待つ、1本の前パスと5人の合図

ビーチラグビーの魅力は、遠くへ飛ぶフロントパスだけではありません。足元を確かめながら後ろへ1本渡し、両手のタッチでいったん止まり、次の人が足の間からまた始める。その小さな約束を5人で重ねた先に、砂浜を大きく使う1本とトライが生まれます。

国内には無料で加われる練習会や、初めてのチームが挑戦しやすい大会区分もあります。用具を急いで買わず、天候と砂を見て、短いパスから始めれば、ラグビーが初めてでも遠い競技ではありません。海辺の風のなかで声をかけ合う時間が、いつもの休日に新しい景色を連れてきてくれます。


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