校長の決断
校長「教頭、明日はわたしの誕生日なんだが」
教頭「ハピバースデートゥーユーです、校長」
校長「誕生日は明日なんだが。しかし、いつも思うのだが……」
校長「誕生日という言い方は正確ではないよな? 正しくは、誕生した日と同じ日付の日だろう?」
教頭「そんなどうでもいいことより校長。三年の光城が、昨日また夜の校舎の窓ガラスを壊してまわったそうです」
校長「またか。修繕費がかさむな。例のウワサは本当なのか? 修理業者が裏で光城にワイロを贈っているというのは?」
教頭「まあ、あり得ない話ではないでしょう。窓ガラスを壊してまわった翌日の光城のポケットは、毎回、異常にふくらんでいますからね」
教頭「しかも、今朝も例外ではありません」
校長「つまり、あれか……?」
教頭「ええ、壊させて儲ける……マッチポムプというやつです」
校長「マッチポムプ? マッチポムプではなく、マッチポ『ン』プなのでは?」
教頭「そんなことより、光城です。あいつのポケットがふくらんでいる件です」
校長「しかし身体検査をするとなると、最近は何かと世間やマスコミやらがうるさいからな」
教頭「ですが、クロで間違いないかと」
校長「ならば、思い切って身体検査をしてしまうか」
教頭「そうですね。こんなことが続くとなると、わが校のキャムパスは大混乱ですからね」
校長「キャムパス? キャムパスではなく、キャ『ン』パスなのでは?」
教頭「そんなことより、今は光城のポケットのふくらみの件でしょう」
校長「うむ、決断の時だな……」
……
校長「出たか?」
教頭「それが……」
……
校長「なにっ、ポムプでふくらませていただけだったと?」
教頭「校長、ポ『ン』プです」
(終)
