心と金の安定と引き換えに言葉を失った
ささくれだった心は、だいぶ落ち着きを取り戻したように思われる。それは、思考を巡らせるには十分な程度の無為の時間に恵まれたから。あるいは、先月分の業務委託費が昨日振り込まれて貯金残高が増えたことが、精神安定につながったから。もしくは、昨晩絶妙な配分で焼酎の水割りを作ることができたから。
そうなると、今度は言葉が出てこない。「せっかくの連休だし、新たな小説を書こう」と考えてアイデアを練った。けれど、一向に文字が打てない。アイデアは、出てくる。けれど、それを言葉にできない。この現象は単に、僕の想像力が稚拙であり、文才がないことによって引き起こされているのかもしれない。一方で、心と金の安定と引き換えに、僕は言葉を失ってしまったようにも感じる。不平、不満、不安、嫉妬、あるいは死。そういった原動力が、どこかへ消えてしまったように感じる。
もしかすると、少しばかり自分と切り離したところに、新たな原動力を見つける必要があるのかもしれない。もし、再び心と金を不安定な状況に置いて自らを傷つけることを避けながら、何かを生み出したいという望みを叶えるのだとしたら。
なんて偉そうに語ってしまいましたが、要は想像力にも創造力にも乏しい自分を納得させるための理由付け、言い訳です。
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