ストーリー 作り方|魅力的なキャラクターを作る方法
登場人物で作品の魅力は決まる
あなたは物語を作る上で、「どうやってキャラクターを作ればいいんだろう?」と悩んではいないでしょうか。
この記事では、キャラクターの作り方について解説していきます。
それでは、まず考えていきたいのですが、そもそも物語における登場人物とは、何なのでしょうか?
以前書いた記事でも話しましたが、登場人物は【物語の動力源】であり、
テーマと並んで、最重要な要素です。
登場人物がいなければ物語は進みませんし、登場人物が魅力的でなければ、
なかなか作品に興味を持ってもらうことはできません。
サスペンス作品(ミステリー等)で、登場人物の魅力よりも、プロットで
勝負する作品もありますが、好む人はだいぶ限定されてしまいます。
しかし、ミステリー作品であっても、
ポワロ、シャーロック・ホームズ、コナン、金田一一等、
魅力的な登場人物が出てくる作品は、人気が高いようです。
特に漫画作品は、主人公以外にも、個性の強い魅力的な登場人物は多いですよね。
『名探偵コナン』は、安室透など、主人公を食ってしまうくらいのキャラクターも出てきます。
そして、犯人も同情するような動機があって、人間らしさが見えれば、
かえって共感することもあったりします。
つまり、プロット重視の作品であっても、魅力的な登場人物が出てくることによって、作品の面白さ、質は大きく上がっていきます。

この記事では、魅力的なキャラクター作りの方法について、徹底的に解説していきます。
最後まで読んで、あなたの作品のために活用してください!
魅力的なキャラクターとは?
あなたは、こう聞かれてどう考えるでしょうか?
元気があってめげない、暗い過去があっても乗り越えている、悪のカリスマがある、気が合いそう・・・
いろいろなものが考えられますね。
しかし、どんな答えであっても、魅力を感じたキャラクターには、『もう一度会いたい』と思うものです。
物語が終わった時に寂しいと感じ、もう一度会いたいと思うこと。
それこそが、魅力的なキャラクターです。
では、具体的にどういう人物に対して、人はもう一度会いたいと思うのでしょうか?
それは、ずばり『親密感を持つ人』です。
親密感は、
【①興味・関心→②共感→➂親密感】
という順番で持つようになります。
また、この順番で『もう一度会いたいと思う気持ちの強さ』も
強くなっていきます。
では、まず一つ一つ具体的に解説し、その後にキャラクター造形の
ポイントをお伝えしていきます。
①興味・関心

ここは、ファーストステップです。
興味・関心を一切持たれない人物は、
いわゆるモブキャラです。
メインの人物は、興味・関心を持たれるように
なる必要があります。
仮に「こいつは許せない!」みたいな悪役キャラであってもです。
最悪なのは無関心です。
興味、関心を持たれるためには、
なんだろう、こいつは・・・
この人どうなっていくんだろう・・・
面白そうだな、この人・・・
あ、ちょっと自分に似てるかも・・・
もっと知りたいな、このキャラを・・・
こうした気持ちを持ってもらうようにすることが必要です。
このステップを通じて、次の共感に進むことができます。
②共感

共感は、『ああ、この人の気持ちわかるなあ』という気持ちのことです。
では、人はどういう人にそのような感情を抱くでしょうか。
それは、
心の奥の方で似ている部分がある人で、言動や気持ちを理解できる
同じ、あるいは近い状況になったことがあり、その心情を理解できる
一体化するくらいその人物に入れ込む
自分の欲望を体現化している
一緒に会話をしたら意気投合する、もしくは意気投合しそう
こういう気持ちを持てる人物です。
もちろん、個人個人によって、このような感情を持つ相手は変わっていきますので、すべての人に共感されるのは、事実上不可能です。
この点に注意しながら、話を進めていきましょう。
➂親密感

親密感は、親友に対するような気持ちのことです。
ここまでの感情に至るには、ある程度物語を見て(読んで)もらって、
キャラクターと一緒に冒険をする、生活をするくらいの感覚を持ってもらう必要があります。
ですから、短編だったり、一話完結だったりすると、ここまでの感情を
持ってもらうことは、結構難しいです。
ただし、親密感を持ってもらった作品は、その視聴者や読者にとって、かけがえのない作品となるでしょう。
なぜなら、『親友』がいる場所なのですから。
実は、この親密感を最初から持ってもらう方法が、二つあります。
それを紹介していきます。
1、シリーズものにする
シリーズものにすると、基本的に2作目以降は、最初から親密感を持ってもらうことができます。
また、主人公がどういう人間かということを説明する描写も、2作目以降はなくていいので、展開を早くすることもできます。
シャーロック・ホームズであったり、エルキュール・ポワロであったり・・・
あとは、ドラゴンボールもシリーズと言えるかもしれませんね。
ドラゴンボール、ドラゴンボールZ、ドラゴンボール超、ドラゴンボールGT、ドラゴンボールDAIMA・・・これらが、別作品だと考えると、シリーズものにする強みがよくわかるのではないでしょうか。
だから、人気作の続編を作るというのは、読まれるための合理的な方法なんです。
2、一人のドラマ監督、あるいは一人の脚本家が、同じ役者を起用する
これは、ちょっと限定的な例ですが、一人のドラマ監督、あるいは一人の脚本家が同じ役者を起用するという技もあります。
違う監督が、人気役者を起用するというのに似ていますが、もっと強力です。
例えば、バカリズムさんの『ホットスポット』というドラマを観ていて、安藤サクラさんが出てきた時に「おお!」となった人は多いのではないでしょうか。
それは、同じくバカリズムさんの『ブラッシュアップライフ』で主演を務めていたのが、安藤サクラさんであるからです。
あるいは、夏帆さんや鈴木杏さん等も常連で、見ていると安心感のようなものがありますよね。
これこそが親密感です。
黒澤明さんと三船敏郎さん、宮藤官九郎さんと阿部サダヲさん等、考えると意外といると思います。
『同じ監督で、同じ役者を起用する』
使う機会がある人はあまりいないかもしれませんが、こういう技もあることを覚えておいてくださいね。
どんなキャラクターを作ればいい?
魅力的なキャラクターとは何かということをお伝えしてきました。
しかし、一つだけ注意していただきたいことがあります。
それは、確実に誰にでも魅力的に思われるキャラクターを作るのは不可能ということです。
「え?そうなの?なんで?」
と、あなたは思ったかもしれません。

それは先ほど言った通り、人それぞれ共感を持ったり、親密感を
持てる人物に違いがあるからです。
それでは、どうやってキャラクターを作ればいいのでしょうか?
そう、ここがポイントになるのですが、
大切なのは、キャラクターの個性を『好かれる人には好かれるが、嫌いになる人もいるだろう』くらいに振り切ってしまうことです。
誰からも嫌われない人は、誰からも好かれません。
それが個性です。
言い方は悪いですが、嫌いな人は見なくてもいい、
好きになる人だけ見てくれればいいくらいの覚悟が必要です。
しかし、もし視聴される、読まれることにフォーカスして、キャラクターを作りたいのであれば、そのための方法もあります。
それは、視聴者、読者のペルソナ(想定読者の層)を設定して、そのペルソナが好みそうなキャラクターはどんなものか考えていくという方法です。
具体例を挙げます。
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ペルソナ:十代の男性。王道の少年漫画が好き。難しいものは好きではなく、勉強は嫌い。ダークファンタジーよりも、もっとわかりやすいものがいい。
好きそうなキャラクター:主人公はまっすぐで、何度も立ち上がる。勇気を持って積極的。成長していく。
参考例:『ドラゴンボールの悟空』、『はじめの一歩』の一歩等。
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このように設定していくのですが、主人公に関しては、好感度が高くなりそうなキャラクターにしてください。
やはり主人公が魅力的であることが基本です。
とはいえそうでないパターンも存在しますので、例外的なケースに関しても分析してみましょう。
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【例外1】主人公を徹底的に悪人にしていくパターン
この場合は、②共感や➂親密感ではなく、①興味・関心を徹底的に強くしていくという構造になります。
【例外2】主人公より好感度が高いキャラクターが出るパターン
こちらに関しては、意図せずになってしまうことが多いようです。
代表的なところを言うと、『呪術廻戦』、『幽遊白書』、『HUNTER×HUNTER』辺りでしょうか。
主人公よりはるかに人気が高いキャラクターが登場する場合は、そのキャラクターが主人公並の立ち回りをしてくれれば、OKです。
『負けヒロイン』という言葉もありますが、メインヒロインが人気の都合で変わってしまうこともありますよね。
こちらに関しても同様で、人気ポジションのキャラクターが話の中心にいて、活躍してくれれば問題ないということです。
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以上が、例外パターンです。
他のキャラクターに関しては、時と場合によるのですが、
一概に好かれるキャラクターを作ることにこだわらなくても大丈夫です。
最近のマーケティングとして、人気キャラクターを増やし、グッズ関連で利益を得るという手法もあるようですが、登場人物全員を人気にさせようとすると、失敗する可能性が高くなります。
アイドルであればそういうのもありですが、物語を作る上では、非常につまらなくなるので、やめた方がいいでしょう。
極端な例で言えば、悟空と五条悟とロイド・フォージャーが味方にいて、敵キャラにキン肉マンとシャーロック・ホームズと竈門炭治郎がいたら、どんな物語ができそうですか?

おそらくとっちらかって、わけがわからなくなりますよね。
せっかく人気キャラなのに、もったいないです。
ですので、登場人物に関しては、物語全体のバランスを考えて作っていってください。
主人公のキャラクターを引き立たせたる人物、主人公と真逆の思想を持っている人物など、変化を持たせることも効果的です。
敵キャラを嫌われるキャラクターにして、主人公を応援させるというのも、ありです。
『はじめの一歩』で言えば、ブライアン・ホークなどが好例ですね。
それでは、次はいよいよ具体的なキャラクター造形方法に入っていきます。
✍️キャラクター造形メソッド|“血の通った人物”を作るための14の実践ワーク
物語を動かすのは、キャラクターの“生きた存在感”です。
そのためには、表面的な性格設定だけでなく、内面や背景まで丁寧に掘り下げる必要があります。
ここでは、魅力的なキャラクターを生み出すための14項目のワークを紹介します。

すべてを埋めれば、あなたの登場人物はまるで現実に存在しているかのように、物語の中で自由に動き始めます。
🧩キャラクター造形ワークシート【全14項目】
① 名前・年齢・職業・外見
基本情報(見た目・服装・喋り方など含む)
※キャッチコピー風にする一文を決めると、キャラがはっきりする。
👉 記入例:「くたびれたスーツが似合う、口数の少ない元刑事」
🟠実例:加賀恭一郎(東野圭吾『新参者』)
→ スーツ姿でも型破りな、温かみのある刑事像。
② 欲求と欠落(=物語の起点)
何を求めているか?何が足りないか?
それを求める理由(背景)も考える。
👉 記入例:「愛された記憶がない → 本物の家族を求めている」
🟠実例:ヴィクター・フランケンシュタイン(『フランケンシュタイン』)
→ 愛と死の克服を欲した根源には、喪失の傷がある。
③ 信念・価値観
どんな信念で動いているか?
何を「正しい」と思っているのか?
👉 記入例:「力がすべてだ」「仲間を裏切る奴は許さない」
🟠実例:リヴァイ・アッカーマン(『進撃の巨人』)
→ 仲間の死を重ねてなお「生かす選択」を貫く信念。
④ 性格・態度・思考パターン(メンタルタイプ)
考え方、話し方、態度、リアクションの傾向。
👉 記入例:「感情的に動きやすい」「理詰めで考える」「臆病だけど正義感が強い」
🟠実例:綾波レイ(『エヴァンゲリオン』)
→ 感情を見せずに行動するが、内側では強く揺れている。
⑤ 強みと弱み(長所と短所)
客観的な能力や特徴/人間的な魅力と欠点。
👉 強み:冷静な判断力/瞬発力/優しさ
👉 弱み:優柔不断/自己嫌悪/嫉妬深い
🟠実例:芥川龍之介(『文豪ストレイドッグス』)
→ 戦闘力に優れるが、承認欲求が強く自己肯定感が低い。
⑥ 過剰さ・こだわり・クセ
ちょっと“行き過ぎている”特徴を加えると個性が光る。
👉 記入例:「手帳に1日15個以上メモしないと不安」
🟠実例:L(『DEATH NOTE』)
→ イスに座らず、スイーツばかり食べる。全身がクセ。
⑦ 人生の履歴・育ち・背景
過去にどんな経験をし、今の自分になったのか。
👉 記入例:「父の暴力から逃げて育った → 他人と距離をとる習慣がある」
🟠実例:スカーレット・オハラ(『風と共に去りぬ』)
→ 一族の没落が、異常なまでの自立心と執着心を育てた。
⑧ 内面の葛藤と矛盾
自分の中でぶつかり合っている感情や思想。
👉 記入例:「認められたいが、人に心を開けない」
🟠実例:桐島(『桐島、部活やめるってよ』)
→ 姿は出ずとも、矛盾と存在感が全体を動かす。
⑨ 感情・心理の動き方
どんなことに怒り/涙し/動揺し/笑うのか?
👉 記入例:「“がんばってるね”と言われると涙がこぼれる」
🟠実例:ひなた(『3月のライオン』)
→ 普段は明るいが、母のことを思い出して泣く。
共感について深く学びたいあなたは、下記の記事を参考にしてください↓↓
⑩ 思想の深み・一貫性
なぜそう考えるのか、何に根差しているのか。
行動と思想に一貫性があるか?
👉 記入例:「他者を気遣うが、それは助けられなかった妹の影響」
🟠実例:アルフレッド(『ダークナイト』)
→ 「ブルースを守る」という一貫した思想のもとに静かに去る。
物語への思想の活かし方を知りたいあなたは、下記の記事を参考にしてください↓↓
⑪ ユーモア・人間味・生活感
日常にありそうな“クセのある可愛げ”を演出。
👉 記入例:「毎朝タバコとメロンパン」「緊張すると早口になる」
🟠実例:平田満(『舞妓はレディ』)
→ 小さな慌て方がリアルな“人間臭さ”として描かれる。
⑫ 人間関係と関わり方
特定の人物との関係性/信頼/対立/依存。
会話のテンポや関係性の“ズレ”がドラマになる。
👉 記入例:「弟には強気だが、上司には猫をかぶる」
🟠実例:津崎平匡(『逃げるは恥だが役に立つ』)
→ 不器用な恋愛と誠実な対話のギャップが魅力。
⑬ 日常シーンでの描写ポイント
派手なシーンではなく、何気ない日常からにじむ“人間らしさ”。
👉 記入例:「靴を脱いだあとに並べ直す」「新作スイーツをチェックするのが日課」
🟠実例:岸辺露伴(『岸辺露伴は動かない』)
→ 奇人だが、日常生活が意外とルーティンで人間臭い。
⑭ 物語内での変化・成長・転落(キャラのアーク)
キャラクターがどう変わるか。始まりと終わりを明確に。
👉 記入例:
Before「疑り深く冷徹な男」 → After「人を信じるようになる」
Before「真面目で従順」 → After「自分の人生を選ぶ」
🟠実例:ウォルター・ホワイト(『ブレイキング・バッド』)
→ 家族のための嘘が、やがて“自分の力”への欲望にすり替わる。
🎯コツと補足
1人のキャラを時間をかけてじっくり育てるつもりで取り組もう
キャラ同士の“対比関係”も意識すると物語に立体感が出ます
設定が曖昧なままでもOK。物語の進行でキャラが育つこともある
✨あなたの物語を“キャラが動かす”ようになる
この14項目をしっかり考えることで、キャラクターはあなたの操り人形ではなく、自分の意志で物語を歩き出します。
「ああ、こいつはこういう性格だから、こう動いたんだな」と自然に納得できる時、読者の心にもキャラクターが“住み着く”のです。
項目を埋めるのに苦労する場合は、身近な人物を参考にしたり、伝記や心理学系の本を読んで、部分部分を取り入れてみるのもお勧めです。
その上で、頭の中にその人物を思い浮かべましょう。
そのキャラクターの姿がはっきり見え、しゃべったり行動している姿が見えるくらいまで、頭の中でキャラクターを育ててください。
できれば、数日間、数か月でもいいですが、一緒に生活するくらいの感覚で過ごせると、より「血の通った人物」になります。

物語を作っていく過程で、そのキャラクターの新しい面が見えてくることはまったく問題ありません。
連載しているものであれば、矛盾なくやる必要があるのですが、ストーリーが進む中で、
「ああ、こいつにはこんな過去があったのか」
「こいつはこういう面もあるんだ」
と気づくことも、珍しくありません。
それは、キャラクターが生きているという証でもあります。
例えば、『ONE PIECE』ですが、尾田先生があるシーンで、「あ、ルフィって子供なんだ」と気づいたというのは、有名なエピソードですね。
そのようになってくると、登場人物が勝手に動いて物語を動かしてくれるようになります。
登場人物が作者の操り人形ではなく、自由に動き回ってくれると、魅力がありますし、ストーリーも作りやすいです。
何より、あなた自身がキャラクターと一緒に冒険して、旅をしていく感覚になるでしょう。
ぜひ、あなただけの魅力的な人物を作ってください!
その時こそ、あなたの作品は、あなただけの唯一無二のものとなります。
キャラクターを作るのに、「どんなキャラを作ったらいいのかわからない!」と悩んでいるあなたは、メンタルタイプ別に作る方法もおすすめです。
くわしくは、下記の三つの記事を参考にしてください↓↓
ストーリー作りの全体像について知りたいあなたは、下記の記事を参考にしてください↓↓
