大人たちの本気のリアリティ ― νガンダム(逆襲のシャア)
数年前に作ったガンプラのジオラマを、AIを使ってディテールアップし、動かしてみた。今回も、短時間でとんでもない映像ができた。すごい時代になったもんだ…

元々は、ガンプラや昔のロボットアニメのプラモデルを作り、それを即席のジオラマを作って撮影、そして画像処理でCGのように仕上げていくという一連の作業の様子を動画に仕上げて、Youtubeで公開していた。
だが、次第に仕事や他の趣味が忙しくなり、プラモデルも動画制作もやめてしまった。時間がある時に再開しても良かったが、生成AIの画像処理が急激に向上してきて、「プラモデルをCG、あるいは実際の映像のように仕上げる」という強みは、あっという間に薄れてしまった。

例えば、こんな(下の写真)感じで、実際にプラモデルとジオラマを組んで撮影する。ジオラマは固定しているわけではなく、床や壁、天井などをその都度組み立て、LEDライトなども仕込みながら、その一枚を撮るためだけに構築している。完成したジオラマを飾って楽しむわけではなく、撮影のための舞台セットを毎回作っているような感覚に近い。

こうして撮影した写真を元に、当時はPhotoshopなどを駆使しながら、少しずつ実在感のある映像へ仕上げていく過程を動画にしていた。
だが、今では生成AIを使えば、そんな作業も驚くほど短時間で、それどころか当時より高い完成度の画像にまで仕上がってしまう。

さらに、生成AIに指示をすれば、カメラの角度を少し変えたり、人や車両を追加したり、背景を作り変えたりと、これまで手間のかかっていた調整も、ほとんど言葉だけで実現できてしまう。
以前なら、一枚の絵を成立させるために、模型を動かし、照明を調整し、何度も撮り直していた。それが今では、頭の中にあるイメージを、そのまま対話しながら形にできるようになってきた。



以前は、プラモデルそのもののディテールアップに時間をかけ、ジオラマとして撮影するための小物にもかなりこだわっていた。完成したものを飾ることが目的ではなく、最終的に写真として仕上げるために、プラモデルやジオラマを作っていた。
だからこそ、今こうして生成AIで、以前なら何日もかけて作っていたような絵が簡単に形になってしまうと、以前ほど実際に手を動かして作ろうという気持ちは起きにくくなった。



サザビーとの戦闘シーンも、実際に下の写真のようにプラモデルを使って撮影している。いろいろなポーズを試しながら、構図を調整して、一枚ずつ撮っていたのを覚えている。
プラモデルは不安定なので、関節を少しずつ動かしてポージングを決め、倒れないよう気を遣いながら撮影する。



そもそも、小学生の頃の私は、ガンダムがあまり好きではなかった。戦闘用ロボットなのに、赤や青、黄色といった目立つカラーリングだし、なぜか剣を使って戦うし、目(モニター)まで人間みたいに二つある。小学生ながらに、ずいぶん非現実的だなと思っていた。
そんなガンダムが好きになったのは、50歳を前にして、ガンプラを作ったことがきっかけだった。
酔った勢いで、「いつかやってみたい」と思っていたガンプラを買ってしまい、せっかくだから作ることにした。どうせ作るなら世界観も知っておこうと思い、初代ガンダムをちゃんと観るようになった。
そして、そのストーリーの奥深さを知って、すっかりファンになった。
だが、何より面白いと思ったのは、ガンダムという作品が、原作者やアニメ制作者だけのものではなく、ファンも含めて一緒に育て続けている文化だったことだ。
少し無茶にも見える設定を、物語の中でなんとか辻褄を合わせ、さらにファンたちが考察や解釈を重ねて納得感を作っていく。ガンプラなんて、まさにその延長線上にある。ディテールアップを施し、汚し塗装を加え、いかに「実在する兵器」に見せるかに夢中になる。
子どもの頃は非現実的だと思っていたものを、大人になってから必死に現実へ近づけようとしているのだから、不思議なものだ。

ガンプラの中でも、一番好きだったのは、このνガンダムだった。理由は単純で、一番格好良いと思ったからだ。メカらしい密度感があり、細部まで作り込まれている。それでいて、ちゃんと「ガンダムらしさ」も残っている。敵役のサザビーもまた魅力的で、プラモデル自体も大型なので迫力があった。


というわけで、まだまだプラモデルの写真は残っているので、また時間がある時にでも、こうして生成AIを使いながら、当時作った世界をもう一度復活させて遊んでみたいと思う。
