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文学フリマ大阪13に参加しました

 9月14日(日)、インテックス大阪で開催された文学フリマ大阪13に参加しました。少し時間が経ちましたが、この1日のことを振り返ってみたいと思います(今回写真撮影をサボってしまったので、文章オンリーでお送りします)。

〈イベントの詳細はこちら〉

https://bunfree.net/event/osaka13/

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 今回文学フリマに参加した一番の目的は、「彩ふ(いろう)読書会」の1メンバーとして店番に立つことでした。文学フリマには大阪・京都などでちょこちょこ足を運んでいますが、出店者側で参加するのは4年ぶりのことでした。

〈出店時の詳細な情報はこちら〉

 イベントの開催時間は12時から17時まで。このうち、13~14時と16~17時の間、僕はブースで店番を務めていました。

 1回目の店番はソラニンさんという方と一緒でした。ソラニンさんは、今回の新刊『寺✕走る アンソロジー』には、「小嶋蒼空」名義で、「ツネちゃんに会いに行く」「このエッセイと一緒に観たい映画」という2本のエッセイを寄稿しています。

 仕事で販売員をしているというソラニンさんの店番は見事なものでした。ブースの前に通りかかった人に明るく挨拶するのは勿論のこと、少しでも歩みを遅くした方がいたらフリーペーパーを渡していくという早業ぶりで、彩ふ読書会の印象アップ・知名度アップに貢献していました。「本職はさすがですね」と僕が言うと、「実は最近異動で事務職になったんですよ。久しぶりに接客できて楽しい!」という言葉が返ってきました。どうやら溜まっていたものをこの店番に全てぶつけていたようです。

 その甲斐あってか、少なくない方がブースの前で足を止め、本を手に取ってくださいました。そして数分おきに、買ってくださる方が出てきました。そのうちの何人かに、本を買ってくださった理由を聞いてみたところ(これもソラニンさんのお陰です)、「和風のものが好きなので、タイトルに寺が入っているのをみて気になりました」のような答えが返ってきました。「なるほどなぁ」と思いました。

 読書会の常連さんや僕らそれぞれの知り合いもブースにやって来ました。差し入れを用意してくださった方もいて、嬉しいやら畏れ多いやらで心がいっぱいになりました。ちなみに、差し入れの適当な置き場を見つけられなかった僕は、店番が終わるまでの間、ずっとそれらを膝に抱えていました。よほどおめでたい奴か、そうでなければ欲深な人間に見えたことでしょう。

 知り合いの方々とは机を挟んで会話も弾みました。普段はオンラインで顔を合わせるばかりで数年ぶりに対面する方もいましたし、読書会で初めて同人誌を出して以来やっと文フリ会場で読書会のブースに来られたという方もいました(彩ふ読書会は過去に2度京都での出店を計画しましたが、いずれもコロナの影響で取り止めになっていました)。店番とお客さんという関係で話すのは新鮮でしたし、それぞれにこれまでの歩みがあると感じられたのも感慨深いものでした。

 1時間の店番はあっという間に終わりました。交代の時間になって初めて気が付いたのですが、文フリ開始から2時間という時点で、当初20冊余りあった新刊が7冊になっていました。僕はそこではっきりと、売れ行きが好調であることを悟りました。

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 2回目の店番の話に移る前に、やはりこの話をしておかなくてはなりません。

 15時10分過ぎ、会場内をウロウロしていた僕のもとに、1件のメッセージが届きました。送り主は、新刊に「あなたの知るジョン・レノンは心の中」という小説を寄稿し、その時店番を務めていた、あのんさんという方でした。

「新刊すべて完売しました!」

 僕はその文面を二度見しました。三度見しました。それからスマホを握りしめ、小さくガッツポーズしました。

 イベント終了を待たずして、新刊が完売する。それは彩ふ読書会同人誌企画始まって以来の快挙でした。僕はもう跳び上がって叫びたい気分でした。

 じっとしていられず、急いで読書会のブースへ向かいました。その途中、のーさんとすれ違いました。我らが代表は一足早くブースに駆け付け、ちょうど立ち去ったところでした。

「のーさん、のーさん!」

 斜め向かいにいたのーさんが顔を上げました。

「やりましたね!」

「やりました!」

「今日はもう盛大に飲みましょう!」

「飲みましょう。今夜は美味い酒になります!」

 応じたのーさんの顔に、晴れやかな笑顔が浮かんでいました。

 ブースにはその時、あのんさんとソラニンさんがいました。2人とも清々しい表情をしていました。

「やりましたね! おめでとうございます!」

 僕は他に言葉が見つからず、同じようなことを繰り返しました。

 断っておかなければなりませんが、僕らは決して新刊完売を目標にしていたわけではありません。そもそも同人誌を作ったのも、文学フリマに出店するためではなく、本を作ることを通じて書き手同士が交流し、作品や執筆について語り合う場を作るためでした(打ち上げでののーさんの話に拠る)。とはいえ、完売が目に見える成果だったことは確かでした。そして、自分たちの作った本が、それほど多くの人に興味を持ってもらえたというのは、寄稿者としてこの上なく嬉しいことなのでした。

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 16時からの2回目の店番は、のーさんとのペアでした。

 イベント終了まで1時間と迫ったところで、人の流れはやや落ち着き始めていました。売れ行きが好調だったこともあり、僕はすっかり雑談モードに入っていました。

 最初のうちは僕がほぼ一方的に世界陸上の話をして盛り上がっていましたが、やがて同人誌企画のこれからのことが話題を占めるようになりました。

 ちょうど店番を交代する時、新刊が売り切れた後も、「見本誌コーナーで見てやって来ました」という方や、かつての読書会の参加者がブースに来ていたという話を聞きました。中には、来年1月に行われる文学フリマ京都への出店予定を尋ね、「再販しないんですか?」と訊いた方もいたそうです。

 僕はそのことに触れながら、新刊の増刷と文学フリマ京都への出店について「どうします?」と尋ねました。正確に言うと、増刷については「やりましょう!」と前のめりに訴えました。ただ、文学フリマ京都への出店については、のーさんの考えを聞かなければならないと思っていました。というのも、のーさんは諸事情あって10月以降身動きが取りにくくなることがわかっていたからです。出店するとなれば僕はもちろん駆け付ける気でいましたが、勝手なことは言えないという気持ちはありました。結局その時結論は出ず、決定は打ち上げの席に持ち越されることになりました。

 そうこうしているうちに、読書会の常連が2名ほどブースにやって来ました。新刊が残っていないことを残念がりながら、既刊本を次々手に取り、どれを買おうかと時間をかけて吟味していました。

 その合間に、通りかかった方が何人か足を止めていきました。この時特に注目を集めていたのは、『窓辺のハル』という本でした。彩ふ読書会東京会場の常連であるへっけさんという方が出した、愛猫との別れを綴ったエッセイです。

 本を手に取り、ページをめくる。「1冊買います」という方が現れる。そして、終了時刻が押し迫る頃、とうとうこの本も完売になったのでした。

 のーさんは早速へっけさんに連絡し、SNSでも完売を報告しました。程なく、へっけさんがのーさんのポストを引用しているのを見かけました。

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 17時。運営事務局からのアナウンスにより、文学フリマ大阪13は閉幕しました。

 会場にはこの時、のーさん、あのんさん、「逃避抄」という小説を寄稿していたシュシュさん、僕という、4人の読書会メンバーが残っていました。4人はそれぞれ手分けしてブースを片付け、それから打ち上げに向かいました。

 打ち上げはそれはもう楽しいものでしたが、ここでその話を長々と書くのは控えましょう。成就した恋と盛況した飲み会は語るに値しないものです。

 しかし、次のことは書いておかねばなりません。

 増刷と出店の話はどうなったのか。

 既にのーさんが記事を出していますので、僕からも言ってしまいます。

 『寺✕走る アンソロジー』増刷、文学フリマ京都10出店、共に決定しました!

 さらに、文学フリマ京都10に向けて、簡易製本の小冊子を作ることも決まりました。

〈のーさんのレポートはこちら〉

 この小冊子も、一番の目的は文学フリマで売ることではなく、本を作ること、その過程での交流を楽しむことです。ただ、本づくりのスケジュールを決めるうえで、文学フリマ京都の存在が大きな意味を持ってくるということになります。

 小冊子の内容はまだ決まっていないので、情報が出せるようになり次第お知らせしたいと思います。今度は企画が動き出す段階から関わることができましたので、僕も大手を振って宣伝していきたいと思います。

     ◇

 といったところで、文学フリマ大阪13の振り返りを締めくくりたいと思います。負担軽減のため手短に書くつもりだったのですが、気付けば長い振り返りになってしまいました。それだけ書きたいことがあったということなのでしょう。しかも、よく考えたら出店者側としての振り返りしか書いていなくてこの長さなんですよね。

 (ちなみに、最初は家を出るところから振り返っていたのですが、会場に辿り着くところまでで1千字を超えてしまい、この調子だといつ書き終わるかわからないと思ったので、早々に全部消し、筆を折って昼寝したという前置きがあります)

 改めまして、文学フリマ大阪13で彩ふ読書会のブースに立ち寄ってくださった皆さま、足を止めてくださった皆さま、本を手に取ってくださった皆さま、買ってくださった皆さまに、厚く御礼申し上げます。それから、今回の同人誌企画でご一緒した皆さまに、感謝の言葉を述べたいと思います。ありがとうございました。

 そして、次なる同人誌企画、さらには文学フリマ京都出店計画が始まります。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

 最後に、僕は僕で引き続きnoteをぽつぽつ更新していきたいと思っていますので、併せてどうぞよろしくお願いいたします。

(第320回 2025.09.15)

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