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good_vibes
曼珠沙華は恋をする #毎週ショートショートnote
あの子はいつもみんなに好かれてる。
春の頃はその可憐な姿で人々を魅了し、はらはらと散るひとひらまで美しい。対して私は毒々しい色で死人、地獄なんて不吉な別名ばかり。
同じ1週間ほどの命でも私は散ることもできず、だんだんとすがれ、しおれて、萎えていく。
どうしてこうも違うのだろう。私もあの子みたいになれたら。
「わぁ、綺麗。今年も一面鮮やかね。とっても素敵!」
「あなたにそんなこと言われても、全然嬉しくない」
「どうして?私あなたの凛とした美しさに、最後までそこにいる強さにずっと憧れてるのに」
「私だって…私の方が…!」
あぁ、これは嫉妬でも羨望でもなく、恋だったのかもしれない。空高く伸びる、決して近づけないあなたへの。
「今年もずっと、ここで見てるね。そして春になったら風に舞って会いに行くわ。あなたがそこで眠っていると思うと、散るのも少し楽しみなの」
桜の木はそう言って枝を揺らした。
この街を彩る、桜と曼珠沙華のささやかな約束。
(408字)
今回はたらはさんのお題から知った、PJさんの創作イベントにも参加させていただきました!
幸手市の権現堂堤、イベントの告知で初めて知り調べてみましたがとても素敵なところですね。四季折々の権現堂の景色、ぜひ見に行ってみたいです。
幸手市や名所権現堂堤について、その歴史から曼珠沙華の特徴、花言葉までいろいろな情報を紹介されている大橋ちよさんのコラムも、今回のショートショートを書くのにとても参考になりました。
参加させていただき、ありがとうございます。
幸手権現堂秋祭り、盛り上がりますように。
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