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なぜカタカナの指導時間はあんなに短いのか?「時間足りない問題」と向き合った私の答え

🎨 はじめに:指導書の「時間数」を見て固まった日のこと

教科書や年間指導計画をめくっていて、「え、これだけで終わらせるの?」と目を疑った経験はありませんか。

例えば、1年生で習うカタカナ。ひらがなにはあれほど時間をかけて丁寧に扱うのに、カタカナになると急に「数時間でパパッと通過します」と言わんばかりのスケジュールになっていて、思わず二度見してしまいました。

「読めるけれど書けない」「『シ』と『ツ』の区別がつかない」

目の前の子供たちを見ていると、絶対にここでつまずく子が出てくるのは目に見えているのに、与えられた指導時間はどう考えても足りない。なぜカタカナの指導時間は、こんなにも短く設定されているのでしょうか。

限られた時間の中で、どこまで教えればいいのか。何を削り、何を届けるべきなのか。このモヤモヤした違和感をきっかけに、私は「教え方と時間のバランス」についてじっくり向き合ってみることにしました。

🔍 「シ」と「ツ」の壁から気づいた、指導の「絞り込み」

カタカナの指導法を整理していく中で、ハッとする場面がありました。それが、多くの子が混同する「シ」と「ツ」の教え方です。

点がどちらに向いているか、上から書くのか下から書くのか。形だけで説明しようとすると、子供たちはパニックになります。でも、1本の見えないガイドラインを意識させたり、「『シ』は『下(シた)』から上に向かって払うんだよ」といった一言のフレーズを添えたりするだけで、子供たちの理解の仕方がガラッと変わるんですよね。

このとき、私の中で大きな気づきがありました。

「教える時間を増やすことだけが解決策ではない」ということです。

時間が足りないのなら、教える内容を「子供の記憶に残る形」に限界までキュッと絞り込めばいい。あれもこれもと欲張って教え込もうとするのではなく、つまずきやすいポイントだけをピンポイントで打ち抜く言葉を持っておくこと。

授業時間が短くて焦っていましたが、本当に必要だったのは「工夫して時間を引き延ばすこと」ではなく、「伝える要素をどこまで削ぎ落とせるか」という視点でした。

✂️ 限られた時間で成果を出す!私が試した「削り技」3選

では、具体的に授業のどこを削り、どう時間を生み出したのか。私が実際に試して手ごたえを感じた小技を3つご紹介します。

  1. ドリル・練習帳の「後半」は思い切って宿題(またはすきま時間)に回す 授業内で練習帳を最後まで書かせようとすると、書くのが遅い子を待つ時間が発生し、解説の時間が削られてしまいます。授業中には「書き順とポイントの確認ができる最初の3〜5文字」だけに集中させ、残りは家庭学習やすきま時間の反復練習に割り切って回すようにしました。

  2. 「なぞり書き」の時間を削り、「空書き&指書き」でインパクトを残す 机に向かって黙々と鉛筆でなぞる時間を最小限にし、全員で声を出しながら空中に大きく書く「空書き」や、机の上に指で書く「指書き」を重視しました。体全体を使って「『シ』は下から!」とリズム良く動かす方が、机で何度もなぞるより短時間で強烈に記憶に残ります。

  3. 「一網打尽のグループ指導」で個別指導の時間を削る 一人ひとりの席を回って「形が違うよ」と直して回るのをやめました。つまずきやすい文字(「シ・ツ」「ソ・ン」など)はあらかじめ板書で対比させ、「ここさえ押さえれば全員合格!」と全体に向けて一気に解説。個別に教える時間を大幅に削減し、全員が同時に理解できる状態を作りました。

🚀 決められた時間とどう付き合う? これからの私の答え

これらの工夫を経て、日々の授業に対する見方が少しずつ変わり始めています。

今までの私は、どうしても「指導書に書いてある計画通りに、決められた枠の中で全部教えなきゃ」と思い込んでいました。時間が足りなくなると焦りが生まれ、教壇に立つ自分の声も早口になっていた気がします。

でも、教科書の通りに時間をかけて全てをカバーすることだけが、子供にとっての最善ではないのかもしれません。

  • カタカナのように学校での指導時間が少ないものは、ポイントを言語化して一気に伝え、あとは日常のすきま時間に散りばめる

  • 完璧に「書ける」状態まで授業内で追い込まず、「あ、思い出し方のコツがわかった!」という感覚を授業で作る

授業の中で100%を完成させようとするのをやめて、「定着のきっかけ」を仕込む場所に変えていく。これが、「時間足りない問題」と向き合った私がたどり着いた答えです。

削るべきところは潔く削り、残した核心部分に自分の言葉や工夫を乗せていく。そう考えると、限られたコマ数の中で授業を作るのが、ほんの少しだけ面白く感じられるようになりました。

💡 自分だけの「授業の削りどころ」を探していく

毎日怒涛のように過ぎていく時間の中で、全ての単元を完璧に、手厚く教えきるなんてどう考えても無理があります。

だからこそ、「どこを削って、どこに自分のこだわりを注ぐか」を決めていく作業が、これから長く教壇に立ち続けていく上での自分自身の軸になるのだと感じています。

「教える時間が足りない」と悩むのは、それだけ目の前の子供たちにしっかり力をつけさせたいと願っている証拠のはず。

だったらそのエネルギーを、時間を増やす苦労ではなく、「どう一言でスッと伝えるか」「どこを削って賢く伝えるか」という工夫に使っていきたい。

カタカナの「シ」と「ツ」に悩んだあの日から、私の授業づくりの新たなスタートが始まった気がしています。自分のスタイルを少しずつ形にしながら、明日からの授業も試行錯誤を楽しんでいこうと思います。

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