キャンペーン購読/小説:2027年 ― 66.7のジョーカー ―
電子書籍を出した理由
この小説を書いたのは、AIが社会の意思決定に深く関わるようになってきた今だからこそ、問い直したいことがあったからです。
1.きっかけは、学生時代の振り返りだった
学生時代、私は旧信越本線、あの碓氷峠の路線を通学に使っていました。遅くて、不便で、効率の悪い路線。そのため、北陸新幹線と長野五輪誘致と引き換えに廃止されたといってもいい。それは理解していました。でも、あの「遅さ」が、ずっと私の中に残り続けていました。
2.物語の舞台は2027年。
AIによる国家インフラ統合制御が高度化した近未来。国家規模のシステム障害が起き、その危機を救う「唯一の搬送経路」として国家統合AIが導き出したのが、三十年前に廃止されたあの路線だった。
峠の勾配率:66.7‰
非効率として歴史から消えたはずの鉄路が、最先端のAIに「唯一の正解」として選び直される。その皮肉の中に、私が言いたかったことのすべてが詰まっています。
「AIは最適解を出す。国家がそれを承認する。でも、最後にボタンを押すのは人間だ」
AIと人間の緊張関係、効率と余白の問い、そして父と息子の間に静かに流れる時間——そういったものが、インフラSFというフォーマットの中に織り込まれています。
3.切り捨てられたものが、消えたとは限らない
誰かが密かに守り続け、最も追い詰められた局面で、唯一の切り札になる。ジョーカーとは、そういうものだと思っています。私はあえて、あの路線をその立場に置き換え、この物語を書いています。
全十章・あとがき収録
2026年4月9日(木)夜〜キャンペーンとして、99円で購読が出来ますので、お手に取っていただければ幸いです。
:tokisuke
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