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【じーじは見た!】前編:電気回路における巨視的な量子トンネル効果とエネルギー量子化の発見を見てみた!

Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!

さて、今回は日本人受賞者で盛り上がったノーベル化学賞や生物・医学賞ではなく、ノーベル物理学賞の受賞対象タイトルである「電気回路における巨視的な量子トンネル効果とエネルギー量子化の発見」の中味について調べてみましょう。

前・後編にお付き合いください。


1️⃣ 今年のノーベル物理学賞の受賞者

2025年のノーベル物理学賞の受賞タイトルは、「電気回路における巨視的な量子トンネル効果とエネルギー量子化の発見」でした。

これは、量子コンピューターの基礎を築く上で重要な「巨視的なスケールでの量子力学的現象の観測・実証」に貢献した功績に対して贈られたと説明されていましたが「なんのこっちゃ」ですよね。難し過ぎます。

ちなみに受賞者は、ジョン・クラーク氏、ミシェル・H・デヴォレ氏、ジョン・M・マルティニス氏の3名でした。

ジョン・クラーク氏(イギリス出身)
1969年からカリフォルニア大バークレー校に所属、1942年生まれの83歳、
今回の受賞で一番驚いていたのがジョン・クラーク氏でした。40年前には終えていた彼の研究成果が、まさか40年後にノーベル賞の対象になるとは、彼自身が思ってもみなかったようです。それだけ量子力学の研究成果はどんどん先に行っているからです。

ミシェル・H・デヴォレ氏(フランス出身)
イェール大学、1953年生まれ72歳
ミシェル・デヴォレ氏は、1980年代にクラーク氏の研究室でポスドクとして活動し、その後回路量子電磁力学の分野で先駆的な業績を上げたことで注目されました。

ジョン・M・マルティス氏(アメリカ出身)
カリフォルニア大学サンタバーバラ校、1958年生まれ67歳
2010年代からGoogleの量子コンピューティングプロジェクトを主導して、2019年に量子超越性の実証(従来のコンピュータとはけた違いの計算能力を示した)で注目されました。

2️⃣ そもそも受賞対象の理論って何?

量子トンネル効果って何?
エネルギー量子化って何?

まず、この言葉から分かりませんよね。

量子力学を専門に勉強されている方ならともかく、トンネル効果だの、量子もつれだの、量子ビットだのといった専門用語に慣れていない方にとっては、言葉でもう拒否反応でしょう。

本当なら量子力学の基本となる素粒子の世界から説明に入っていくのがいいのでしょうが、横着をして動画を使って解説していきますね。

いろいろ見てみましたが、一番分かりやすく解説してくれているのは、野村先生でした。その動画を貼り付けておきます。トンネル効果を解説しているところにURLを合わせてあります。
量子力学の基本から知りたい方は、ぜひ最初から動画を見てください。

人間の目に見えない量子力学の素粒子の世界は「粒」としての直線的な動きと共に「波」としての性質も持っています。そんな世界では、本来なら越えられないエネルギーの壁(ポテンシャル障壁)を、確率的にすり抜けることがあるというのがトンネル効果です。

そしてエネルギーが連続ではなく「階段状」にしか存在できないという量子力学の基本原理をエネルギーの量子化と言います。

これらの理論は、既に確立された理論ですが、これを巨視的(つまり人間が確認できる大きさの世界)に確認したのが3名の受賞対象になった功績なんだそうですよ。

3️⃣ 受賞対象の研究成果は何に役に立つの?

受賞理由が分かったところで「それが何?」と思ってしまいますが、既に社会への実装が進んでいます。

量子トンネル効果は、既に下記のような分野に応用されています。
1)フラッシュメモリや※SSD
  電子が絶縁体をすり抜けることで、情報の書き込み・読み出しが可能になりました。
  
※SSDはSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略で、HDDと同じように使える記憶装置です。HDDは回転する円盤に磁気でデータを読み書きしていますが、SSDはUSBメモリーと同じように内蔵しているメモリーチップにデータの読み書きをしています。

2)トンネルダイオード
  
高速スイッチングに使われる特殊な半導体に応用されています。

3)放射性崩壊の理解
  アルファ崩壊など、原子核物理学の基礎に応用されています。

エネルギー量子化の応用も進んでいます。
1)レーザー技術
  特定のエネルギー準位間の遷移を利用して光を発生する技術に応用されています。

2)MRI(磁気共鳴画像診断)
  原子核のエネルギー状態の変化を読み取って画像化する技術として応用されています。

3)量子ドット
  直径が約2~10ナノメートル(nm)の非常に小さな半導体の結晶です。サイズが小さいほど青色に、大きいほど赤色に発光するという性質を持ち、これを利用して鮮やかな色彩を作り出すことができます。主に、テレビやPCのディスプレイなどの製品に使用されていますが、他にも太陽電池や医療機器など、様々な医療やディスプレイ技術に活用されるナノ粒子として応用されています。

前編はこの辺にして、後編では量子コンピューターへの応用について確認していきましょう。

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