【じーじは見た!】前編:令和8年版環境報告書を見てみた!
Z世代応援団、未来世代応援のじーじです!
noteデビューから6年目。毎年「環境白書」をテーマに投稿を続けてきました。今年も6月5日に国会報告を経て環境白書が発行されましたので、早速、一緒に確認してみましょう。
✅ 今年もまずは第1部の目次比較
毎年、冒頭の第1部各章の項目タイトルに注目しています。
第1部タイトル:「循環経済(サーキュラーエコノミー)で
日本列島を強く豊かに」
【第1章の項目タイトルの変遷】
(令和3年)第1章 経済社会のリデザイン(再設計)と3つの移行
(令和4年)第1章 1.5℃に向けて
(令和5年)第1章 気候変動と生物多様性の現状と国際的な動向
(令和6年)第1章 第六次環境基本計画が目指すもの
(令和7年)第1章 「市場」~環境とビジネス~
(令和8年)第1章 循環経済への移行加速化に向けたこれまでの経緯と背景
・第1節 循環経済について
・第2節 国家戦略としての循環経済への移行
【第2章】
(令和3年)第2章 脱炭素社会・循環経済・分散型社会への3つの移行
(令和4年)第2章 脱炭素、循環経済、分散・自然共生という多角的な切り口によるアプローチ
(令和5年)第2章 持続可能な経済社会システムの実現に向けた取組
(令和6年)第2章 自然再興・炭素中立・循環経済の統合に向けて
(令和7年)第2章 「政府」~循環経済・自然再興・炭素中立の統合に向けた取組~
(令和8年)第2章 循環経済を巡る世界・我が国の状況
・第1節 循環経済を巡る世界の状況
・第2節 循環経済を巡る我が国の状況
【第3章】
(令和3年)第3章 地域や私たちが始める持続可能な社会づくり
(令和4年)第3章 私たちが変える持続可能な地域とライフスタイル
(令和5年)第3章 持続可能な地域と暮らしの実現
(令和6年)第3章 持続可能な地域と暮らしの実現
(令和7年)第3章 「国民」 ~地域・暮らしでの環境・経済・社会の統合的向上の実践・実装~
(令和8年)第3章 循環経済への移行に向けた取組
【第4章】
(令和3年)第4章 東日本大震災から10年を迎えた被災地の復興と環境再生の取組
(令和4年)第4章 東日本大震災・原発事故からの復興・再生に向けた取組
(令和5年)第4章 東日本大震災・原発事故からの復興・再生に向けた取組
(令和6年)第4章 東日本大震災・原発事故からの復興と環境再生の取組
(令和7年)第4章 東日本大震災・能登半島地震からの復興・創生
(令和8年)第4章 循環経済行動計画に基づく今後の我が国の循環経済ビジョン
・第1節 再生資源供給サプライチェーンの強靱化(重要鉱物、金属資源等)
・第2節 日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築
・第3節 地域循環資源の徹底活用による地域活性化、資源循環分野の国際ルール形成、国民運動
今年の第1部各章のお題目は随分変わりましたね。
トランプさんの米国に寄せてきたのか、昨年までの「気候変動」や「脱炭素」・「生物多様性」の文言が姿を消しました。
昨年までは第4章のテーマと言えば「震災からの復興」に決まっていたのですが、第4章のタイトルからも「東日本大震災や能登半島地震」の文字が無くなり、「我が国の循環経済ビジョン」のタイトルに置き換わりました。
結構、前例に拘らない大きな変化ですね。
早速、詳細を第1章から見ていきましょう。
✅第1章 循環経済への移行加速化に向けたこれまでの経緯と背景
昨年までの環境省は、環境と言えば「環境3本柱」に拘っていました。
ネットゼロ(脱炭素)、ネイチャーポジティブ(生物多様性保全)、そしてサーキュラーエコノミー(循環経済)の3つのキーワードがそれです。
ところが、今年は、「循環経済」の一本足に変化しました。とても大きな変化です。

なぜ、そうなったのか?
もちろん理由明白で、CO2排出削減にお金を積んでいる余裕がなくなったのです。大きかったのは、イラン戦争によるホルムズ海峡封鎖による原油不足です。
中東原油に過度に依存してきた日本の精製設備はナフサ不足に直面しています。そして、日中関係の悪化から、レアメタルやレアアースの供給不安に見舞われています。
そのような状況下でキオクシアがトヨタの時価総額を上回るという過去30年に無かった半導体という成長産業への期待感は、データセンター建設ラッシュによる電力需要の伸びと相まって環境省や経産省を慌てさせています。つまり、産業衰退による電力需要減の予測が覆り、必要な電力をどうするんだという課題に直面しているのです。
日本の弱みは、何と言ってもエネルギーを始めとする鉱物・石油資源を海外に依存せざるを得ない点です。いつの時代も日本にとっては、エネルギー政策が最も重要な課題なのです。
原油不足でも発電は何とか持ちこたえています。電源構成における再エネ比率は、狭い国土で平地が少ない日本においても最大限太陽光パネルを敷設してきましたのでその構成比は上がってきました。しかし、残念ながら原発への国民の理解が進まず、未だに発電所で7%程度を重油に依存しています。
しかし、言っても7%程度です。幸いにもヨーロッパ勢に「石炭ボイラーをもっと早く閉鎖しろ」とやいのやいの言われてきたものの「ない袖は振れない」と官僚さんが頑張って無理なペースでの再エネ偏重をしてこなかったおかげで、重油依存の発電は7%程度なので今直ぐ石炭で代替可能です。
問題は、原油の精製設備にボトルネックがあるガソリンとナフサです。
ガソリンやナフサをどうするのかを国会議員も真剣に考えるべきで高市政権のアラさがしや揚げ足とりの国会質問ばかりに固執していないで、日本でもEV導入に踏み切るべきか、プラスチックリサイクルをどうするのかを真剣に考えろと言いたいですね。
ちなみにじーじは、ガソリン→水素への転換、ナフサ→プラ再生の加速を以前から言ってきましたよ。そのためには原発が不可欠ですけどね。
でもきっと喉元過ぎれば熱さを忘れるのでしょうね。
環境白書の第1部第1章は、こんなフレーズで締められています。
同年4月(※2026年4月)には、当該閣僚会議決定により「循環経済行動計画」が公表され、循環経済への移行を加速し、我が国の「勝ち筋」とすべきという考えの下、再生資源供給サプライチェーンの強靱化や、日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築等の施策について今後取り組んでいくこととされました。また、2030年に向け、鉄や永久磁石等について再生材供給目標を設定した「メタルリサイクル推進戦略」を循環経済行動計画に位置付けるとともに、金属やプラスチックの再資源化拠点の構築等に官民で約1兆円の投資を目指すこととされました。
✅第2章 循環経済を巡る世界・我が国の状況
日本の行政の欠点、じーじがいつも言っていることなので皆さんは想像できますよね。
そう、中央でガイドライン作って地方に「やっとけー」という丸投げ行政によって、プラ再生をやろうと思っても、自治体によって分別回収のやり方はバラバラで再生利用してくれる事業者の有無にも地域差が歴然、非効率、無駄のオンパレードなんですね。
その点、EUは、官僚主導の良い面が出ていて、全国統一ルールで中間分別場の設置を始め、一次資源(天然資源)のみならず、二次資源(再生資源)の獲得競争の時代を意識した法整備を急いで整えています。
EUは電子スクラップ等の域外への輸出厳格化、新型車両への再生プラスチック使用義務化を打ち出しています。今後、脱炭素化に向けて重要な蓄電池、モーター、半導体等の生産に必要不可欠な鉱物資源の需要は急拡大する見込みです。
一方、日本の立法措置は遅い上に、地方に丸投げ、これでは産業競争力が高まるハズもなく、法的措置は少なくともヨーロッパ勢に5年遅れの状況です。
後編では、第3章、第4章を確認してみましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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