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【じーじは見た!】前編:産構審 製造産業分科会の2025年の論点を見てみた!

Z世代応援、未来応援のじーじです!

さて、経済産業省の目玉有識者会議と言えば産構審(さんこうしん)と呼んでいる産業構造審議会です。いろいろなテーマがありますが、今回は製造産業分科会を取り上げました。日本の安定雇用を支えてきた日本の製造業、つまりその工場群が、今後どうなっていくのか、どのようなテーマが議論されているのかを見てみることにしましょう。

経産省HPより産構審のテーマを抜粋

日本のおかれている状況を官僚さんが上手に整理して、有識者の先生方に示すことで活発な意見を引き出し、一つでも二つでも国会に提言を持って行けるように努力をされています。

官僚さんの危機意識を見てみましょう。


1️⃣ 製造産業分科会の目的

2014年、東日本大震災から3年を経て、アベノミクスによる3本の矢の内、金融政策の転換による異次元の金融緩和によって資金は十二分に国内へ供給されるようになったものの、国内製造業が国内工場の増強投資には消極的で一向に国内での成長戦略が見えない状況でした。

そんな2014年3月19日に第1回製造産業分科会が開催されました。
この時に事務方の官僚さんが準備した論点は、次の6つでした。

1)国内生産基盤の維持・強化

今や屋台骨の自動車産業までもがトランプ関税で深刻な事態ですが、2014年の段階で既に官僚さんは、「国内生産基盤」の維持を一丁目一番地の課題として挙げていました。

これは何も製造業だけの問題だけでなく、令和の米騒動で話題になった米に限らず農産物全般の生産基盤にも言えることです。更には水産物や国内森林までも含めて全ての生産基盤が劣化して弱体化しています。

課題先送り政治の結果とも言える悲惨な状態が続いている訳です。

2)海外での収益力の向上

この課題は、日本企業が大したもので、国内投資は消極的であったけれども余剰な資金を海外投資に振り向けて収益も上げるようになりました。

海外投資からの配当が、現在の経常収支黒字の大きな要因になっているのですから、この論点については、十分にキャッチアップできたと言えます。
しかし、一方で自動車産業や鉄鋼という雇用の屋台骨やAIに必要なデータセンター向けの投資が、トランプ関税対策として国内ではなく米国へ向かってしまいます。日本の雇用が心配です。

3) 製造業の収益力を高めるための体質強化

欧米に比べて劣る稼ぐ力や事業再編などの新陳代謝を促す必要があるとの課題認識は当時からずっと続いています。

4)人材育成

ずっと課題のままです。

5)新たな「稼ぎ手」としての中堅・中小企業

既得権益者としての中堅・中小企業の延命・現状維持にばかり補助金が使われ、未だに課題として継続しています。

6)新たな技術への対応

ようやく最近になってAIに必要なデータセンター需要で盛り上がっていますが、今度は電力が足りない。脱炭素電源としての原発は、非稼働のまま課題先送りを続けてきたツケが出始めています。

2️⃣ 2025年の論点は何?

2025年1月23日に開催された第17回(2014年からの通算)会議の資料を確認すると、次の3点の論点を挙げています。

1)グリーントランスフォーメーション(GX)

トランプさんが、パリ協定から離脱するなど地球温暖化防止に向けた米国の動きが後退することが予想されている中で、逆張りの一丁目一番地の論点をGXとしているのは、経産官僚の矜持なのでしょうか?

2)経済安全保障

米の問題で食料安全保障が話題になったようにサプライチェーンの重要性が増しています。

日本の戦後復興は、エネルギーを始めとするグローバルなサプライチェーンによってもたらされたものでしたが、米中の覇権争いの中で供給途絶リスクへの対応を真剣に考えなくてはならなくなりました。

3)外国人材

人口減少加速社会において、外国人材抜きでの経済発展は考えられなくなりました。

以上3つの論点に関して、GXから順番に詳細を見ていくことにしましょう。

3️⃣ GXの論点

市場占有率だとか、コスト競争力だとか、そういった面ではもはや中国企業に日本企業は勝てなくなってきました。

例えば、太陽光パネルなどかつては日本の先端技術と言われた分野でしたが、今や中国の圧倒的なコスト競争力に加え、そういった中国企業の製品を調達して敷設することに我々の税金を投入して支援してきたので太陽光パネルなど多くの製品が中国製になりました。

屋台骨産業であった自動車産業ですら、内燃機関エンジンの参入障壁を自らが破壊するEV信奉によって、BYD(中国)の電気自動車を多額の補助金を付けて輸入してくるようになりました。相変わらずのお人よし政治を続けています。

もちろん、それで本当に環境が良くなるのであれば値打ちはあるのですが、単に工場を中国に移転するCO2移転、国内工場閉鎖による産業衰退によってCO2が低減するのなら、何をしているのか分かりません。

経産官僚たちが気にしているのは、エネルギー多消費型製造業の崩壊です。

第17回製造産業分科会事務局提供資料より抜粋①

鉄鋼、化学、紙パルプ、セメントについては、CO2排出削減が困難な産業 (Hard to Abate産業<HtA産業>)と言われています。

これら脱炭素が困難産業(国内部門別CO2排出量の36%が製造業、そのうち7割以上がHtA産業)において、エネルギーや製造プロセスの転換等を通じ、脱炭素化と競争力強化を 同時達成することでGX価値を向上させて、市場において十分に評価され、世界での存在感を増していこうという視点はすごく重要ですし、素晴らしい課題設定だと思います。

だけど、そんな国会論戦を聞いたことがありません。残念です。

グリーン鉄に関して言えば、先日投稿した内容を確認してみてください。

紙パルプ産業も日本一の土地持ちさんである王子HDを始め、多くの企業が、植林活動を事業として継続してきたわけで、そんな日本の製紙業界の持つ森林価値を日本政府が後押ししてくれればいいのにといつも思っていました。

前編はここまでにして後編では、サプライチェーンの中でも先端産業を支えるレアメタルの供給網など、日本政府と違って中国政府は「賢い」という話をしてみましょう。

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