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BTSが行きたいところ

茂木さんは、ときどき、いいことを言う。
グラミーへのエントリーを辞退したBTSについて、SNSではいろいろなことが言われているが、茂木さんの動画での意見が、一番、的を射ている。

動画の文字起こしで形式を整えてnoteにも投稿された。

想像しかできないが、BTSメンバーの心情にも、一番近いのではないかと思った。

以下、動画から、激しく同意した箇所の一部書き起こし。

また違った視点でね、あのこの話を僕は 受け止めたんですけど、
ま、松尾芭蕉が言っ てるように、え、人生は旅じゃないですか
で、旅っていう時に、あの、もちろん 我々日々起こることをなんか経験して、そして その中で自分のいろんなことを感じ るってこともあるんだけど、旅って デスティネーション(目的地)があるわけでしょ。
行きたい目的地が。
その行きたい目的地はどこなのかっていうイメージがある わけでしょう。
僕それすごく大事なことだと思うんですよ。
人生は旅だって いう時にそれを受け身でね、受け止める だけじゃなくて、ま、それはそれでいいんですけど、
自分が行きたいのはここ だってイメージすることが大事だと思うん ですよ。
で、時にはそれはすごく遠かったり行くのがすごく大変だったりするわけ だけど、でも自分の旅でそこに行きたいん だと思ったらやっぱり努力できると思うんですよね。
今回のグラミーの 決定に対してBTSが出した声明というのは我々が行きたい デスティネーションはそこじゃないんだと いうことだと思うんですよ。
僕それすごい分かるんですよね。
グラミーにアジアの 音楽という新しいカテゴリーができて、
グラミー側の声明としては、そのアジアの音楽をセレブレーションするん だっておっしゃってますけど、
BTSは、そこに行きたいわけじゃないってことです よね。
これは本当に僕すごい明確なメッセージで素晴らしいなと思いました。
BTSが行きたいのはそこではない。
逆に 言うとグラミーが今までBTS認めてこ なかったわけでしょ。
これについては いろんな議論があって、ま、これはグラミ側の失敗。
ま、グラミ側の失敗ってもこれ しょうがないですね。
グラミーの会員の 投票によって決まってるんで、別に誰が 意図としたとかそういうことじゃなくて、
そういうアメリカ音楽会の判断が あったわけでしょ。
それについては いろんな意見があるでしょう。
いずれにしても、
BTSが行きたかったのは、そのグラミーの その地域によって分けられた
リコグニッション(評価)ではなくって音楽として認められること、
リスペクトされる ことを求めてたわけで、

ある意味では BTSは グラミーなしでもそれを達成してるわけでしょ。

「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」より

スーパーボールのハーフタイムショーでバッド・バニーがやった時にも、
そういう反発 があったと知っていますが、
だけど、バッド・バニーはそこに行ったわけですよね 。
そこであのなんかユナイテッド ステイトはアメリカじゃなくて、
ラテンアメリカの国の名前を全部 あげて、
その全てのアメリカをセレブレートして、
みんなで断結し ようってことおっしゃった。
素晴らしい。
バッド・バニーはそこに行きたかった わけでしょ。
BTもそこに行きたいんだよね。

アジアの ポップというカテゴリーじゃなくてそこに 行きたいわけだから
その決意は、僕は素晴らしいと思うし、
そこから我々が インスパイアされることって何かって言う と僕にも行きたい場所があるんですよね。

まだ行けてないんですよ。少しずつそこに 近いとこには行ってるけどまだ行けてない んですよ。
だから、そうだよな。
あのBTSの声明、素晴らしいよなと思って。

それぞれ自分の行きたいところをイメージできたらいいよねって。
そういう あのなんていうかな、
人生は旅だとしたら自分 の行きたいところをイメージするということをしていいんだって。
それについて自分というもの、
自分らしさをそこで表現して いいんだって。
どこに行くべきかは別に人に言われることじゃないし、
権威に言われることでもないし、あの 自分で決めていいことなんだって、
これは 僕は本当に素晴らしいメッセージだと思います。
BTSを好きな方もそうでは ない方もあなたはどこに行きたいんですか?
あなたの人生の旅の目的地はどこですか ?ということを考えるとても素晴らしいきっかけになったと私は思っています。

「茂木健一郎の脳の教養チャンネル」より

今回のBTSの声明は、対グラミーというような対決姿勢でもないし、世間を煽ろうとしているわけでもなく、ただ、あっ、違ったみたいという感じ
グラミーに対する軽い失望を感じたから、そこから遠ざかっただけなんだと思う。
今、BTSが確立している地位からみたら、グラミーによる権威付けは最早必要なくなったというのが、正直なところ。

例えていうなら、憧れていた先輩の背中を必死に追い続けていたのに、気がついたら、なぜだか、その背中が小さくなり、リスペクトもしぼみ、なんだか、がっかりして、興味が失せた、そんな感じではないだろうか。

権威あるものが、権威主義に陥ると、リスペクトを失い、権威は失墜する。
グラミーは、そういう過度期にあるのかもしれない。
これまでも何度か経験してきたように、立ち直ってほしい。
アーティストからリスペクトされる真の権威ある音楽賞としての地位を取り戻してほしい。
(ド素人が何目線なんだか(笑))

茂木さん同様、自分もインスパイアされた。
自分の旅の目的地はこれでいいのか。
あれ、違ったと感じたときに、
BTSのように、自分としての声明を出せるだろうか。
惰性と打算でずるずると行ってしまわないか、曇ってしまわないか。

BTSの勇気ある声明は、彼らのこれまでの努力に裏打ちされたものである。
これからも、過たずに我が道を切り開いていくのだろう。
本当に眩しいばかりである。

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