視力3.0を求めて 〜視力表に問題がある?〜
2025年は「視力3.0を実現する」をテーマに研究しています。
前回投稿では、「視力2.5」を実現したことを述べました。普段の健康診断では視力2.0の私ですが、測定条件を整え、視力検査表から所定の距離をとって計測すると、視力2.5が実現できました。指標が見えた時はちょっとうれしかったですね。
今回は、前回投稿で述べた課題「視力検査表に問題がある?」について、記事を執筆しました。
普通の視力表
今私が使っている視力表は、①ネットで無料ダウンロードし、コンビニの印刷機で印刷したものと、②Amazonで購入した、半田屋商店(眼科関係の医療器具を販売している会社。創業は1883年!)で販売している視力表です。
最初、自宅で視力を測る際には自前のプリンターで印刷したのですが、プリンターが廉価モデル(1万5千円程度)のせいか、ランドルト環が明らかにできが悪かったので、コンビニにある性能のいいプリンタで印刷し、①として使っています。
②の検査表は、視力3.0を目指すうえで、簡易視力表では計測値が正確ではないかもしれない、と考えて購入したものです。
しかし、視力表を並べてみてみると、よく見えるのは①コンビニの方でした。①のほうがなんだか少しランドルト環が大きく、インクが黒いように見えます。
①のサイズが少し大きいのは、簡易視力表なので印刷サイズが少し大きいのか、もしくは国際標準視力計のほうが日本国内で普及しているものより少しサイズが小さいからでしょう。
そこで、手持ちの視力表をカメラで撮影し、比べてみたところ、いろいろな問題があることがわかりました。
視力表の特徴、問題点
①コンビニ印刷の特徴

左;視力0.5の指標を拡大したもの
右;視力2.0の指標を拡大したもの
コンビニ印刷した視力表は、以下のような課題があります。
・インクがにじんでいて、正確な寸法ではない
これはコンビニのプリンタがレーザープリンタのせいか、インクをトナーから吐出している時に、まばらに付着してしまうことが原因と考えられます。指標がつぶれてしまっていては、ランドルト環の切れ目は適切なサイズではありません。
・ぎらつきがある
インクがぎらついて、角度によっては光を反射して白く見えます。黒い部分の表面が平坦だと、光が反射しやすいのです。目は反射光を「黒」ではなく、「白」と認識します。
・紙が普通の紙
コンビニのプリンタなので、紙の種類が選べません。それなりに上質な紙を使っていると思うのですが、万全なものではないので、指標のぎらつきの原因になっています。
②半田屋商店の視力表の特徴

左;視力0.5の指標を拡大したもの
右;視力2.0の指標を拡大したもの
・明らかに黒が薄い
①の視力表より明らかに黒色が薄いのです。ひと口で「黒」といっても、黒さの違いがあり、当たった光を吸収してなるべく光を反射しないものが、いい黒です。光が反射してしまっては、目の中で視細胞が活性化されてしまうので、光があるように見えてしまうのです。
一般に光の「吸収率」という数値で測られ、光を100%吸収出来ればブラックホールのような黒さですが、地上にある素材でそのような黒さは実現できません。例えば木炭は吸収率96%とされています。
②は明らかに吸収率が低い黒い塗料を使っているようです。おそらく印刷の都合で選定された塗料なのでしょう。①と比較しても、明らかに黒くないですね。

・紙が白くない
紙もすこし黄ばんでいて、完全な白ではないのです。こちらも印刷と販売の都合で、壁に貼るための強度やコストなどを検討した結果、現在のものが選定されたと考えられます。
「白さ」にも基準があって、「反射率」という単位であらわされます。入社した光に対して、光がすべて反射して帰ってくれば、反射率100%ですが、②の紙は少し黄ばんでおり、あまり白いとは言えないでしょう。
・指標の出来は正確
半田屋商店の視力表の非常に良いところは、ランドルト環の形状が非常に綺麗なのです。オフセット印刷という手法で転写しているので、インクを吐出するケースと違ってランドルト環ににじみやバラつきがないようです。
しかし、黒い指標が明らかに黒くない、紙が白くないので、視力3.0を実現するのには使えません。
というのも、視力表は「黒と白のコントラスト85%以上」という規定があり、これをクリアしていれば視力検査表としては全く問題ないのです。そもそも視力検査表に3.0はありませんし、1.0未満の指標を見る場合は、インクの黒さや紙の白さはほとんど問題にならないので、現行品で十分、というわけです。
私の欲しい視力表は、視力3.0の指標がきちんと作られていることです。明らかに市販の視力検査表に求められるレベルではないのです。
完璧な視力表とは?
それでは視力3.0を実現可能な視力表とは何でしょうか?以下の条件が考えられました。
・可能な限り黒い塗料でランドルト環が描かれていること
・可能な限り白い紙(基材)が用いられていること
・ランドルト環の形状が精度良く作られていること
・照明や見る角度によって黒や白がギラつかないこと
これらの条件を満たす視力表は見当たらないのが現状です。
ないものは作るしかない
しかし私はもともと研究者、専攻は化学、専門は半導体です。ないのであれば自分の技術で作ろう!ということで、自分で視力表を作るのに必要な部材を探すことにしました。
インターネットで探すと、次のようなものがよさそうです。別の投稿で詳しく触れたいと思います。
・黒;光吸収率99.965%のventa blackや、99.6%の真・黒色無双
・白;パデュー大学の硫酸バリウム、窒化ホウ素や、最上級白色紙ルミネッセンス
・ランドルト環の高精度形成技術;半導体プロセス、高精度印刷/塗布技術
ランドルト環のサイズ
視力3.0のランドルト環を作るうえで、サイズも重要です。というのも、見る距離ごとにランドルト環のサイズは異なるからです。計算しますと以下のようなサイズとなります。*切れ目のみ表記します。
5m視力表の場合;0.485mm
3m視力表の場合;0.291mm
2m視力表の場合;0.194mm
1m視力表の場合;0.097mm
50cm視力表の場合;0.0485mm
ここで、一般に視力検査とは、遠見視力のことであり、視力表は5mないし3mと規定されています。逆に、1mや50cmなどは、近見視力に近いです。視力検査は基本的に遠見視力ですから、あまり近くても意味がありません。
そして、細かい指標を見る練習のために家庭の中で毎日見るには、距離は2mとか1.5mくらいがちょうど良いですね。都心部では家庭の間取りは狭く、3mも距離が取れない、取れても家具が邪魔になったり、照明の当たり方が暗くなって見えにくい、などの課題が出てしまいます。
諸々考慮した結果、私は、2mの視力表を作ろうと思います。
まとめ
視力3.0を測る、見る練習することができる検査表がないので、作ることにします。目標は2m視力検査表、ランドルト環の切れ目サイズは0.194㎜です。
まずは選定した黒色塗料や、白い紙、基材を集めてみましょう。ランドルト環を印刷するための技術の選定も行わなければならないですね。
さて、研究資金はどうしよう?現在私の経営する株式会社ブライトアイは研究費がありません。研究者時代には研究助成を実施している財団に申請したことがあります。また、企業などに新型視力表でアプローチするのもいいですね。もしくはクラウドファンディングでもやってみようかな?
以上です。面白そうな研究だ!という方はスキまたはフォローしてくださいますと幸いです。
拙著も購入いただけると嬉しいです!印税は研究費のたしにします!
