見出し画像

『香水瓶は皇宮に躍る』という中華風ファンタジーを描いてる作者の「初めてハマった異世界ファンタジー作品」のお話。

noteの皆さん、こんにちは。いつもはTALESにコツコツと小説を書いております、紘野流と申します。

TALESのサービス開始とともに、昨年5月から小説を書き始め投稿を開始した素人ではありますが、無謀にも挑戦してみた「創作大賞2025」で『靴音はラプソディアのように』という作品がミステリー小説部門の入選を受賞させていただいたことから、何か自分の創作の話が次に挑戦する方の参考になればいいかなと思い、たまにnoteに顔を出して創作にまつわる話を書いてます。


最近では、『香水瓶は皇宮に躍る』という中華風ファンタジー小説を連載しております。

TALESでも「異世界ファンタジー」ジャンルは超激戦区だと聞いているのですが、『香水瓶は皇宮に躍る』はおかげさまで好評をいただいているみたいで、ジャンル別の日間ランキングでもちょくちょく上位にランクインさせてもらっていて、読者の皆さんにはとても感謝しております。

2日前ぐらい、こっそり日間ランキング1位🥇になってた。


さて、私はこの『香水瓶は皇宮に躍る』は初めて書いた異世界ファンタジー、と何度もnoteでもお伝えしてて、そもそも異世界ファンタジー作品をほとんど読んだことがない、というのもほぼ真実です。詳しくは、以前のこちらの記事で。

「ほぼ事実」というのは、「全く一つも触れていない」というわけではない、ということです。

確かに私は、フィクション小説はほぼ読んでこなかったし、ゲームや漫画といったエンタメ作品も、普通の人に比べればものすごく少ない量しか触れておりません。でも、いくつかは触れているものがあります。

例えばゲームの『ドラゴンクエスト』なんかも、1、2、3作目をちょっとずつは触っていて(2作目はロンダルキア台地までやったよ)、異世界でファンタジーということなら『スーパーマリオブラザーズ』だってプレイしてはいるのです。

でも、『ドラゴンクエスト』はRPGだ、『スーパーマリオブラザーズ』はアクションだ、と思ってプレイはしたけれど、これらを「ファンタジー作品をプレイした」って、あまり言わなくないですか?

そういう感じで、厳密に言えば異世界だしファンタジーなんだろうけど、自分がファンタジーとしては認識せずに楽しんだ作品もたくさんあるはずなんですね。


そこで今回から、自分がかつて好きでハマったけれども、その当時は異世界ファンタジーとは思っていなくて、今から思うと「これって異世界ファンタジーではあるよね」という作品を、思い出せるものからいくつか挙げたいと思います。

厳密にいったら『宇宙戦艦ヤマト』も異世界のファンタジーだよ、みたいな意見もあるでしょうが、一応ここでは、「現代よりも昔っぽい異世界」「剣か魔法がメインのファンタジー」という感じの領域の中で、挙げていこうかと。

エンタメ作品にあまり多く触れてこなかった私ですが、ハマる時はやたらハマる性格。そんな私が、これまでにハマった経験のある「異世界ファンタジー」作品(多分)を、これからいくつか語ってみたいと思います。

今日はその第一弾。


「自分が最初にハマった異世界ファンタジー作品」として思い出せたものを、ご紹介いたします。(というか、思う存分語りたいだけ)

その作品は何かというと……


■ゲームブック『ドルアーガの塔』シリーズ

『ドルアーガの塔』3部作

このゲームブック『ドルアーガの塔』シリーズ全3巻です。これはもう、学生時代にめちゃくちゃにハマった。(知っている人がいると、めちゃ嬉しい)

『悪魔に魅せられし者』『魔宮の勇者たち』『魔界の滅亡』という3冊から成るシリーズなのですが、この3冊が私に与えた影響は、とにかくめちゃくちゃ大きいです。


そもそも「ゲームブック」って、分かりますかね……。「右に行くなら122へ進め、左へ行くなら242へ進め」みたいに分岐があって、選んだらその数字の項目に行く、という形の物語の本です。一時期、創元推理文庫などからすごくいろんな作品が出てました。

で、授業中に携帯ゲーム機で遊んでいたらカチャカチャ音がして担任の先生に怒られますが、ゲームブックなら全然バレない! ということで、よく授業中に読み進めていました。(真似しないように)


『ドルアーガの塔』というのは、もともとナムコの人気ゲームで、私もファミコン版をプレイしたり、ゲームセンターで続編の『イシターの復活』をやったりもしたことがあるんですが、そんなに好きというわけではなかったんです。ところが、このゲームブックは読み始めたらどハマりしてしまいまして。とにかく凄い。

何が凄いのかというと、原作のゲームと同じく60階の塔が舞台で、60階分のマップが個性豊かに作られていること。東西8×南北8マスの64マスが1階分で、難しい迷路のようなマップの回もあれば、広間があったり宿屋があったりと、とにかく広大な世界観。

第1巻は500項目で1階から20階、第2巻も500項目で21階から40階、第3巻は41階から60階までで、なんと790項目まで増えています。全部で1790項目もある。こんな壮大なゲームブックって、滅多になくないですか?

このマップを方眼ノートを使うように書き写しながら60階を目指していきました。当時はうちの近くの文房具屋に方眼ノートが置いてなくて、遠くまで買いに行った思い出があります。その時と比べると、今は100円ショップが激増してどこでも方眼ノートがあるから、羨ましくて。

そして、私は今も、本業の企画業でも小説の創作でもアイデアノートは方眼ノートを使っているのですが、学生の頃に『ドルアーガの塔』のマッピングを書き込んでいた経験の延長だったりします。


ここから各巻の話をしますが、ネタバレになる内容もありそうな気もするので、ネタバレされたくないという方は、プレイをしてから読んでみてください。(現在は、amazonのkindle unlimitedで読み放題ですヨ!)


第1巻『悪魔に魅せられし者』でマッピングを始めると、従来のゲームブックだと一方通行式のものが多かったのに、今作では自由にマップ内を移動できる形だと分かって、地図を全部書くために探索しまくりという自由度にとてもハマってしまいました。

そして序盤は原作ゲームの世界観の雰囲気なんですけど、5階以降からだったか、お墓があったり、食堂があったり、いろんな空間が出てきて、塔の中がまるで一つの街のような世界観に感じてきて、原作ゲームとは全く違う魅力が分かってきます。確かお墓のところで、切ない話があったような。

しかも第1巻の最後、20階でラスボスのドルアーガが出てくるんですよ。絶対勝てないやん!とかなり緊張感がありました。


そして、第2巻『魔宮の勇者たち』は21階から40階なんですけど、原作ゲームのようにずっと一人きりだった主人公ギルガメスに、タイトル通り、仲間が登場するんですよ。魔法使いのメスロンとドワーフのタウルスという二人の仲間と一緒に行動することになります。

でもこの二人の仲が悪くて、途中から喧嘩して二手に別れて、どちらについていくかでストーリーが変わってしまったりと、一筋縄では行かない作り。

それから、第2巻でものすごく印象に残っているのが、最後の40階に登場する双頭のリザードマンのゴルルグです。こいつがもう、とにかく絶大なインパクトの敵キャラで。双頭だから、2つの異なる呪文を同時に唱えてくるんですよ。強くて強くて。

このゴルルグ、自分がこの人生で出会った悪役の中でも五本の指に入るぐらい印象に残っていて、ラスボスのドルアーガよりよく覚えています。


そして、41階から60階までの第3巻『魔界の滅亡』。これがもう、めちゃくちゃ迷路が入り組みまくり。これまでは1階ずつ上がって行ってたのに、第3巻からは外階段が登場し、8×8=64マスの外側、しかも複数階を飛び越えてしまう複雑な構造で、方眼ノートのマッピングはとにかく激ムズ。

複数回を縦断するエレベーターがあったり、『倉庫番』みたいにブロックを押すことで道を開けていったりと、ギミックに富んだ階が多くあり、「ゲームブックってここまで表現できるんだ!」と驚きました。

前巻の40階である事情で離れ離れになってしまうメスロンとタウルスの二人、途中で邂逅することになるんですが、「えー!?」というまさかの状況での再会で……。

そして原作ゲームと同じく、最終階の60階ではなくその下の59階で魔王ドルアーガとの対決。ドルアーガはとにかく強いのですが、ただ、それまで使えなかったアレがこんなところで!!!という、かなりワクワクの展開になります。

最後の60階もよく覚えています。原作ゲームではブルークリスタルロッドを探すだけのフロアですが、当作では60階は屋上になっていて、最高段に囚われ雨風に打たれる恋人のカイを、制限時間内に助け出さなければならないという、最後の最後で緊迫感あふれる展開。

しかも、ゲームブックなのに本当に制限時間の期限が刻一刻と迫ってくるんです。そして、結果によっては2種類のエンディング。どちらもかなりジーンと来てしまいます。あの、制限時間が迫ってくる60階のシーンの緊張感は、自分の創作の中でもどこかで再現してみたいぐらいです。


ちなみに、2巻で仲間になる魔法使いのメスロンは、とっても人気キャラだったらしく、メスロンが主人公の『パンタクル』というスピンオフが後に3作品も出版されたほどです。(この『パンタクル』もすごく面白かった!)

ちなみに、『香水瓶は皇宮に躍る』は当初は中華風ではなく西洋風ファンタジーとして書き始めたのですが、その時に訓薫鳳にあたる調香師の主人公のビジュアルイメージに参考にしたキャラの一人が、このメスロンだったりしました。


で、この全3巻のゲームブック『ドルアーガの塔』、ずっと絶版状態で中古本はものすごく高騰してしまい、全巻揃えるのが本当に大変だったんですよ。

それが、今ではamazonのkindle unlimitedで読み放題で読める!という。なんという良い時代になったのでしょうか。今の人たちがめちゃくちゃ羨ましいです。


そんなわけで今回は、あまり異世界ファンタジー作品を知らない私が、「初めてハマった異世界ファンタジー作品」とも言えるゲームブック『ドルアーガの塔』シリーズのことを書いてみました。

小説でもなく、アニメでもなく、ゲームでもなく、ゲームブックが最初の異世界エンタメってどういうことだよ!と思われた方、すみません。そういう、ちょっとおかしい人なのです。

本当はこの10倍ぐらい余裕で書けるぐらいの熱量なんですけども。とにかくまずはプレイして欲しくて、最小限のネタバレにしてみました。

ファミコンなどのテレビゲーム版の『ドルアーガの塔』をイメージしないようにしてもらえると。全くの別物で、とにかく壮大なファンタジー作品ですので。少しでも興味を持ってくれる人がいたら、嬉しいなー。


そして『香水瓶は皇宮に躍る』、現在は第六章「悪鬼は芳香に霞む」を連載中でして、いよいよ黒幕との対決となります。ここでいったん第一部が終了という感じの最終章となるかと思います。

ここで最終回とするのか、それとも続編を書き続けていくのかは、いったん第六章を書き終えてから決めたいと思います。正直、「読んでもらえてるなあ」という実感があまりなかったり……。もし読んでいる方いらっしゃれば、コメントや推薦レビューなどいただけると、読んでる方がいるんだーと分かって非常にありがたいです。

それでは『香水瓶は皇宮に躍る』、最後までどうぞよろしくお願いします。


いいなと思ったら応援しよう!

紘野 流 Hirono Nagaru いつもありがとうございます! いただいたチップは、次の創作の資料購入・取材費に充てさせていただきます🙇