Nvidia_RTX_Nodes_ComfyUIの概要と生成ツール界隈の動きまとめ
NvidiaがComfyUI用にリリースしたRTX VSRアップスケーラー「Nvidia_RTX_Nodes_ComfyUI」が話題になっているようなので、取り急ぎ関連情報と私個人の感想をまとめました。
概要
現地時間の2026年3月10日、GDC 2026においてNvidiaがComfyUIへの各種取り組みの発表を行いました。
中でも、発表と同時にComfy-OrgのリポジトリでカスタムノードがリリースされたRTX VSR (Video Super Resolution) アップスケーラー「Nvidia_RTX_Nodes_ComfyUI」が話題になっています。
コア機能はnvidia-vfxというビルド済みPythonホイールで提供されています。
そこで発表後まもなく、Forge Neoの開発者であるHaoming02氏がnvidia-vfxを利用するためのA1111系WebUI用Extensionをリリースしました。
これにreForge開発者であるPanchovix氏もすぐ反応。このExtensionに対するreForge側の修正をコミットしました。
オープンソース開発者さん達の素早い反応には頭が下がります。
ちなみにComfyUI用カスタムノードは現時点でアップスケールしかできませんが、A1111系WebUI用Extensionはアップスケールだけでなく等倍でのノイズ除去 (Denoise)/ぼやけ除去 (Deblur) なども可能です(nvidia-vfxに実装されている機能)。一方でComfyUI用は動画にも対応していますが、A1111系WebUI用は動画には未対応です。

Nvidia RTX VSRとは
元となっているのは3年前の2023年3月に発表されたビデオ再生時のリアルタイムアップスケーラー技術です。
当初はRTX 40シリーズおよび30シリーズ向けの機能でしたが、同年10月のRTX VSR 1.5へのアップデートにてRTX 20シリーズでも利用可能になりました。
NVIDIAコントロールパネルの設定で有効にするとWebブラウザ上の動画再生がアップスケールされる機能です(動画再生アプリ等で利用するには個別の設定が必要)。

今回ComfyUI用にリリースされたのはこれと同種の技術だと思います(リアルタイム再生用ではないのでチューンはされていると思います)。
私は元のRTX VSRを2023年の発表当時に試してみましたが、Anime4Kなどのソフトウェアベースのリアルタイムアップスケーラーと比べてもイマイチという感想でした。軽いし大きなデメリットはないので有効にしてありますが。
その後2025年1月のRTX 50シリーズに合わせたDLSS4発表時に、AIモデルのアップデート(おそらくCNNモデルからTransformerモデルへの刷新)がありました。
どうやらこれで画質も向上したようですが、あまり騒がれていなかったので私は今まで気付いておらずどれほど画質が向上したのかは知りません。
redditでの評価
私はまだ動作確認を行っただけで他のアップスケーラーとの比較などはできていませんがredditでの評価はおおむね好評なようです。
https://www.reddit.com/r/StableDiffusion/comments/1rq6lq9/
元が動画再生時のリアルタイムアップスケーラーですので、品質よりも速度や負荷、または両者のバランスを重視したアップスケーラーだと思います。
redditでの評価も「速い」という評価ばかりで品質に言及しているものはほとんどありません。そんな中でSeedVR2との比較画像をアップしている人がいましたが、個人的にはあまりの品質の違いに笑ってしまいました。

サムネイルでは分かりませんので、リンク先の元画像で確認してみてください。
RTX VSRアップスケーラーの立ち位置
評価検証する前の個人的な想像を含む考えです。
Nvidia GPUのTensorコアを利用する高速なアップスケーラーという点で、Upscaler TensorRTと立ち位置が似ていると思います。
元となった技術が動画再生時のリアルタイムアップスケーラーということ、redditでの評価、立ち位置が似ているUpscaler TensorRTの評価などを踏まえると、RTX VSRアップスケーラーは画像や短尺動画に対して使うよりも長尺動画に対して使うべきものだと考えます。
画像はアップスケールと同時にImg2imgで書き込みを増やしたり画風を整えたりするHires.fixが主流だと思いますし、時間がかかっても数十秒から数分程度なので待つことが出来ますので。
動画についても5秒~10秒程度の尺であればSeedVR2やFlashVSRで待てないこともないので、品質的にそれらを使ったほうがよいような気がします。GPUが低スペックな場合や、長尺動画をより高速にアップスケールしたい場合には有用な選択肢になると思います。
Upscaler TensorRTとの使い分けは、4x-UltraSharpやRealESRGAN_x4など既存のオープンモデルとNvidia製クローズドモデルの品質差、利用できる解像度や倍率の違いなどだと思います。
まとめ
NvidiaがComfyUI用にリリースしたRTX VSRアップスケーラーが話題になっているようなので、取り急ぎ関連情報と私個人の感想をまとめました。
比較評価をしていないため既存の情報とredditでの評価からの個人的な想像ですが、画像や短尺動画に対して使うよりも長尺動画に対して使うべきものだと考えています。
このような感じで、あまり体系的に整理や理解されていない技術的な内容を分かりやすく無料で解説しています。「スキ」「フォロー」「チップ」で応援よろしくお願いします。
