見出し画像

営業から、事業を動かす人へ。野心を、現実にするキャリアの話

こんにちは!カミナシ営業責任者の富澤です。

前回の記事『事業を動かす「SaaS営業」のリアルと未来』には、多くの反響をいただきました。中には、こういった嬉しい声も。

「自分のキャリア、正直どこを目指せばいいか思考がぐるぐるして悩んでいました。でも、記事にあった“成長ステップ”が具体的で、一つ道筋が見えた気がしました」

今回は、そのありがたい言葉に背中を押されて、営業という入口から、どうやって「事業を動かす人」になっていくか、そのキャリアの具体的な登り方について書いてみようと思います。

「何者かになりたい。でも、どう動けばいいのかはまだはっきりしない」

このような思いを持っている特に20代の方に向けて、今回は書いていきたいと思います!

※本記事はこちら👇️の記事の続編です。


経験していないことを「Will」にするのは難しい

「将来やりたいことは?」
そう聞かれて、すぐに答えられる人は多くありません。

  • 何か大きなことに挑戦してみたい

  • でも、自分に何が向いているのかはまだわからない

キャリアの初期なら、こうした状態はむしろ自然なことだと思います。僕自身も、確信を持って進んできたわけではなく、手探りでキャリアを歩んできました。

一方で、スタートアップへの転職となると、「Willが明確でないといけない」という空気を感じて、踏み出せない人も多いのではないでしょうか。

実際、スタートアップの実態は外からは見えづらく、やってみないとわからないことばかりで、「もし合わなかったら…」という不安もあります。

さらに、営業職ひとつとっても、フィールドセールス、インサイドセールス、カスタマーサクセス、事業開発など、入口も多様。
どこから関わるべきか、どうキャリアを描くべきか、戸惑ってしまうのも無理はありません。

だからこそ、複数の事業フェーズを段階的に経験できる環境は、最初の一歩としてとても相性が良いと思っています。

複数の事業フェーズで経験を積むと、やりたいことが見えてくる

僕自身、大企業からスタートアップに転職してきたキャリアで、1,000名いる営業組織から2名での事業立ち上げまで、幅広く経験してきました。その中で、一口に「営業」と言っても、経験したことのある事業フェーズによってキャリアの方向性は大きく変わると思っています。

そこで、ここではまず事業フェーズごとの営業の役割を簡易的に整理してみたいと思います。

事業フェーズ別の営業の役割マップ

事業フェーズは、ひとつの事業だけを見ると1→10→50→∞と一方通行ですが、実際のスタートアップ運営はその限りではありません。特にコンパウンド戦略で複数の事業を同時に立ち上げているような会社では、それぞれのフェーズを混在させながら走っているというのが実態です。

以下の図は今のカミナシの事業フェーズをマッピングしたものです。このように、プロダクトごとにフェーズは異なり、だからこそ営業に求められる役割は多岐にわたります。

カミナシの例:プロダクトごとの事業フェーズ

こうした環境は、キャリア形成の観点でも非常に貴重だと感じています。

普通なら、「ゼロイチに挑戦したいなら転職」「スケールフェーズに行きたいなら別の会社へ」といった動きが必要になります。でも複数事業を運営している会社では、会社を変えることなく、新たな役割やフェーズにチャレンジできる環境があります。

たとえば、同じチームに所属しながら新規プロダクトの黎明期のフェーズに挑戦できたり、慣れたプロダクトを扱いながらも、販売対象や顧客ターゲットが変わることで検証フェーズに挑めたりします。

すべてがゼロスタートではなく、「組織基盤は共通のまま、役割や担当プロダクトがピボットする」といったイメージで新しいチャレンジができる。そのため、チャレンジのハードルが下がり、段階的に経験の幅を広げていくことができます。

営業から事業を担うまでに必要な「4つのステップ」

では実際に、こういった環境ではどのように営業として成長していけるのか。ここでは、一般的に想起されやすい「事業責任者」へのステップを取り上げていきます。
(※あくまで一例なので、このステップを取らないと事業責任者になれないというものではありません)

Step 1|拡大期で売り切る:型を使いこなして、自信と成果を得る

再現性のある営業の型が存在するフェーズです。ここではとにかく「売れる体験」を重ね、自信をつけていくことが最大のテーマ。

  • トークやデモ、スクリプトなどの型をベースに商談数をこなす

  • 提案の切り返しやデモ操作など、基礎スキルを徹底的に鍛える

  • 結果が出ることで「自分にもできる」という自己効力感を得る

この成功体験があることで、次のフェーズで手応えを感じにくくなったとしても「戻れる型」がある安心感につながります。

Step 2|検証期で仮説を立てて売る:思考と実践の往復で、営業の本質を掴む

誰に・どう売るかが確立されていないフェーズ。ここでは「考えて、動いて、修正する」思考と実践の往復運動が求められます。

  • 業界の解像度を上げるためにリサーチとヒアリングを繰り返す

  • なぜ刺さったのか・なぜ失注したのかを仮説ベースで言語化する

  • 営業チームで施策共有→検証→改善を繰り返す文化が必要

地味で遠回りに見えますが、ここで培われる仮説思考や現場感覚が、後々の事業開発や戦略設計で大きな強みになります。

Step 3|業界攻略でリーダーシップを発揮:チームの勝ち筋をつくる役割へ

検証を繰り返す中で、一定の業界・ユースケースで勝ち筋が見えてくると、チーム全体への展開が求められます。

  • なぜこの業界で刺さるのかを構造的に整理し、言語化する

  • 営業資料やデモ・トークのパターンを汎用化し、展開する

  • 新入社員のオンボーディングや案件レビューに関与する

このステップでは「営業プレイヤー」から「チームに再現性を届ける人」への進化が求められます。ある意味、最も難しく、会社全体の売上創出に直結する、やりがいのあるフェーズです。

Step 4|戦略を描く:横断的に全体を設計する視座へ

複数業界・プロダクトに関与しながら、「どこで勝つか?」「どう仕組み化するか?」を考えるステージです。

  • Go-to-Market戦略を、現場目線と経営視点を接続しながら設計する

  • 営業・マーケ・CS・開発を横断し、事業を“面”で動かす

  • 単に売るだけでなく、チームをどう動かすか、プロダクトをどう育てるかまで関与

ここまで経験すると、営業という枠組みを超えて、経営や事業設計の中心を担う存在になります。

事業を担うまでの4つのステップ

ステップを登りながら、キャリアの岐路を描く

Step3〜4を経験する頃には、自然と「次にどんなキャリアを描きたいか?」という問いが具体化してきます。

上記の例であげたように事業責任者のような全体感にアプローチするルート以外にも、各専門性を追求するルートもあります。
そこで、ここでは代表的な4つのキャリアパスをご紹介します。

マネジメントパス:組織をスケールさせる仕組みをつくる道

  • 自分が成果を出した方法論を、他メンバーにも再現可能な形で展開していく役割です。

  • チームマネジメント、営業戦略の設計、教育制度の整備など、組織全体の生産性向上を担います。

  • 自身の成長だけでなく「誰かを伸ばすこと」によって、強みを言語化・体系化していくステージです。

エンタープライズパス:複雑性の高い営業と事業開発を極める道

  • 大手企業とのアライアンスや、エンタープライズ領域への戦略的な営業に挑むパスです。

  • 経営視点・プロダクト理解・ステークホルダーマネジメントなど、複合的なスキルが求められます。

  • 「営業を武器に事業を動かす」プロフェッショナルとしての真価が問われる領域です。

マーケティングパス:未開の業界・市場を切り拓く道

  • まだ手つかずの産業に対して、仮説を立ててアプローチし、市場を耕していく役割です。

  • 業界特有の商習慣や導入障壁を突破する中で、「未開のマーケットを切り拓く力」が身につきます。

  • 結果として、専用プロダクトの企画や営業戦略立案といった、事業開発のフロントにも関われるチャンスがあります。

プロダクトパス:顧客課題からプロダクトを磨く道

  • 顧客の声や課題から逆算し、新たなプロダクトの立ち上げや改善に携わるルートです。

  • 商談で得たインサイトをプロダクトチームにフィードバックし、より良い機能やUXへとつなげていく。

  • 「営業=売る人」ではなく、「顧客の声を届けて事業をつくる人」としての役割が求められます。

どの方向に分岐していくのかは人それぞれです。ゼロイチを追求するのも、スケールを磨いていくのも、どちらも素晴らしいキャリアです。その過程で、自分の強みを発見したり、作業として好きや得意を見出だしたり、事業インパクトの大きさに魅了されたりしながら、目指すべきキャリアパスが見えてきます。もちろん、パフォーマンスを見て抜擢もされます。

参考までに、カミナシ営業のキャリアステップの実例を紹介します。改めてまとめると、多様なパターンがありますね。

キャリアステップの実例

大切なのは、そうした経験を通じて「自分が本当に突き詰めたいもの」を見つけていくこと。そして、その機会が生まれたときに、躊躇することなく本当にやりたいと思える道を選べるかどうかです。

Canを積むことで、Willが見えてくる

僕自身の話を少しすると、カミナシに入社した当初のWillは「自分の手で会社を大きくしてみたい」という漠然としたものでした。実際にやっていたのは、当時立ち上がったばかりのインサイドセールス業務です。

その後、品質管理プロダクトの拡販を通じてスケールするためのマネジメントを学び、新プロダクトの立ち上げに関わってゼロイチを学びました。そのプロセスはWillが先行したというよりは、Can→Willの順番でした。

  • できることが増えてきたから、任される

  • 任されるから、挑戦する

  • 挑戦することで、「もっとやってみたい」が生まれる

こうして複数のフェーズや役割を経験してきた中で、改めて大事だなと思う価値観があります。

仮決めで良いから、とにかく動く

キャリアは、思考だけでつくるものではなく、行動しながら形づくるものです。

  • 最初から正解でなくていい

  • 仮決めでいいから動いてみる

そうすれば、自分の強みや興味が浮かび上がり、「次はこうしたい」という意志が自然と育っていきます。

Willは、動いた先でCanを積みながら育てていくもの。 だからこそ、悩んで止まるより、まず一歩を踏み出すことに価値があると僕は思っています。

現実を歩むことで、更に野心を育てる

「何者かになりたい」「もっと大きなことに挑戦してみたい」

まずは漠然とした思いで良いと思います。むしろそれがないと前に進むエネルギーもないのでとても大切な感情です。

ただ、それを“現実”に変えていくには、環境やきっかけが必要です。そして何よりも、「自分が挑戦できる実感」を少しずつ持てることが大切なんじゃないかと思っています。

野心を、現実に変えていくために。
その最初の一歩として、この記事が参考になれば嬉しいです。もし少しでも興味を持っていただけたら、ぜひカジュアルにお話しましょう。

現場でどんな人がどんな挑戦をしているのか、リアルな話ができればと思います。

📩 XのDMはこちらYouTrustはこちら

いいなと思ったら応援しよう!