【備忘録】忘れないでね45〜50
45〈神様に会ったら聞いてみたいこと〉
最後の審判の日は近いですか?
それと、ボタン電池の上手な保管方法はありますか?
46〈神様に会ったら聞いてみたいこと〉
人間がこの世で生きる意味とはなんですか?
また、クリオネをしらすみたいにご飯にのせてかっこんだら怒られますか?
47 猛烈に長い、論文の題名
『どうしてお茶碗いっぱいによそられている時のお米は美味しそうなのに、お茶碗に残った最後のひと粒や、ラップにはりついた数粒を見ると「うぅ…」とほんのり不潔な感じがするのか。どうして頭髪としての髪の毛は美しい(場合も多い)のに、頭から離れた瞬間、床に落ちた瞬間に、あんなにも一気に不快なものになるのか。同じ物なのに、意味がガラリと変わる瞬間がある。これには何かしらの寓意が秘められている可能性がある。社会や組織について、また群衆心理についての暗示も見え隠れしている。が、今日はあまりに暖かい陽気なので、何も考えられない。遠くの山々が霞んでいる。網戸でも大丈夫なくらいの気温である。故に、このまま春眠の中に溶けていこうと思う。よって、心地よい夢の内側に、米粒をはりつけたり髪の毛を落っことしたりしないでいただきたい。そもそもそれらにはどうせ何の寓意もないのだから。そういうわけなので、おやすみなさい』
この論文、本文は0文字だった。
48〈神様に会ったら聞いてみたいこと〉
人間は死んだらどうなりますか?霊魂は不滅ですか?
あと、秋の日光に行くときは羽織るものを一枚持って行ったほうがいいですか?
49〈神様に会ったら聞いてみたいこと〉
悪魔に打ち勝つための戦いにおいて、我々をお護りしていただけますか?
あと、ピザって10回言ってもらってもいいですか?
50 春が近づいてまいりました。何かと感情を揺さぶられる季節です。実際の出会いと別れもそうですが、出会いと別れの記憶というものもやはり、春とともにやって来る、もしくは帰って来て、人間の胸や頭を甘く切なく突っつくものです。そんな情緒揺さぶり系の季節である春(まぁ、他の季節も全部揺さぶり系ですが)にぴったりの一曲を、プレイリスト『私が3兆回リピートした楽曲集』から抜き出し、下に貼り付けておきました(そこに貼り付いていた米粒をとってから、その場所に、ねっ)。
季節、記憶、歌。これらは一体何なのでしょうか。人間を癒やすかと思えば苦しめる。薬ともなれば致命傷にもなる。そんな二面性を持った劇薬を季節として鼻から吸い込みながら、記憶として頭に埋め込みながら、歌として耳に挿し込みながら、人間は今日もこの世で生まれては生き、生きては死んでをやっている。一人ひとりにとっての、一度きりのそれをやっている。そうなのだということを考えるとやはり、神様に会った時にはぜひ次のように聞いてみたいと思うのです。
「昨日までケラケラ笑っていたかと思うと、今日には脳天まで痺れるような切なさに襲われる。またその逆の場合もしかりで、幸福と苦しみは常に目まぐるしく交代し、死が訪れるその日まで、休むことなく入り乱れ続ける。神様、何故こんな具合に人間精神をお造りになったのですか?何故こんな複雑で慌ただしくて厄介な仕組みを、笑ったり泣いたりの悲喜劇を、人間の中に埋め込んだのですか?
そして、
あと、
もう一つだけ。
これだけは聞かせてください。
あの、やはり、
クリオネ丼にはめんつゆでしょうか?
醤油よりも、
めんつゆでしょうか?

