アメリカ大統領決定リーグ戦・3

地上最大の選挙戦、2016年アメリカ大統領選挙をスポーツ観戦的にウォッチングする第3弾です。

いよいよ民主・共和両党の候補者選びが佳境に入ってきました。

3月1日の「スーパーチューズデイ」を経て、今週行なわれた「ミニ・スーパーチューズデイ」の結果で、またまたいくらかの変動がありましたが、基本的な流れは変わっていない感じがします。

このままいくと、民主党・クリントン 対 共和党・トランプ このカードになりそうですが、さてどんなものでしょうか。

まずは民主党

「スーパーチューズデイ」前に他の候補者がすべて脱落して、ヒラリー・クリントンとバーニー・サンダースの一騎打ちとなっています。

「スーパーチューズデイ」前までの獲得代議員数はこうでした。(誓約代議員数+特別代議員数=合計数)

  ヒラリー・クリントン  91 + 453 = 544

  バーニー・サンダース  65 + 20  = 85

予備選挙/党員集会の結果に束縛されない「特別代議員」の数でヒラリー圧勝の図式でしたが、その後どうなったか? 「ミニ・スーパーチューズデイ」後の現状は、こう変化しました。

  ヒラリー・クリントン  1099 + 465 = 1564

  バーニー・サンダース    774 +   24  =  798

「スーパーチューズデイ」(全12戦)でヒラリーが8勝4敗としてリードを広げましたが、その後サンダースがじわじわと追い上げ。ところが「ミニ・スーパーチューズデイ」では、大票田のフロリダで圧勝したのをはじめ、ヒラリーが全5戦を制して、ご覧の大差です。

民主党の代議員総数は、誓約代議員4051人+特別代議員714人=合計4765人ですので、指名獲得に必要な過半数は2383人。未決定の残りが2403人いるとはいえ、ちょっとサンダースの逆転は難しいのではないでしょうか。

しかし、「ミニ・スーパーチューズデイ」終了後のサンダースは撤退を否定し、選挙続行です。まあ、見ているほうにはそっちの方が面白いのですが。

あるいはサンダースの狙いは、副大統領候補か。つづく大票田であるワシントン州(3月26日)ニューヨーク州(4月19日)あたりで決着がつく可能性もありそうです。

さて、共和党のほうは異端児ドナルド・トランプの快走で、いよいよ混迷中。

「スーパーチューズデイ」前までの獲得代議員数を見てみましょう。

  ドナルド・トランプ  81

  テッド・クルーズ   17

  マルコ・ルビオ    17

  ジョン・ケーシック  6

  ベン・カーソン    5

俗に「保守本流」ともいわれる共和党の主力候補たちが低迷するなか、過激な言動で注目を集める不動産王トランプが着々と票を伸ばしている図式。その流れは、変わっていません。

「ミニ・スーパーチューズデイ」後の状況は、こうです。

  ドナルド・トランプ  693

  テッド・クルーズ   422

  マルコ・ルビオ    172(撤退表明)

  ジョン・ケーシック  144

ベン・カーソンがすでに脱落。そして、「ミニ・スーパーチューズデイ」で地元フロリダを失ったルビオも撤退を表明し、レースは3人に絞られました。

トランプの優位は動きそうもありません。

共和党の代議員数は2472人。つまり指名獲得に必要な過半数は1236人。まだ大票田のニューヨーク(95人)やカリフォルニア(172人)が残っていて、しかもそれが「勝者総取り」なので、油断大敵ですが、すでに必要代議員数の半数以上を獲得しているトランプが、今のところ共和党の大統領候補にいちばん近いということになります。

ただ、党幹部を中心とした共和党内には、トランプに対する拒否感があるようです。なんとかトランプを下ろしたい意向が強いとか。

そこで彼らがもくろむのが「党大会での大逆転

このまま三つ巴の戦いが続けば、最後まで過半数の1236人を獲得する候補が現われないこともあり得ます。

するとルール上は、党大会での再投票となり、誰かが過半数を獲得するまで投票が繰り返されるのです。そしてその再投票では、代議員たちは予備選挙/党員集会の結果に拘束されず、自由投票が出来るルールになっています。

現状では「トランプ首位」を覆すのはむずかしいでしょうが、党大会までに過半数獲得をなんとか阻止して再投票に持ち込み、なおかつ残りの候補たちが結集すれば、再投票でトランプを追い落とせる、という、まあいかにも政治家っぽい権謀術数作戦であります。

普通ならば批判されそうな作戦ですが「あのトランプよりはマシ」と世論が支持するかもしれないし、なにより「これしか道なし」と思えば、共和党主流派は作戦完遂へ動くでしょう。

おお、こっちは最後までドキドキできそうですね。

ただこの作戦が成功しても、怒り心頭のトランプが無所属で本選挙に打って出てしまえば(制度上は可能です)元も子もないんですが。

さあて、どうなるのか。共和党の党大会は7月の18日から21日。うん、まだまだ楽しませてもらえそうですね(笑)

  アメリカ大統領決定リーグ戦

  アメリカ大統領決定リーグ戦・2

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