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前に「駅伝をオリンピックで」なんてことを書いたが、もうひとつ、ぜひともオリンピックの競技に加えていただきたいものがある。
格闘技での「団体戦」だ。
どうも、この「団体戦」というシステムは日本独特のものらしく、オリンピックでも世界選手権でも、国際競技会では見かけた覚えがないが、日本国内の競技会ではけっこうポピュラーなものだ。国民体育大会や学生選手権では普通に行なわれている。(ちなみにプロレスだけは海外でもポピュラー)
これを国際競技会の場で、国別対抗で実施したら、間違いなく盛り上がる。テレビ中継は高視聴率間違いないだろう。
オリンピックを例に考えてみよう。オリンピックでの格闘技は、次の5競技だ。
フェンシング/レスリング/ボクシング/柔道/テコンドー
いずれも個人種目だけだよね。ここに「団体戦」を男女1種目ずつ加えても実施種目数の総計はたいして増えないから、いいんじゃないだろうか? 昨今、オリンピックは競技数を減らしたがって困るんだが、盛り上がり確実なんだから、いいじゃないか、これくらいは。
実施方法は二通りある。「勝抜戦方式」と「星取戦形式」だ。
「勝抜戦方式」は1チーム5人の選手が出場。まずは「先鋒」同士が対戦し、勝ったほうが次の「次鋒」の選手を相手にする。勝てば次の相手と対戦、負ければ交代し、次々に試合を行なって、最終的に片方の選手が全員敗退した時点で勝負がつく形式。5人の選手を、「先鋒、次鋒、中堅、副将、大将」と呼称するのがポピュラーだ。もっともこの呼称は「星取戦方式」のほうでも同じだが。
「星取戦形式」は、双方5人ずつの選手が1対1で対戦する5試合を行ない、勝ちの多いほうを勝利とする形式。最初が「先鋒戦」、次いで「次鋒戦」になり、最後が「大将戦」 試合数が固定できるので運営が楽なせいか、今の学生選手権などでは「星取戦形式」のほうが多いようだ。引き分けがあったりして同点になった場合には、双方が一人ずつ代表者を出しての「代表戦」でケリをつけるの。
どちらの形式でも盛り上がるが、じつは、どちらの形式でも、それぞれに欠点はある。
「勝抜戦方式」では、少なくとも片方のチームは間違いなく全員が試合をすることになるのだが、逆に先鋒がメチャメチャ強かったりすると、そのチームのほかの4人は試合に出ないまま終了、なんてこともあり得る。
いっぽうの「星取戦形式」では、いちおう全員が試合をすることにはなるが、最後の大将が登場する前に、すでに勝敗の決着がついているケースがあり得る。チーム力の差があると、実力者同士の好カードになるであろう副将戦、大将戦がまったくの消化試合になってしまうわけだ。なんかクライマックスが白けてしまう危惧は、あるわけだね。
まあどちらも一長一短あるのだが、試合数がほぼ確実に読める「星取戦形式」のほうがオリンピックには向いているのかな。全世界に向けてのテレビ中継では、放送時間の問題があるからね。
どちらの形式でも、カギを握るのは選手のオーダー(登場順)だ。チームのエースを「大将」に持ってくるのが常道だろうが、実力伯仲の勝負を避けて、あえて力量差のある選手にエースをぶつけて勝ち星を稼ぐ戦法もある。
体重別ではなく無差別級で行なえば、このオーダーによる戦略が非常に重要になる。ここはチームの監督の腕の見せ所だ。相手のオーダーを見抜く洞察力と直感、そして情報戦の要素もからんで、開会前から盛り上がること間違いなし。
そして、全体としては一発勝負のトーナメントでメダルを争うのだ。思わぬ番狂わせが起こる可能性も大きいぞ。
国の威信をかけた「団体戦」 ひょっとしたら、個人戦のメダルよりも重要視されるかもしれない。もちろん選手層の厚い国が有利だろうが、傑出した選手が3人ほどいれば、勝ち抜くことも可能なのだ。個人戦とのかけもち出場も可とすれば、けっこう多くの国がメダル争いに参加できるに違いない。
さすがにフェンシングやテコンドー、ボクシングあたりではあまりにも抵抗が大きいだろうから、ここはひとつ、日本発祥の形式を売り出すクールジャパン的発想で、柔道あたりから導入を提案してみてはどうだろう。柔道連盟の偉いかた、いかがですか?
イラン対イラクとか、イスラエル対シリアとか、ウクライナ対ロシアとか、なんかシャレにならないカードもあり得るが、そこはそれ、スポーツの祭典ということで、正々堂々と戦いましょうよ、ね。
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