30連勝ならず

すっかり世間一般の話題までさらった、将棋の藤井聡太・四段連勝記録

日本記録の29連勝はなったものの、30連勝はならず。

まあまだ中学三年生の14歳(もうじき15歳)、これから何度でも記録を作るチャンスは来るでしょう。たぶん。

さてこの話題が出てから素直に思ったこと。

将棋の連勝記録って、案外少ないんだね。

こんなこと言うと将棋ファンには怒られそうだけど、私は羽生善治・名人なんて100連勝くらいしてるのかと思ってた(笑)(実際には22連勝の記録があるそうだ)

で、調べてみると、じつは囲碁の連勝記録も、同じ29連勝なんですな。坂田栄男・二十三世本因坊 (九段)が、1963年から1964年にかけてつくったものだそうだ。

そしてチェスの連勝記録は、公式の初代世界チャンピオンであるヴィルヘルム・シュタイニッツ(オーストリア)が作った25連勝が世界最高記録なんだとか。

うーん、対局ゲームではこのへんが限界なのかな?

ではスポーツ各種における連勝記録はというと、これは種目ごとにまったく条件が違うので、はっきり言ってくらべる意味は何もないのだが、まあお遊びですから

史上最多の連勝記録というと、555連勝というとてつもないものがある。

ジャハーンギール・カーンというパキスタン出身の選手がスカッシュで打ち立てた記録で、1981年から1986年の6年間無敗を続けたもの。

この記録は世界最多の連勝記録としてギネスに認定されているそうだ。もちろん記録のうちには世界大会も含まれている、きちんとした記録だ。

とはいっても、スカッシュはあまりわれわれにはお馴染みの競技でないので、いまいちピンときませんね。

ついで車椅子テニスのエステル・フェルヘール(オランダ)の470連勝(2003年から2013年)、柔道のパウエル・ナツラ(ポーランド)の312連勝(ただし柔道公式戦のみ)あたりがあり、たぶんそれに続くのがレスリングの吉田沙保里が打ち立てた204連勝だろう。

じつは連勝記録はけっこう種目によって微妙な違いがあり、引き分けをはさんだものを、種目によって連勝記録に数えたり数えなかったりする。

また「国際大会のみ」とかのカウントもある。「霊長類最強の男」アレクサンドル・カレリンのレスリング114連勝は国際大会のみの記録で、実際には国内大会も入れると300連勝を超えると言われる。

日本で連勝記録というと、プロスポーツでは何といっても大相撲の大横綱・双葉山の69連勝が有名【詳しくはこちら】 この記録は語りつくされている感もあるが、すでに樹立されてからもう77年もたっているのにいまだ破られていないあたりに、相撲という競技の面白さもある。

同じ連勝記録でも、負けが一つもない「生涯無敗記録」となると、さすがに数字的にはケタひとつ下がるが、その価値はさらに大きいのか。

ボクシングのリカルド・ロペス(メキシコ)が残した、アマ40連勝+プロ51勝1分けの92戦無敗が最高記録(2002年引退)

だが、同じボクシングでも、引き分けなしの完全無敗記録だと、かのロッキー・マルシアノ(アメリカ)が1947年から1956年に、フロイド・メイウェザー・ジュニア(アメリカ)が1996年から紆余曲折を経て2015年までに記録した、49連勝が最高記録となる。メイウェザーは今年8月にコナー・マクレガー(アイルランド)との対戦が予定されているので、50連勝が成るかもしれない。

この部門で意外な名前を見つけた。

大相撲の入門以来の無敗記録だ。1985年から1986年にかけて達成されている。

入門以来負けなしで21連勝。序の口、序二段、三段目での記録だが、前相撲の3番を加えれば24連勝。タイトルホルダーは、この無敗記録を残してプロレスに転向した琴天山(ビッグ・ジョン・テンタのちにジ・アースクェイク)だ。無敗のまま廃業してしまったテンタだが、その後のプロレスでの活躍を考えると、もうちょっと辛抱して相撲をやっていても相当の記録を残したのではあるまいか。

以上はすべて個人での連勝記録だが、チームスポーツでの連勝はまた別カテゴリーとなりそうだ。

ちなみに日本でポピュラーなチームスポーツの連勝記録を上げると、プロ野球では1954年の南海ホークス、1960年の毎日大映オリオンズの18連勝(オリオンズは1引き分けをはさむ)、サッカーのJリーグでは1998年に鹿島アントラーズが残した16連勝

やはり上記の個人記録にくらべると、だいぶ見劣りするが、力が均衡したプロのチームスポーツであることを考えると、これはやむを得ないだろう。

ところで、藤井・4段の連勝記録は将棋界に注目を集め、日本将棋連盟出版部が刊行する専門誌「将棋世界」の2017年8月号は、増刷がかかったそうである。雑誌業界では、異例中の異例の事態だ。

ううむ、ひとりの天才が現われただけで、その波及効果はスゴイものがあるんだな。それ、各界のみなさん、「天才」を探せ!

  スポーツ雑記帳 目次  

【2017/8/28追記】

8月27日に行なわれた「世紀の対決」で、フロイド・メイウェザー・ジュニアが、UFCチャンピオンのコナー・マクレガーに勝利し(10Rレフェリーストップ)、みごとに無敗のまま50連勝を成し遂げました。スゴイ。総合格闘技選手が相手とはいえ、その価値は揺らぎません。ただ、これでファイナルだと本人がリング上で明言したので、ボクシングの連勝記録としては「50」でフィックスですかね。さて、次にこの巨峰に挑むのは、誰になるんでしょうか?




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