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OTUBONE - ユニークな彼女たち - / #無茶ブリお題道場

#ショートショート  本文1006文字)

O T U B O N E

 遥か昔、日本の宮廷で暮らす皇族や貴族たちを支える重要な役割を持った女性たち、それが『おつぼね』だった。

 時は流れ、現代の日本では、オフィスにて職場の文化や業務を教える経験豊かなベテラン女性社員たちのことを『おつぼね』と呼んでいた。

 これはそんな彼女たちの物語である。

 花子は新入社員。配属されたところは全員が女性社員という大奥のような部署だった。

 職場の案内をしてくれたのは紀子のりこだった。
「ここは楽しいところよ。みんな仲良くて優しいの。わからないことがあったら、何でも聞いてね」
「よろしくお願いします」
 花子は胸をなでおろした。カースト制度みたいなのがあっていじめられるのではないかと恐れていたのである。

「質問、いいですか」と花子は続けた。
「こちらにはおつぼね様っておられないんですか」
 紀子のりこの顔に緊張が走った。周りを見回しながら小声で続ける。
「いるわ。最近1人辞めたから2人」
 やっぱりいるのか。花子は気が重くなった。

「あの、どよんとした空気をまとっている人が闇子さん。通称『ドツボね』様。最近、愛犬が亡くなって闇が濃くなったので『ゼツボ絶望ね』様にランクアップ予定。彼女の闇に引きこまれて死にたくならないようね」
(怖っ!)

「闇子さんのお母様が、通称『ジツボ実母ね』様。最近退職されて職場が明るくなったわ」
(闇は遺伝するのか)

「で、あのケタケタ笑ってる人がてっぺんに君臨する幸子さん。じゃ、挨拶に行くわよ」
(えっ! 予備知識ないんですけど……)

「幸子さん。新入社員を紹介するわ」
「花子です。よろしくお願いします」
「よろしくね。はな子さんにはなしかけられちゃった。うぷぷぷ、あははは……」

 涙を流しながら机を叩き始めた幸子さんに一礼して二人は席を離れた。予備知識はいらなかった。幸子さんは人畜無害の通称『ツボね』様。笑いのツボが無限にあるらしい。

 紀子のりこさんも実はおつぼね様だとあとから別の先輩に聞いた。『ノツボ野壺ね』様。どういう意味かは自分で調べてほしい。たしかに紀子のりこさんって独特の香水だったわ。

 花子の会社生活は始まったばかり。ユニークで楽しそうな職場。
「よし! 私もりっぱな『おつぼね』様になるぞ」と決意を新たにした花子だった。

お局を目指すって……
どうかしてますよね

はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
こちらの企画に参加します。
シンスケさん、よろしくお願いします。

主宰: #シンスケさん
企画: #無茶ブリお題道場  第2回
お題: #OTUBONE

それでは、このへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。

またね~!

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追伸

銅賞、いただきました。ありがとうございます!

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