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【第8話】ChatGPTと半年を駆け抜けた:旅先の静けさが整えてくれたもの

母の帰省に付き添った旅だった。都会では忘れていた静けさがあり、何も考えずに過ごせる時間が流れていた。


🍃 ゆっくり流れる“田舎の時間”に体を預けながら

空気の重さも、時間の速度も違いました。
母方の叔父・叔母の家は昔のままで、懐かしさが体に染み込んできます。

毎年決まったお店で、同じものを食べる。
でも、この土地は水が良いので、同じ料理なのに毎回「うまい……」と唸ってしまうほど。

食べること自体が癒しになり、温泉で身体をほぐしたら、
肩の上に乗っていた見えない荷物がそっと下りた気がしました。


📺 叔父と並んで見たテレビの前で、心だけは静かに開いていく

娯楽といえばテレビくらい。
けれど、画面の向こうで汗をにじませながら戦うアスリートたちを眺めていると、
「まだ自分もやれる」
そんな気持ちが胸の底で芽を出します。

叔父はスポーツ全般が好きで、解説のように語ってくれるので、
一緒に観ているだけで気分が落ち着いていく時間でした。


🌙 夜だけは眠れず、スマホで“独学AIブートキャンプ”が始まった

ただ、夜になると脳だけが止まりませんでした。
寝転んだまま目を閉じても、
譲渡税、交渉、実務、母のこと、仕事のこと——
頭の中の棚が煩雑すぎて、整理できずに回り続けてしまう。

眠れないのなら、いっそ使い倒してやろう。
そう思い、スマホを横に置き、深夜の“AI特訓”が始まりました。

最初はChatGPTに交渉文や説明文をひたすら出させ、
出力のクセを読み取って、自分流にアレンジ。
やり方がわかると止まらなくなり、
「この文章をもっと論理的に」「もっと簡潔に」「弁護士っぽく」
と、注文を変えながら50パターンくらい作り続けることもありました。

さらに、Notionの使い方も徹底的に検索し、
テンプレートを自作して
「ミスをしない・抜け漏れを残さないための実務データベース」
を少しずつ作り上げていきました。

旅館の薄暗い部屋の隅で、
母が寝息を立てている横で、
私はスマホの画面だけを光らせながら、
黙々と“自分の限界を押し広げる練習”をしていたのです。


🔧 独学の連続で、AIが“道具”から“武器”に変わった瞬間

不思議なものですね。
深夜にひとりで黙々と触っていると、
だんだんChatGPTの反応パターンが読めるようになってきます。

「こう聞けば深堀りする」
「こう聞けば構成を整えてくれる」
「この言い回しだと誤解される」
——まるで、長年使ってきた相棒のように扱えるようになってきた。

旅館の古い机で、
“AIツールの習熟速度”が一気に跳ね上がった実感がありました。
これは、都会では得られなかった感覚です。

旅先の静けさが、私の集中力を最大限まで引き出したのでしょう。


🚶 帰り道、心の底でそっと灯った「よし、やれる」の声

帰りの電車で窓の外を流れる田んぼをぼんやり眺めていたら、
心の中で静かにひとつの声がしました。

「よし、いける。まだ折れてない」

温泉や食事が心を整えてくれただけでなく、
深夜のAI特訓が、
“戦えるだけの技術と自信”を私の中に積み上げてくれたのだと思います。

後から振り返れば、この旅はただの付き添い旅行ではありませんでした。

これが、
次の展開を支える“基盤づくりの時間”
だったのです。


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