伝説の熱海会談と父親の一言
世の中には、
とんでもない人が一定数存在する。
その時、その場、その瞬間。
1番正しい選択を取る。
1番正しい言葉を出す。
生きてきた環境や、人との出会い、学び、
その他諸々の影響を受け、
【正しい価値観】というものを身につけて来られた人なのだろう。
松下電器産業(現パナソニック)の熱海会談という伝説の会議の話を聞いた事がある。
当時松下電器は、
日本経済が不況に陥り、販売不振にあえぐ全国の販売店・代理店の社長を熱海のホテルに呼びつけた。
3日間通しての会議で、1日目2日目には、
販売店・代理店からの紛糾が続く。
松下電器に対する不満や不平だ。
3日目になり、創業の松下幸之助が壇上に立つ。
ここで何を言うのかは大変重要である。
全国の販売店に対して、はっぱをかけるのか、激励の言葉をかけるのか、
はたまた新しい戦略や商品を発表するのか。
全員が息をのんで、その発言を待つ。
しかし、ここで松下幸之助が発した言葉はそのどれでもなかった。
「不平不満は一面もっともである」
「一切の原因は松下にある。松下の慢心がこの原因であり、誠に申し訳ない」
涙ながらの謝罪であった。
自身の非をまず認め、創業の想いなどを語りはじめると、
集まった全国の社長さん達も皆涙を流しはじめた。
この会談をもってして、『共存共栄』という言葉が生まれた。
その後様々な改革を断行したのち、松下電器は飛躍的な成長を遂げる。
今なにが一番大切なのかを瞬時に判断する能力。
これは、学んで学べるものではないのかもしれないが、
しびれるし、憧れる。
家族のLINEグループがある。
私、父親、母親、妻、弟、義妹を含む6人のLINEグループだ。
ここで私は、自身のエッセイネタを数個ピックアップして披露した。
上々の反応が引き出せた。
弟が、「このスキルは収益化できるのでは?」
と何とも嬉しい事を言ってくれる。
しかしその為には、「誰かの問題解決や役に立つ内容が必要では?」
併せて問題提起も添えてくれた。
これに激しく同意した。
私の記事はノウハウ系ではない。
いち素人が書いたエッセイで収益なんて、とてもじゃないが厳しいかなと返信した。
「まあでも趣味で楽しむのもありか!」
などと、結論の出ない兄弟のキャッチボールが続く中、
沈黙をやぶり、父親が一言。
‘’誰かの役に立つ事が目的なら無収益でいい‘’
人の役に立つ事がしたいのか、お金を稼ぎたいのか。
この議論を飛ばしていた事に気づかされた。
相手に喜んでもらう事と、お金儲けは切っては切り離せないほど密接につながってはいるが、
‘’道徳なき経済は犯罪である‘’
という二宮尊徳の言葉にもある様に。
まず目的を正しく持つ事が大切な事を再考させられた。
私も松下幸之助や父親のようなことがやりたいのだ!
平行線をたどる議論や、
結論の見えない場において、
バシっと一言で着地させたり、空気を変える一手を打ちたい。
と、思っている時点で
ほど遠いのかもしれない…
こんな邪な気持ち。
単にヒーロー気取りのマインドで出せるほど、
局面を変える一言は簡単ではないのだろうか。。
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