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2024年下半期に観た映画10選

普段は、「推さない」をコンセプトにした映画メディア「osanai」を運営していますが、年に何回か、定点観測として印象に残った映画を振り返っています。

上半期はこちら。

正直なところ、2024年7〜12月は、いただいた仕事をやり切るのに精一杯で、上半期ほど映画鑑賞の機会が少なかったように思います。鑑賞したかったけれどできなかった作品は、年末年始、配信などでチェックしたいと思います。(可能であれば上映館を探したいところ……)

とはいえ、挙げてみると佳作も多い印象。osanaiで取り上げた作品は、素晴らしい書き手の皆さんのテキストと併せて紹介します。(挙げている作品は順不同です)


HAPPYEND(監督:空音央)

空音央監督の長編デビュー作。映画を構成する全ての要素が私に“刺さり”、大好きな映画になりました。(3回鑑賞しました)

先日はQ&Aトークで直接質問もさせていただき、映画の真髄も図り知ることができて良かったです。成長の痛み、何を見せないか、音の使い方。映画のタイトルも含め、何もかもが完璧です。

シビル・ウォー アメリカ最後の日(監督:アレックス・ガーランド)

同年代のキルスティン・ダンストさんが40代になり、円熟味を増した演技にまずグッときました。折りしもアメリカ大統領選挙でトランプさんが当選、本作が「予言」になりつつあるのを感じます。

「HAPPYEND」も“政治”のにおいを色濃く感じさせます(もともと映画とは、政治を含めた社会問題にリーチするメディアではあるのですが)し、2024年はそういったエネルギーを放つ作品に、私自身が強烈に惹かれていったように感じます。

ジョイランド わたしの願い(監督:サイム・サディック)

素晴らしい作品でした。だいたい映画というのは、核になる主人公がいて、脇役がいて……という構成になりがちですが、この作品は誰もが主人公というか、どの人物も映画に欠かせない役割を担っている(それは良い意味でも、悪い意味でも)ことを感じさせます。

私はこの作品から、アイデンティティを失った男性の弱さを見出し、複雑な気持ちにもなりました。信頼していた相手から「この変態!」と言われる辛さ。パキスタンを舞台にした作品とは思えない求心力を放っています。

ツイスターズ(監督:リー・アイザック・チョン)

映画館、最前列のど真ん中で鑑賞。1996年「ツイスター」の要素もしっかり取り入れながら、2024年Verにアレンジした力作です。

今、見返すと「ツイスター」の素晴らしさにも目を見張るのですが、「ツイスターズ」も負けていません。ラストシーンの「シャレ」にはグッときます。アメリカ映画、やっぱり好きです。

ロイヤルホテル(監督:キティ・グリーン)

「アシスタント」で、女性をめぐるハラスメントの問題に一石を投じたキティ・グリーン監督。今回はがっつり物語ということであまり期待していなかったのですが、なかなかどうして、素晴らしかったです。

ラストにかけての展開は、女性というか、人間の底力を感じる出来です。フィクションゆえの力強さに脱帽しました。映画のなせるわざでしょう。

ルックバック(監督:押山清高)

もはや語り尽くされた感もありますが、やはり「ルックバック」は2024年を代表する映画として入れないわけにはいきません。60分を切る作品はいくつかありますが、「ルックバック」ほど高い評価を得た作品はないはず。

アニメーションの概念を覆した、なんて評判もありますが、私はコミックをとことんまでリスペクトしたからこそのアニメーションだと感じます。ものづくりには、対象へのリスペクトが不可欠だと改めて気付かされました。

極悪女王(監督:白石和彌、茂木克仁)

唯一ドラマシリーズとして「極悪女王」を挙げました。あまり期待していなかったのですが、俳優陣が本当に素晴らしかった。ゆりやんレトリィバァさんの素晴らしさはもちろんですが、剛力彩芽さん、唐田えりかが役者人生を賭けて臨んだことが伝わってきました。

本来、こういった意図が透けてみえるのは「ダサさ」につながり得るのですが、プロレスというモチーフも相まって、めちゃくちゃ格好いい。格好いい作品でした、まじで。

ジョン・ウィリアムズ/伝説の映画音楽(監督:ローラン・ブーズロー)

「STAR WARS」や「インディ・ジョーンズ」など、ハリウッドの数々の名作の映画音楽を手掛けてきたジョン・ウィリアムズのドキュメンタリー。

Disney+というメディアの特性もフルに活かし、「ああ、映画において音楽ってめちゃくちゃ重要だよね」と改めて感じることのできる作品でした。ジョン・ウィリアムズについては「伝説」という形容詞が過大ではないほど、似合っている。映画を愛する人は観るべきと断言します。

THE NOVICE ノーヴィス(監督:ローレン・ハダウェイ)

この時代にストイックな作品か……とちょっと不安でしたが、音響を学んできた監督だからこそ描ける世界観。物語は大したことない(というと語弊あり)のですが、終始ヒリヒリするのは、脚本以外の見せ方が良かったからでしょう。

ボートを漕ぐシーン、練習シーン、失禁してしまう場面……。主演のイザベル・ファーマンは肉体改造を経たうえで撮影に臨んだそう。この気概が、作品のすべてを形作っています。覚悟して観るべし。

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(監督:リドリー・スコット)

本作に関しては、osanaiでいだてんさんが書いてくださったテキストをご覧ください。前作「グラディエーター」と何が違うのか、なぜ違うのか考察してくれたのがとても興味深いです。

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まとめ(紹介した10作品)

HAPPYEND(監督:空音央)
シビル・ウォー アメリカ最後の日(監督:アレックス・ガーランド)
ジョイランド わたしの願い(監督:サイム・サディック)
ツイスターズ(監督:リー・アイザック・チョン)
ロイヤルホテル(監督:キティ・グリーン)
ルックバック(監督:押山清高)
極悪女王(監督:白石和彌、茂木克仁)
ジョン・ウィリアムズ/伝説の映画音楽(監督:ローラン・ブーズロー)
THE NOVICE ノーヴィス(監督:ローレン・ハダウェイ)
グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(監督:リドリー・スコット)

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osanaiでも2024年下半期振り返りの特集をしています。よければこちらもご覧ください。

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過去の振り返りnoteはこちら。

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