わたしの星は、感じてしまう星でした|自己紹介|はじめてのnote
──そっと読まれた、わたしの夜の取扱説明書|ほしのりりす
誰にも言っていなかったのに、
星だけが、それを知っていた気がしました。
わたしがどんなふうに揺れやすいのか。
どんな瞬間に、そっとひらいてしまうのか。
開いてみた自分の「星の地図」には──
たしかに、未来のことも、
それまでに背負ってきた記憶も、どこかに書かれていたのだと思います。
でもなによりも先に、
わたしに伝わってきたのは、
「どんなふうに、わたしがふれてしまうのか」ということでした。
その感覚は、あまりにもささやかで、あまりにも正確で、
だからこそ、ふるえるように沁みてきた。
星は、わたしの“ひらき方”を知っていたんです。
誰にも教えていなかったはずの、その柔らかな境界まで。
ふれることで、わたしは生きている
──蠍座の太陽、身体のすぐ近くに
わたしの太陽は、蠍座の17度。
身体や五感、感覚をつかさどる場所にひっそりと座っていました。
この星を見たとき、すこしだけ照れくさかった。
けれどすぐに、「やっぱり」と思ったのを覚えています。
わたしは、触れて、感じて、
その実感でしか“生きている”と信じられないタイプだったんです。
たとえば──
ぬるい夜風が頬をかすめた瞬間、
誰かのまなざしが、言葉より先に心を撫でた瞬間。
そんなときにだけ、わたしのなかに「確かさ」が宿る。
それは快感だけじゃなく、痛みや不安も同じ。
わたしは、触れられた記憶でできている。
星にそう書いてあったことで、
「それでもいいのかもしれない」と思えたんです。
月とリリスが、わたしの奥に触れていた
わたしの月は、射手座。
そのすぐそばには、リリスという、
誰にも見せない“感じ方の素肌”みたいな星が寄り添っています。
リリスは、「どこを撫でられると、ひらいてしまうのか」
その傾向や癖のようなものを映し出す星。
だからこの重なりは──
わたしが自分でも制御できないまま“ふれてしまう”領域を持っている、ということ。
それは決して派手な反応じゃなくて、
音もなく、淡く、だけど奥までくるようなもの。
誰にも触れられていないのに、
身体がうっすら目を覚ましていくような、あの感覚。
もしかしたらずっと、それを“恥ずかしい”と思っていたのかもしれない。
でも星は、その感じ方を否定していなかった。
むしろ「そう感じるあなたでいい」と言ってくれているようでした。
ことばと感覚は、わたしの中で隣り合っていた
その月とリリスがいた場所には、
わたしの言葉をあらわす星も重なっていて──
どうやら、わたしの「ことば」は「感覚」とすごく近い場所にあるようです。
だから、
わたしが何かを書くときは、
”誰かに触れてしまうような“うすい熱”をはらんでいる。
やさしくなぞるように綴ったつもりでも、
それが誰かの奥にすっと入ってしまうことがある。
でもたぶん、
わたし自身がそうやって言葉に撫でられてきたから、
知らず知らずのうちに、そういう書き方になったんだと思います。
蠍座の終わりにある水星──
思いがけず鋭くて、でも、ちゃんと見てくれる星。
その存在も、わたしの“伝え方”をつくってくれたのかもしれません。
ゆだね方にも、熱とかたちがある
愛し方や、愛され方。
ふれるときの温度や、ふれられるときの構え。
わたしの中には、
それを教えてくれる星が、ふたつあります。
ひとつは、静かに激しい火の星──
そしてもうひとつは、魅せることに長けた美の星。
どちらも、わたしの“触れ方”に影響を与えている。
ぎゅっと抱かれたいのに、
やわらかくなでられないと、ほどけない夜がある。
そんなふうに、求めることと委ねることのバランスは、
いつだって揺らいでいて、
星の配置にもその“歪み”のようなものが滲んでいました。
それでも、そこに書かれていたことは、
「うまくできていない」じゃなくて──
「そう感じて、そう動くタイプなんだよ」ということだけ。
ただ、それだけだったんです。
星に書かれていたのは、「わたしの取り扱い説明書」
あのとき見た星の地図には、
未来のことも、過去のことも、たしかに書かれていた。
でもいちばん深く伝わってきたのは、
わたしがどんなふうに触れて、どんなふうにひらくのか。
どこまでなら、壊れずにいられるのか。
どんな手つきなら、やさしくほどけるのか。
それは運命というより──
ただ、わたしの“取り扱い説明書”だった。
そして、「処方箋」は、わたし自身が編んでいくもの
星に書いてあったのは、感じ方の傾向まで。
でも、そこからどう生きるかは、わたしが選んでいく。
たとえば、
誰かにふれられるまえに、自分で深呼吸をしてみること。
言葉にならない気持ちを、無理に話さないで、黙ってみること。
眠る前に、今日いちにちをやさしく撫でるように思い出すこと。
そうやって、
わたしの「感じてしまう性質」と共存する方法を、
少しずつ、覚えてきた気がしています。
この星のもとに生まれて、
その“取扱い”を知って、
わたしはようやく──
自分と仲直りしはじめたのかもしれません。
あなたの星にも、きっと書かれていることがあると思います。
それは、予言ではなく、命令でもなくて──
ただ、あなたがどんなふうにやさしくて、どんなふうに繊細か。
どこを触れられると、そっとまどろむのか。
その“ひらき方”のことが、
星には静かに記されているのかもしれません。
あなたの感覚が、あなたのままでいられますように。
そのための処方箋を、
わたしは星の地図から、そっと読みとっていきます。
あなたの星がふれたとき、
ここで待っていますね。
──ほしのりりす
▶ 前回は──
📘京都の小さな神社で、“自分をだしていいよ”という声を受け取ったときの話。
あの瞬間から、わたしの中で“書く”という流れが動きはじめ、
やがて“ほしのりりす”として、この連載が始まりました。
▶ 次回は── 9/23 21時公開
📗なぜ、わたしが「ほしのりりす」と名乗ることにしたのか。
感じ方に名前を与えることは、
それを肯定して、生き方にしていくことでもありました。
星とことばが、そっと重なった日のお話を、
つぎに綴ります。
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読み終えて、なにかが残ってしまったなら──
その余韻を、そっと返してもらえると、うれしいです。
わたしはまた、ひらいて書ける気がします。