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「優秀な人が損をする時代」は本当か?——ふるいにかけられているのは、優秀さの"定義"を更新できない人だ


今日、ある言葉が目に留まった。

「なぜ優秀な社員が真っ先に解雇されるのか」

これだけ見ると、なんとも理不尽な世の中に思える。真面目に働き、成果を出し、組織に貢献してきた人が、なぜ真っ先に切られるのか。そんな憤りを抱いた人もいるだろう。

しかし、ChatGPTとの対話で見えてきたのは、昔と今では「優秀さ」の定義が変わったという話だった。

つまり、本当のテーマはこうだ。

「優秀さ」の定義が変わったのに、それに気づかない人から、静かにふるいにかけられている。


昔の「優秀さ」は、処理能力と従順性だった

少し前まで、職場で高く評価される人のイメージはかなり共通していた。

上司の指示を正確に受け取り、ミスなく処理し、期限を守り、長時間働き、文句を言わず、組織のルールに従う。そういう人が「できる人」と呼ばれていた。

私自身も、そういう価値観の中で育ってきた部分がある。「まず言われたことをちゃんとやれ」「結果を出せばわかってもらえる」——そういう空気感の中で仕事を覚えてきた。

もちろん、正確さや責任感は今でも大切だ。それは変わらない。

しかし、「それだけでは足りない」という現実が、ここ数年でかなり鮮明になってきた。


ビジネス環境が変わったのだから、優秀さの定義も変わる

なぜ評価基準が変わったのか。感覚論ではなく、構造的な変化として見ておきたい。

① AIによって「成果物を作る力」だけでは差がつかなくなった

文章を書く、資料のたたき台を作る、情報を調べる、データを整理する——これらの作業は、生成AIの登場によって、一定レベルまでなら短時間でこなせるようになった。

MicrosoftとLinkedInが2024年に発表した調査によれば、知識労働者の75%がすでに業務でAIを活用しているという。AIを使う人は、時間の節約、創造性の向上、重要業務への集中という恩恵を感じている。

ここで起きているのは、「普通の成果物のハードルが下がった」という現象だ。

つまり、以前は「きれいな資料を作れる人」が評価された。今は、きれいな資料はAIでもある程度作れる。だから、評価されるポイントは自然と移動する。

何を作るべきかを判断できるか。AIの出力を見極め、現場に合わせて修正できるか。成果につながる形に設計できるか。

昔は「作業が速い人」が優秀だった。私も、60点の出来で良いから数をこなせと言われたものだ。
今は、作業の前後にある判断・設計・編集ができる人が、優秀と見られやすくなっている。60点どころか80点くらいまではAIで誰でもいける。それを叩き台にして100点や150点にできる人が優秀な人というわけだ。

② スキルの賞味期限が短くなった

世界経済フォーラム(WEF)が2025年に発表した「Future of Jobs Report」は、かなり衝撃的なデータを示している。2030年までに、労働者が持つ中核スキルの約39%が変化または陳腐化すると、雇用主たちが予測しているのだ。

雇用主が重視するスキルとして上位に挙げられているのは、分析的思考、創造的思考、レジリエンス、柔軟性、敏捷性などだ。これらは、かつての「経験が豊富」「手順を熟知している」という強みとは、かなり異なる種類の力である。

ここに、一つの落とし穴がある。

過去の成功体験が強い人ほど、自分の優秀さの定義を更新しにくい。「自分はこのやり方でずっと成果を出してきた」という自覚が、逆に変化への気づきを遅らせる場合がある。会社が求める優秀さはすでに変わっているのに、本人は昔の基準で頑張り続けている——このズレが、静かな評価の低下につながる。

③ 人手不足が「担当内完結」を許さなくなった

人が十分にいた時代なら、仕事は細かく分担できた。営業は営業、事務は事務、現場は現場。自分の持ち場をしっかり守れば、組織はある程度まわった。

しかし今は、人手不足が深刻な経営課題になっている。厚生労働省の令和6年版労働経済白書も、「人手不足への対応」を中心テーマのひとつとして取り上げているほどだ。

人が足りない環境では、会社が必要としている人物像が変わる。自分の担当だけでなく、組織全体の詰まりを見られる人。必要に応じて担当外にも少し踏み出せる人。業務を属人化させず、仕組みにできる人。限られた人数で成果を出す方法を考えられる人——そういう動きができる人材が、より強く求められるようになった。

AIを例にすれば、昔は営業職は営業だけに集中できた。だが今は、AIを使ってマーケティング(っぽいことを含め)までやろうと思えばできる。広報担当者なら、SNS運用、動画制作、画像制作、広告媒体のデザインまで、AIを使えば自分で行うことができる。

「自分の仕事はちゃんとやっています」だけでは、評価としての重さが落ちてきている。今までは手を出さなかった、自分の仕事の周辺業務や関連業務が自分でできるようになっていることは大きい変化である。

④ DXが「業務をこなす人」より「業務を変えられる人」を必要としている

DXは、紙をデジタルにすることではない。本来は、業務プロセスそのもの、顧客との接点、意思決定の仕方、組織の動き方を変えることだ。

IPAの「DX動向2025」によると、DXを推進する人材の評価基準が「ない」と答えた日本企業は75.7%にのぼる。また、DXに必要なスキルを把握し、自社人材の過不足まで把握できている企業は、わずか14.9%という結果も報告されている。

この数字が意味するのは、企業側もまだ「どんな人材を評価すべきか」を明確にできていない、ということだ。しかし現場では確実に、業務改革やAI活用が求められている。

このギャップの中で価値を出せるのは、今の業務を黙ってこなすだけの人ではなく、どこに無駄があるかを見つけ、改善案を出し、現場が使える形に落とし込める人だ。これはITスキルの問題ではない。業務を分解する力、問題の根を見る力、人に説明する力、小さく試して改善する力——そういう力の問題である。

私自身、仕事の中で「AIを入れれば解決する」という発想では何も変わらないと感じてきた。工程そのものを見直さないと、ツールだけ変わって現場の負担は増える、という経験をしてきたからだ。

別の記事でも述べているが、既存業務にAIを加えるという単純な考え方ではAIを使いこなすことはできない。AIありきで業務全体の構造を見直さなければならないのだ。

⑤ ハイブリッド化で「仕事ぶり」が見えにくくなった

昔は、職場にいれば仕事ぶりが自然に伝わった。忙しそうにしている、残業している、上司に相談している——そういう姿が、評価の材料にもなっていた。

しかし今は、チャット、オンライン会議、クラウド上の資料、リモートワークなどに仕事が分散している。Microsoftの調査では、ハイブリッドワークが進む中で「社員が生産的に働いているか確信できなくなった」と答えたリーダーが85%に達しているという。

つまり、黙って仕事をしているだけでは、相手に伝わりにくい時代になっている。

これは自己アピールがうまい人が得をするという浅い話ではない。仕事の透明性を上げられる人が、信頼されやすくなっているという話だ。

「現状はこの案で進めています。理由はこうです。ここにリスクがあると見ているので、こう対処します」——そういう報告ができる人は、「考えて動いている」と伝わる。


ふるいにかけられるのは、怠けている人ではない

ここが、このテーマの核心だと思う。

ふるいにかけられやすい人は、怠けている人ではない。むしろ、昔の評価基準の中では十分に優秀だった人が危ない。

成果物だけで評価されると思っている人。 「結果を出しているのだから、分かってくれるはず」という感覚を持ち続けている人。しかし今は、なぜその方法を選んだのか、どんな選択肢を比較したのか、何をリスクと見たのか——ここまで伝えないと、判断力が見えない。

自分の職務範囲に閉じる人。 「それは自分の仕事ではありません」「担当外です」という言葉が口癖になっている人。それ自体は間違ってはいない。しかし、全体を見て動ける人との差は、じわじわと広がっていく。

指示が明確になるまで待つ人。 昔は、勝手に動かず指示を待つことが評価された場面もあった。しかし今は、上司も正解を持っていないことが多い。変化が速い中で「指示がないので止まっています」という姿勢は、安定業務は任せられるが変化局面では弱いと見られやすい。

必要なのは暴走することではない。「現時点ではA案が妥当だと考えています。理由はこうです。問題なければこの方向で進めます」——仮説を出して確認しながら進める力だ。

過去の成功体験に固定される人。 「昔はこれで評価された」「このやり方でずっとやってきた」という感覚が強すぎると、環境変化に遅れる。今は、過去に優秀だった人ほど、自分の優秀さの定義を意識的に更新する必要がある時代だ。


昔と今の「優秀さ」の比較


これから評価される人材像——「小さな変革者」

これから評価されるのは、大きな改革を起こせる人ではない。

自分の持ち場の中で、小さな変革を起こせる人だ。

業務の無駄を見つける。
AIでたたき台を作る。
データを見て仮説を立てる。
手順を見える化する。
他の人が動きやすい資料を作る。
判断基準を明文化する。
小さく試して改善する。
成果を再現できる形にする。
——こういった動きができる人が優秀な人である。

WEFの調査でも、AI・ビッグデータ、テクノロジーリテラシーといった技術系スキルだけでなく、創造的思考、柔軟性、好奇心、生涯学習の姿勢も、今後重要性が増すスキルとして挙げられている。つまり、技術ではなく「在り方」の問題でもある。

作業を頑張る人ではなく、仕事の価値を高める人

そこに評価の重心が移ってきている。


まとめ——優秀さを「更新」できているか

今、職場で静かに起きているのは「優秀な人が損をする現象」ではない。

起きているのは、優秀さの定義の更新だ。

かつては、正確に、速く、黙々と、与えられた仕事をこなす人が優秀だった。しかし今は、AI、DX、人手不足、変化の速さ、ハイブリッドワークの広がりによって、求められる力が変わった。

これから評価されるのは、作業をこなすだけの人ではない。目的を理解し、仮説を立て、業務を改善し、周囲に判断プロセスを見せながら、変化の中で成果を出せる人だ。

ふるいにかけられるのは「優秀な人」ではない。昔の優秀さにとどまり、今の優秀さへ更新できない人だ。

これは他人事ではなく、私自身への問いでもある。

「自分が思う優秀さ」と、「今の環境で求められる優秀さ」はズレていないか。その点検を、定期的に自分に課すことが必要だと、あらためて感じている。


おわりに

優秀な人でもリストラの対象になる、という文字が踊っていたので「どういうこと?」と思って考えていたのだが、「優秀さ」がアップデートされていない人は危ないですよという意味だった。

時代が変わったのだから、当然、求められるスキルは変化している。

特に AI が登場してからは、その進歩が格段に速いために必要なスキルもどんどん変化していると感じている。

普遍的に変わらないものもあれば、どんどん変わっていくものもある。

定数と変数の違いだ。

この部分を見誤ると、自分の「優秀さ」をアップデートできない残念な人になってしまう。

意識して、常に自分自身がアップデートしているかをチェックすることが必要である。


最後までお読みいただきありがとうございました🙇

※この記事は、ChatGPTとの対話を元にClaudeを使って下書きしました。最後は、自分自身で加筆修正を行なっています。


参考資料


Forbes JAPAN「なぜ優秀な社員が真っ先に解雇されるのか?見落としがちな3つのシグナル」

Microsoft & LinkedIn「2024 Work Trend Index: AI at Work Is Here. Now Comes the Hard Part」

World Economic Forum「The Future of Jobs Report 2025」(2025年1月)

IPA 独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2025:日米独比較で探る成果創出の方向性」(2025年6月)

厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析(労働経済白書)」(2024年9月)

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