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第6回:ほとんど抗生剤を使わずに育っている“下の子”の話 シリーズ12「こんな人は、かかりつけ薬剤師を“本気で”探したほうがいい」 #1126

次男は2022年生まれです。同じ親が、同じように発熱や咳で小児科を受診しているのに、次男には抗生剤がほとんど処方されていません。たった10年の差で、「子どもに対して抗生剤をどう使うか」という医療の常識が、大きく変わっているのです。​

長男が幼い頃には当たり前だった「とりあえず抗生剤も出しておきますね」という一言は、今ではかなり減ってきました。代わりに、「今回はウイルス性の風邪なので、抗生剤は使いません」「様子を見て、必要ならまた受診してください」という説明が増えています。 これは、医師が手を抜いているからではなく、「不要な抗生剤は使わない方が、長い目で見て本人のためになる」という考え方が、医学的な根拠とともに広がってきた結果です。​

ここで大事なのは、「出されなかった薬」も立派な医療行為だという視点です。親としては「何も薬が出なかった」と感じがちですが、実際には「今の状態なら、抗生剤のデメリットの方が大きい」と判断し、「使わない」という選択をしてくれているわけです。 そう考えると、次男の世代は「出されなかった抗生剤」をたくさん持っている、とも言えるのです。​

同じ家族の中で、長男と次男の「薬の履歴」がここまで違うことは、医療の時代の変化を映す鏡です。そして親としてできるのは、この違いをただ受け入れるだけでなく、「なぜそうなったのか」「これからどう活かすのか」を言葉にして、子どもたち自身に手渡していくことです。​

次男が将来、医療の場面に立つとき、「自分は子どもの頃、ほとんど抗生剤を使わずに育ったから、この薬が効きやすい状態にあるはずだ」という認識を持っていることは、大きな強みになります。 同時に、「上の兄は子どもの頃、クラリスロマイシンをたくさん飲んでいたから、この薬は効きにくいかもしれない」と、兄弟で異なる薬の履歴を理解することで、他者の薬の状態にも配慮できる感覚も育っていきます。

編著者の先生とは一度お仕事でご一緒させていただきましたが、お人柄も素晴らしい方です。お勤めされていた保険薬局で患者さんの疑問に答えるために日々調査・研究を重ねられて出版社から声がかかりこのような書籍を出されているそうです。本当に患者さんの立場に立って考えていらっしゃる薬剤師の先生です。
何よりも、『薬』という一般的な方が取っつきにくい話を分かるように書いたりお話しされるという意味で右に出る方はいらっしゃらないかと思います。
私も足元にも及びませんが、少しでも見習っていければと考えております。
是非、本書を書店でお手に取っていただければと思います。

※Amazonアフィリエイトを利用しています。

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「親の薬と医療の『質問ノート』」マガジン
忙しい外来でも伝わりやすいように、「一言で聞けるフレーズ」を書き出して持って行けるようにしました。


※ここで書かれている内容は、一般的な情報提供および一部の事例紹介を目的としたものであり、特定の病気や治療についての診断や処方を直接指示するものではありません。お薬の中止・変更を含む具体的な治療方針の決定は、この記事のみを根拠に自己判断で行わず、必ず主治医や薬剤師などの医療専門職とご相談ください。(2026年2月)

📖 このシリーズの全記事一覧はこちら → https://healthcare-arukikata.com/healtharuki-blog/zone-d/

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