第8回:「この薬、本当に必要?」を一緒に考えてくれる人かどうか シリーズ12「こんな人は、かかりつけ薬剤師を“本気で”探したほうがいい」 #1128
かかりつけ薬剤師を探すときに、一番大事なポイントは何でしょうか。それは、「質問に向き合ってくれるかどうか」です。 患者さんが「この薬、本当に必要ですか?」と聞いたとき、その薬剤師がどう返すか。その一言で、かかりつけ薬剤師として機能するかどうかが、ほぼ決まると言ってもいいくらいです。
良い薬剤師の反応の例としては、次のようなものがあります。
「いい質問ですね。実は〇〇のために飲んでいるんです」と、薬の意味を丁寧に説明してくれる。
「それは主治医に相談してみる価値がありますね」と、一緒に考えてくれる。
「分かりました。調べて、次の時に詳しく説明しますね」と、分からないことを分からないと言える。
一方で、良くない薬剤師の反応は、例えば次のようなものです。
「先生が出した薬だから飲んでください」と、一言で片付ける。
「それは医師に聞いてください」と、質問を突き返すだけ。
「このくらいの薬の数なら、大丈夫ですよ」と、患者の不安をごまかす。
重要なのは、「答えを持っているか」ではなく、「質問に向き合う姿勢があるか」です。薬剤師だって、全ての質問に即答できるわけではありません。 それでも、「この質問は大切だ」と感じて、一緒に調べたり、医師に相談したりしてくれる人かどうかが、かかりつけ薬剤師としての資質を大きく左右します。
もう一つ大事なポイントは、「合わないと感じたら、薬局を変える権利が患者側にあること」です。もし「ここの薬剤師さんとは合わないな」と感じたら、遠慮せずに別の薬局を試してみてください。 同じ医師の処方箋は、「保険薬局」「処方せん受付」などの表示がある薬局であれば、全国どこでも受け取ることができます。 だからこそ、「この人なら、自分たちの薬の悩みに真摯に向き合ってくれそう」と感じる薬剤師を探す権利が、患者さんにはあるのです。
「この薬、本当に必要?」という素朴な質問が、「いい質問ですね」と返ってくるか、「先生が出したから」で終わるか。その反応の質で、かかりつけ薬剤師選びはほぼ決まります。 親の薬が心配、自分の薬も増えてきた、子どもの抗生剤の履歴も残しておきたい──そう感じているなら、まずは「この薬、本当に必要ですか?」と聞いてみてください。その返答の中に、「この人と長く付き合えそうか」を見極めるヒントが詰まっています。
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「親の薬と医療の『質問ノート』」マガジン
忙しい外来でも伝わりやすいように、「一言で聞けるフレーズ」を書き出して持って行けるようにしました。
※ここで書かれている内容は、一般的な情報提供および一部の事例紹介を目的としたものであり、特定の病気や治療についての診断や処方を直接指示するものではありません。お薬の中止・変更を含む具体的な治療方針の決定は、この記事のみを根拠に自己判断で行わず、必ず主治医や薬剤師などの医療専門職とご相談ください。(2026年2月)
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