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メモリ機能とカスタム指示で変わる、小説創作の見え方

皆様、こんにちは。こんばんは。

藤みけです。

現在、物語投稿サイトTALESに、小説「アーキビスト」を公開中です。

現在公開中の小説は2作です。
アーキビスト  [保管継続:記憶を落とした男と儚き光の青年]
アーキビスト the second Book [終焉回避:片割れ魔女とボディーガードの男]

少しでもご興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。
(この記事の下まで行くと、小説のリンク先がありますs)


以前、このような記事を書きました↓


その後、ChatGPTについて調べていくうちに、
「カスタム指示」という機能について知りました。

いや、これ・・・無料版で使えるなんて知らなかったんです。
(今更かい!とツッコミをどうぞ!!)


それで、カスタム指示について簡単に調べたら、
ユーザーがChatGPTの回答スタイルや振る舞いを自分好みに調整できる機能のことらしいです。


・・・・。

これ、メモリ機能と似てない??

ぶっちゃけ、使うのはメモリ機能だけでも良くない??


と思いました。


・・・いえいえ!

カスタム指示も、特徴を掴めば便利でした。


というわけで、

今回のnoteは、
実際にやってみた!創作におけるメモリ機能とカスタム指示の活用!
としてお伝えします。


『ChatGPTを使ってるけど、メモリ機能とカスタム指示って何よ?』
『小説創作で、本当に役に立つのか?』
『AIの設定って必要?基本設定じゃ“もったいない“の?』


そんな方に読んでいただけると嬉しいです。


0、この記事を読む前に

◎かなり長めの記事です。

◎この記事のChatGPTのAIモデルはGPT-5です。

◎今回は、iPadでアプリを使用した場合の体験談です。

◎この記事では「ユーザー」「セッション」と「プロンプト」という言葉が出てきます。


「ユーザー」とは?
ChatGPTと会話する私達のことです。


「セッション」とは?
ChatGPTとのやり取りが継続された『ひとまとまりの会話』のこと。
セッションが続いている限り、AIはこの会話の記録を元に返答してくれます。
(AIを使ったことのない方々は、LINEやチャットルームの“スレッド”をイメージしてみてください)

ちなみに、セッションが途切れた(アプリを終了させた、別のセッションに移ったなど)時点で、ChatGPTはそれまでの会話を参照できなくなります。
言い換えると、ChatGPTは今までの会話の記録を「忘れた」状態になるため、それを踏まえた回答もできなくなります。


「プロンプト」とは?
AIに動いてもらうための『指示文』のことです。
質問したり、お願いを書いたりすることで、AIはそれを元に返答してくれます。
(ChatGPTでは、アプリ画面下の“質問してみましょう”でプロンプトが入力できます)


では、本題に入ってみましょう!!


1、メモリ機能とカスタム指示って、どこが違うの?

(1)メモリ機能とは?

メモリ機能とは、ChatGPTアプリ内の全てのセッションに共通して反映される情報です。
ChatGPTは、この機能に一度保存された情報を長期的に覚えています。


<<ここがポイント!>>
・例えば、メモリ機能に「小説の主人公の名前はニャン太です」と保存したとします。
すると、新しいセッションを始めても、ChatGPTは「主人公=ニャン太」と認識しています。そのため、プロンプトでわざわざ「小説の主人公の名前はニャン太です」と書かなくても、常に反映されます。

・ChatGPTがユーザーとの会話の流れから情報を拾い上げ、メモリ機能を自動更新することがあります。つまり、私達が特に何もしなくても、ChatGPTと会話するだけで更新されます。また、プロンプトに「メモリ機能に保存して」と指示することで、手動での更新も可能です。

・手動でメモリ機能へ保存を指示した場合、入力した内容そのままではなく、ChatGPTが要約して保存します。
ちなみに、1800字くらいの小説の設定の保存をお願いしたところ、保存完了に数秒かかりました。

・メモリ機能は、ユーザー側で編集や削除が可能です。うっかり削除に注意。

・ユーザーのプロフィールなど「他のセッションでもChatGPTに覚えていてほしい内容」や、ChatGPTの回答に対する要望や創作中の小説設定など「変えたくない土台」を保存するのがオススメです。



(2)カスタム指示とは?

「“カスタムインストラクション(Custom Instructions)」と呼ばれる機能が、カスタム指示です。
ChatGPTの会話スタイル、口調、役割、応答ルールなどを詳細に変更できます。また、ChatGPTはカスタム指示の設定に従って回答してくれます。

(カスタム指示の設定場所は、アプリの自分の名前⇨“パーソナライズ“⇨“ChatGPTをカスタマイズする“を順番にタップすると出てきます)


“ChatGPTをカスタマイズする”を選ぶと、次のような項目に入力できます↓

①ChatGPTはあなたをどのようにお呼びすれば良いでしょうか?
②お仕事はどのようなことをされていますか?
③ChatGPTをどんな性格にしますか?
④ChatGPTにどのような特徴を求めていますか?
⑤その他、ChatGPTがあなたについて知っておくべきことがあれば教えてください。

*③には、以下のような選択肢があります。お好みでどうぞ。

デフォルト:明るく臨機応変
皮肉や:批判的で皮肉っぽい
ロボット:効率的でぶっきらぼう
聞き役:思慮深く寄り添ってくれる
探究家:探究心旺盛で意欲的

*④には、文章を入力して設定します。
例えば「あなたは読者として話してください」「あなたは私の質問に箇条書きで答えます」「回答には具体例を入れてください」など。
その他、欄外の「+励まし」や「+前向きな考え方」などを選ぶことにより、ChatGPTに入れたい特徴を簡単に設定できます。


<<ここがポイント!>>
・カスタム指示の設定を事前に済ませた場合、新規のセッションでは自動的に反映されます。

・過去のセッションでカスタム指示が未使用の場合は、セッションの途中でこの機能を設定します。すると、それ以降のChatGPTとの会話では設定したカスタム指示の内容が反映されます。なお、設定前のやり取りには影響しません。

・セッションが途切れた(アプリを終了させた、別のセッションに移ったなど)時点で、カスタム指示はリセットされます。

・カスタム指示のオンオフは可能です。
“ChatGPTをカスタマイズする”の画面⇨“新しいチャットで有効にする“をチェックすると切り替えられます。

・設定するためのテキストには1500文字の制限があります。

・「このセッションにだけ有効にしたいこと」や「ChatGPTに必ず実行してほしいこと」など、短期的な設定に便利です。
例えば、「今回だけ編集者の立場で答えてほしい」「今回のChatGPTの回答は箇条書きでまとめて欲しい」「このセッションだけ厳しめに批評してほしい」「この小説について改善点だけ教えて欲しい」など。




つまり、この2つの機能を簡単にまとめると、こうなります。

どちらもユーザーがChatGPTの回答スタイルや振る舞いを自分好みに調整できる機能のこと。
それぞれの機能でできることは、メモリ機能は“長期の土台作り”、カスタム指示は“短期の調整役”

これを踏まえて、小説創作ではどのように活かすか見ていきましょう。


2、小説創作における機能の使い分けは?

今までの内容を加味して、私はこんな使い分けを検討しました。

(1)メモリ機能→長期/土台の設定

具体的には、主にプロフィール設定(名前。現在の生活スタイル。ChatGPTからの回答についての希望)を入れることにしました。

文章にするなら、

・私の名前は藤みけです。
・子育て中の主婦です。
・あなたからは常にポジティブな言葉が欲しいです。
などなど。

小説創作なら、「キャラクター」や「世界観やテーマ」などの『基本的な設定』を入れると良いですね。

(2)カスタム指示→短期/調整・追加演出

ChatGPTとの会話の目的に合わせた「役割」や「やってほしいこと」を入れることにしました。

文章にまとめると

あなたは小説家の立場で、私の小説の感想を伝えます。
感想は良い点と改善点を伝えます。
ブロガーの立場でnote記事執筆のアドバイスを伝えます。
ママ友として話を聞いてください。
などなど。

小説創作なら、『書き方のこだわり』を入れると良いと思います。
例えば、「キャラ同士の会話を多くしたい」「主人公の1人語りで進めたい」「表現方法を重点的に強化したい」「小学生でも分かる言葉使いにしたい」「読者の立場で答えてほしい」など。
テンプレ化して、
『今日のテーマ:〇〇の立場で△△して欲しい』にしても良いかもしれません。


これらを踏まえて、次のような実験をしてみたいと思います。


3、機能のオンオフで回答が変わるか?実際に比べてみた!

(1)実験ルール

<その1>
ChatGPTを以下の①〜④の設定にしてから、同じ内容のプロンプトを入力します。
①メモリ機能もカスタム指示も無し
②メモリ機能のみ
③カスタム指示のみ
④メモリ機能もカスタム指示も有り


その結果、ChatGPTの回答がどのように変化したか比較します。
なお、①〜④は新しいセッションで実験します。
(①〜④を同一セッションで連続して行いません)


<その2>
ChatGPTの設定には、以下のような内容を入れます。

→メモリ機能

私の名前はMIKEです。
子育て中の主婦です。
あなたからは常にポジティブな言葉が欲しいです。

→カスタム指示

あなたは小説家の立場で、私の小説の感想を伝えます。
感想は良い点を4つ、改善点を2つ伝えます。
感想は箇条書きで伝えます。

*カスタム指示では、入力できる場所が複数あります。
今回は“ChatGPTにどのような特徴を求めていますか?“の欄への入力に統一します。
ChatGPTの性格は“デフォルト”に統一します。


<その3>
今回、実験で使用したプロンプトはこちら↓

140字小説を書きました。
いかがでしょうか?

真夏の陽射しが玄関を叩く。その扉の先で、幼い子供は夢中になって靴下を履いていた。右足に緑色のバス、左足に赤い消防車。チグハグだ。けれど、その瞳は輝きに満ちており、足元の憧れの乗り物をジッと眺めている。母親は小さなサンダルをそっと靴箱へ片付けた。まるで息子の好奇心を見守るように。

*この記事のために書いた小説です。構想1時間、書き出し30分クオリティーで、推敲はしていません。
この小説について、機会があれば別の記事で詳しく紹介しようと思います。


では、実際の回答結果を見ながら確認していきましょう。


(2)ChatGPTの回答結果

①メモリ機能もカスタム指示も無し

はい、ありがとうございます。
ChatGPTの詳しい設定無しでも、具体的な回答が得られました。


②メモリ機能のみ

この回答では、先にメモリ機能への保存を指示しています。

回答の中で「MIKE」という名前が使われています。
また、特に最後の2行が①よりポジティブに感じました。

このことから、
ChatGPTのメモリ機能は確実に反映されていることが分かります。


③カスタム指示のみ

ここでは、感想は良い点を4つ、改善点を2つ、箇条書きで回答しています。
一方で、②では見られた「MIKE」という名前は使われず、内容も①と②よりシンプルでした。

このことから、
ChatGPTは、カスタム指示の設定通りに動いていることが分かります。



さて、いよいよ④です。
メモリ機能とカスタム指示の良いところが全部出ているでしょうっ!


ーーーと、思ったら。




④メモリ機能もカスタム指示も有り


・・・あれ?
この画面、さっきも見たような。


まさか、ChatGPTの回答は③とほとんど同じ、という結果になりました。

両方とも正確に設定したのに、どうして??


4、実験の原因は“優先順位“だった

(1)ChatGPTで原因を探る

実験の結果を受け、私はChatGPTに質問してみました。
すると↓

メモリ機能の『ポジティブな発言が欲しい』
カスタム指示の『小説家として良い点・改善点を伝える』

これらは両方とも「回答の仕方に関する要望」なので、性質がかぶるんですよね。で、**カスタム指示は“強制力が強いレイヤー”**にあるから、結果としてそちらが前面に出やすい。メモリに書いた内容は無視されたわけじゃないけど、カスタム指示の色が濃いと埋もれやすい、そんな構造です。

言い換えると、
• メモリ → 長期的な背景のメモ帳
• カスタム指示 → その場でのルールブック(強制力強め)

だから、両方に同じ系統の要望を書いちゃうと、ルールブック(カスタム指示)の方が勝つ。

もし「両方をちゃんと効かせたい」なら、被らないように役割を分けて書くといいです。

ChatGPTの回答を一部抜粋


ということは、
メモリ機能とカスタム指示を併用している場合で、
同じ系統の要望(今回の実験では“AIの回答に関する要望”)を設定した時、

ChatGPTの回答への影響の大きさは、

カスタム指示>メモリ機能

ということになります。



・・・・。

設定内容によって、メモリ機能よりカスタム指示が優先って・・・マジですか?

ChatGPTさん、ウソついてないですよね??




と思って、もう一度①〜④を実験し直しました。


で、2回目の④のパターンですが↓

実験1回目の③と④、ほぼ同じという結果に。

両方に重複するような項目を設定してしまうと、
メモリ機能よりカスタム指示の方が優先になっちゃいます!これはマジです!


ChatGPTさん、疑ってすみませんでした。


ということは・・・、
この2つの機能の共存って、現実的に不可能なのか?
メモリ機能はカスタム指示に完全に埋まってしまうのか?

いえ、対策方法は2つあります!


(2)対策その1:それぞれの機能の設定内容が重複しないようにする

例えば、
メモリ機能→ 「小説を書いている」「励ましが欲しい」など背景や願い
カスタム指示 → 「批評スタイルは小説家風で」「最後に必ず励ましを」みたいに具体的な書き方

私は実験でこんなふうに書き分けなかったから、ChatGPTの回答はカスタム指示が優先されてしまったんですね。


(3)対策その2:カスタム指示に「メモリ設定をベースに対応してください」という一言を追加する

実際にそれを行うと↓

実験1回目の④に似た回答に、最後の一文(ポジティブ発言)が追加されました。
どうしてもメモリ機能を反映させた回答が欲しい場合は試してみてください。

逆に言えば、メモリ機能を反映させたくない場合は「メモリ設定を無視してください」と追加すると良いですね。

5、実験中に起こった出来事も紹介

(1)無料プランの制限に引っ掛かりました

設定をミスして何度かやり直したからです。
普段は限られた時間でしかAIを使わないので、これには驚きました。
・・・課金したい。

(2)カスタム指示の残響事件

「これ正しいよね?設定間違えてないよね?」と不安に思った私は、実験①〜④をもう一度繰り返しました。3回目の実験です。
その時に、事件が起こりました・・・。

メモリ機能もカスタム指示も設定解除したのに、
ChatGPTの回答に「前のカスタム指示の内容が混ざる」という現象が!

これについて、ChatGPTに聞きました。

時々「カスタム指示を切ったはずなのに影響が残ってる」ように見えるのは、
実際は「直前のセッションや文体の流れをAIがまだ参照している」ケースが多い。要するにクセが残ってるように感じるだけ。

だから、「あなたを学習した」ではなく「会話の文脈や自分の出し方の癖が残った」と考えた方が自然。

ChatGPTの回答を一部抜粋


つまり、
これって、ChatGPTというかAIの仕様の問題・・・ということでしょうか?
(どなたか詳しい方はいらっしゃいませんか?教えてください!)

この事件を、私は『カスタム指示の残響事件』と呼ぶことにしました(え?!)


6、まとめ

◎メモリ機能とカスタム指示って何よ?
→どちらもユーザーがChatGPTの回答スタイルや振る舞いを自分好みに調整できる機能のことです。
それぞれのできることを簡単にいうと、メモリ機能は“長期の土台作り”、カスタム指示は“短期の調整役”です。

◎小説創作で、本当に役に立つのか?
→ 登場人物や世界観をメモリに、書き方や演出をカスタム指示に入れると活きます。
ただし、2つの機能の設定状況によっては、ChatGPTの回答への影響の大きさはカスタム指示の方が上です。
これらの機能の共存の工夫には、「重複した設定内容を避ける」、「“メモリ設定をベースに対応してください“という一言をカスタム指示に追加する」という方法があります。

◎AIの設定って必要?基本設定じゃ“もったいない“の?
→ 設定次第で回答が大きく変わるので、工夫すればもっと頼れる相棒になります。


現在、私はどちらの機能も使っていますが、使い勝手はこんな感じです↓

・プロンプトに「ベテランの小説家の立場で」や「読者として」などのAIの役割指示について、毎回の入力を省くことができました。
今は小説の文章だけをプロンプトに入力しています。

・設定前は、AIが勝手に新しい展開やキャラクターを作るなど、私のプロンプトの意図に反するような回答が多くありました。
ですが、設定後は私の創作過程に沿った回答が増え、小説の設定のブレが小さくなったように思います。

・創作開始時に設定する手間はありますが、それは最初だけでOK。

実験中はトラブルもありましたが、それも含めて新しい発見もありました。

メモリ機能とカスタム指示の2つの機能を使うことで、皆様の創作が便利に、そして面白くて楽しくなれば幸いです。
なので、まずはChatGPTなどのAIに遊び感覚で触り、慣れてきたら自分に合った設定を見つけてみてください!

7、おまけ:小説設定テンプレあります

小説の内容って・・・頭の中では整理できていても、実際に文章化してまとめるのは大変だと思います。
というか、私も大変でした!
これ、何とかできないのか・・・?

そこで、
同じように悩む方々に向けて、以下の方法を共有したく思います。
ちょっとだけ提案させてください。

こちらの記事で「AIモデル切り替えガイド」というものを作りました。



そのガイドの内容は、こんな感じです。

<AIモデル切り替えガイド>

1、作品名
作品名
ジャンル
キャッチフレーズ

2、舞台(どこの物語か)

3、主人公の設定
名前
年齢、性別
一人称
外見(髪、瞳、服装)
性格
立場、職業
特徴

4、サブキャラクター(人物ごとに)
名前
年齢、性別
一人称
外見(髪、瞳、服装)
主人公との関係
性格
特徴

5、物語のテーマ
テーマ、コンセプト
トーンや雰囲気

6、物語上のルール

7、文体、表現ルール

8、直前の展開、あらすじ

実はこれ、メモリ機能とカスタム指示の入力テンプレとしても使えます。

1〜6は小説の“土台“となる部分なので、メモリ機能に保存します。

7と8は、今の小説創作における“調整“部分なので、書き出す前にカスタム指示に組み込むのがオススメです。
設定内容は創作の進行具合に合わせて、随時変更していきましょう。



最後までご覧くださりありがとうございました!

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