見出し画像

恵方巻に「縁切り」を願った6歳娘と、願い事を忘れて食べまくった小6息子の話

「節分といえば恵方巻」が定着した昨今ですが、あの季節価格の高さ、主婦・主夫としては正直震えますよね。

わが家でも「今年はスルーでいいかな」なんて思っていたのですが、結局は子どもたちの個性が爆発する、忘れられないイベントになりました。

「行事」という同じ枠組みの中にいても、子どもによって見えている世界はこんなに違う。

今回は子育ての「おもろさ」が詰まった、わが家の節分エピソードをお届けします。

「今年は恵方巻、やめとこうかな」と思っていた

わたしが小さかった頃は、豆まきするぐらいで、イワシを食べるか食べないかぐらいのイベントだった。

でも、いつの頃からか節分に恵方巻を食べることが当たり前になった。

ただ、この時期に売られる恵方巻はべらぼうに高い。

自分たちで作れば半額ぐらいで済むのに、季節価格なのか妙に高い気がする。

だから、わが家では恵方巻をメインとしてこなかった。
休みが重なれば、豆まきをしたり、自分たちで巻き寿司を作ったりして楽しむ程度だった。

とはいえ、わが家のインフルエンサー的(というかテンションの高低が家族全員に影響を与える)発達っ子の長男が、年々鬼退治に興味を持たなくなり、恵方巻も別にどっちでもいいという感じになっていた。

そのため、今年は平日も重なったことに加えて物価高の影響も受けて、通常通りの夕飯にしようと思っていた。

娘の「願い事がある」宣言

しかし、日が近づくにつれて年長娘が節分の話をしてくるようになってきた。

保育園では鬼退治のための行事があるため、自然に情報が入ってくるのだろう。

恵方巻より豆まきのほうが興味が強かったのに、今年は先生から縁起が良い食べ方を聞いてきて興味を持ったようだった。

そして、すでに願い事を考えているという。

叶える気満々で、無言で食べられるかな...と家の中での方角も気にしている様子を見て「今年は恵方巻を食べたほうがいいな」と思い直した。

スーパーの戦場で手に入れた高級恵方巻

当日、たまたま仕事が早く終わったので、子どもたちを連れて近所のスーパーに買いに行った。

スーパーは夕飯前の買い物客でにぎわっていた。
予想通り、総菜コーナーにすごい人だかりができていた。

店員が補充すると一気にみんながそれを取っていき、即品切れになる状態。

とりあえずわたしも負けじとその人込みの中に入り、巻き寿司2本セットを手に取った。

よし!!と思ったら、値札を見て驚いた。

た、た、高すぎる。

よく見ると普通の巻き寿司はすでに売り切れていて、残っていたのは海鮮系のお高いものが中心だったようだ。
それすらもすぐに売れていく状態。

売り場台に戻そうか迷ったが、たまには良いか、と考えるのが面倒になり、その他に子どもたちが選んでいた総菜も追加して家に帰った。

スーパーで買ったにも関わらず、外食した場合とあまり変わらない値段に少々抵抗を感じたが、娘の「願い事」を叶えるためには仕方ない。

南南東を向いて、いざ実食

帰宅後、太巻きを何切れかに分けて食卓に並べた。

スマホのコンパスで方角を確認し、長男と娘と3人で「今から食べ終わるまではおしゃべり禁止ね」と言って、同じ方向に向かって食べた。

あまりノリ気でなかった長男は...

「海鮮」巻きになったことで、偏食熱がついてしまい、ひたすら食べまくっていた。

一方、張り切っていた娘は...

小さめに切り分けたとはいえ、6歳の娘には1本を黙って食べるのは少々苦しかったようだ。

それでも手を口に当てながら放り込んだ寿司をモグモグと一生懸命噛み、目が合うと思わずしゃべりそうになるのを我慢して頑張っていた。

食べ終わった後の質問タイム

そしてようやく食べ終わった。

「おいしすぎて、3本も食べてしまったわ♪」

食べてやった感をにじませ、自慢げに長男が話してきた。

そこで「何を願いながら食べたの?」と聞くと、

「??? おいしいな〜って思いながら食べただけだよ。おいしすぎて願い事のこと忘れてたわ」

アッサリ。

一方で、食べ切って嬉しそうにしていた娘にも同じ質問をしてみた。

すると、耳を貸してと言ってきた。
そして、わたしの耳元で静かにこう言ったのだ。

「Sくんと早くお別れできますように」

まさかの「縁切り」宣言

Sくんとは、これまでにもよく話題が出てくる保育園のお友達だ。

いつも保育園に迎えに行くと、帰り道彼への不満が止まらない娘。
日中我慢していた分を、これでもかというほど晴らしてくる。

とはいえ、なんだかんだで仲が良く、いつも一緒にいるので、正直娘がどこまで本気で思っているのかはわからない。

しかし、この願い事にお願いするほどに、強く願っていたとは...

願い事ってワクワクすることを願うものと思っていたけど、まさかのマイナスのお願いをしていることに、思わず苦笑いしてしまった。

神頼みならぬ「恵方巻頼み」をするほど切実だったとは。

親としては「世界平和」や「おもちゃが欲しい」なんて可愛い願いを想像していたが、子どもの社会も、大人以上に複雑でリアルなのだなと思った。

同じ食卓、別の宇宙

今回の節分で改めて感じたのは「親の期待通りに動かないからこそ、子育ては面白い」ということだ。

● 行事のルールより「今、目の前の旨さ」に溺れる長男
● 純粋な心で「ガチの人間関係」を清算しようとする娘

同じ食卓で同じ方向を向いていても、彼らの頭の中には全く別の宇宙が広がっている。

高い恵方巻代は、この「予測不能な笑い」を家族で共有するための観覧料だったのかもしれない。

おわりに

子育てって、本当に予測不能なことが多い。

親が期待する「可愛い子どもの姿」とは、全く違う展開になることばかり。

でも、その予測不能さこそが、子育ての醍醐味なのだと思う。

同じ恵方巻を食べていても、長男にとっては「美味しい海鮮巻き」であり、娘には「願いを叶える魔法の巻物」。

そして、今回改めて感じた6歳児の人間関係。
大人が思う以上に、彼らは真剣に生きているようだ。
そして、その世界が狭いからこそ、それがすべてになる。

恵方巻の外食並みの値段にひるんだけれど、この笑いと驚きを買えたと思えば、むしろお得だったかもしれない。

というか、何よりも本当においしかった!!!

ちなみに・・・
娘よ。
安心しなさい。

小学校の校区が違うから、その願いは春になれば自動的に叶いますよ(笑)。

だから子育てはオモシロイ。

今日もお疲れさまでした。

※ちなみに保育園での三角(人間)関係!?についてはこちらの記事もどうぞ⇩


いいなと思ったら応援しよう!