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オリジナル漫画「scope」原作-24

【趙篇】VS遺伝子操作組織(緑)第2話


ジャイク  「 それはそうと、ヤッパ “あいつ”は来なかったのかい? 」

趙 「 そうだな。 全く連絡が付かなくて… いわば消息不明状態だゾイ。きっとどこかで、極秘ミッションでも遂行しているのだろう。 」

王家 「 あいつは謎多き男だったからな。考え方も恰好も、独創的というか何と言うか。 」

当時趙たち4人は、戦場にて進撃した後に屍しか残さない、“屍天王<シテンノウ>”と呼ばれていて、その危険度から内外共に恐れられていた最強の軍人。
各々巨漢から繰り出される匠な格闘術はどれも圧巻で、あらゆる武器を使いこなし、戦闘機から軍艦、戦車まで全ての機体を操縦する事も出来る。旧友との再会も束の間、次々と運ばれて来る肉料理を囲み、作戦会議がスタートする。

もも  「 うへぇー やっと肉来たぜぃ 今日は食ったるぞー! 」

ステーキと共に、ウォッカ・ショッキングピンクグレープフルーツをガブ飲みしている。

ここ  「 おっほー これが鬼Onブロッサムか! うまそー 」

“もも”に負けじと、同メニューのアルコールをガブ飲みしている。

趙 「 …ところで、遺伝子操作系闇企業(緑)のアジトはこの先で良いんだゾナ? 」

王家 「 あぁ 私のパートナーである情報屋によると、この先の砂漠地帯にあるらしい。 」

ジャイク 「 おめぇが付き合ってる情報屋ってのは、優秀だからな。まず間違いないだろうぜ。それで、武器はちゃんと用意してあんのか? 」

王家 「 軍御用達の武器を調達してある。お前ら、使い慣れてるだろ? 」

趙 「 スナユキ、何から何まで、悪いな、感謝する。私は、銃は別のモノを使わせてもらうゾヨ。 対、闇の組織用の特別なヤツだ。ニヤっ 」

しばらく作戦会議をしていると、これでもかと アルコールをガブ飲みしていた“ここ”と“もも”が、ソファに横になって寝てしまった。華奢な体格なのに、豪快な飲み食いをして寝てしまった姉妹を、微笑ましく見ている、3人。

ジャイク 「 趙、この娘たち本当に連れて行くのか? 相手は何でもありの闇組織だろ? 危険すぎるぜ。 」

趙 「 …この娘たち、強いゾヨ。 彼女たちの母親の仇である闇組織を、1つ壊滅させている。そして狙撃の腕も超一級品だ。 」

王家 「 この娘たちが? …スゴイ戦果じゃないか、人は見かけによらんな。 」

趙 「 そして、お前たちも覚えているだろうが、ある戦地で気味悪い特殊部隊がいただろう? 全員サングラスを掛けた不気味なヤツらさ。 」

ジャイク 「 もちろん覚えているぜ。 不気味なのはサングラスをしているからじゃねぇ。瞳の色が虹色だったからだ。 」

趙 「 そうだ。実は、この娘たちも虹の瞳を持っている。そして、ヤツらに殺された私の両親もそうだった。 」

王家  「 !? 」

ジャイク  「 !? …そうか、それは放ってはおけないな。 」

趙 「 私は両親の仇を全力で打つつもりだが、虹色の瞳の真相を解明する事が、あの娘たちにとって良いか悪いかは正直分からないゾヨ… 」

王家  「 …なるほど。 この娘たちも複雑な境遇に生まれて来てしまったのだな。私に出来る事があれば何でも言ってくれ、微力ながら協力しよう。 」

ジャイク 「 もちろん、オレも協力するぜ! それと、今回の指揮は 趙、お前に任せる。 」

趙 「 あぁ、ありがとう。 世の中には、他にも被害者がいるかもしれない。 復讐と共に、全ての闇の芽を摘んでやろうゾヨ!! 」

王家 「 承知だ!! 」

ジャイク 「 ラジャー!!」

趙  「 出発は明朝。今晩は少しでも身体を休めてくれ。…さて、飲むか。ニヤっ 」

24時間営業の“KONG’s STEAK”は、レストランとしては珍しく、店舗の奥に簡易な宿泊施設も用意されている。決戦に向け、各々身を休める事に。しばし酒盛りは続き、やがて就寝の時を迎えた。 “屍天王”たちの豪快なイビキが館内に響き渡る。


【 --- 場面転換して、ダークサイド/遺伝子操作系闇企業(緑)事務所--- 】


全面ガラス張りの近代的な建物が、砂漠地帯に建っている。 そのコントラストが近代的である。 1F倉庫にて数人の男が何かを待っている模様。

遺伝子操作系闇企業(緑)代表 : ヨウゼン

< ブロロロ > 巨大な檻を乗せたトラックが入って来た。 獰猛な“何か”が入っているようだ。威勢良く暴れている。

幹部 「 これは、中々の傑作が出来ましたねぇ、研究所の奴らの技術力はえげつねぇな。 どうですかね? ヨウゼンさん 」

ヨウゼン 「 おう ええやん、ええやん! これでまた、ガッポリ儲けさてもらうわ。カッカカ 」

幹部 「 そうですね。ただ、ここまでデカいと 若干副作用が気になるが… まぁ 最悪もみ消せば良い話。 」

ヨウゼン 「 ほな、この前の極甘ミカンの件と合わせて、加盟店のオーナー連中に一斉配信しときや! 」

幹部 「 糖度40度の例のミカンですね? 承知しました。これは、注文が殺到しそうでだなぁ。ニヤっ 」


(  翌朝早朝  )

朝っぱらから騒がしいジャイクが、ヘッドホンを耳に掛けながら、ノリノリでホットドッグを頬張る。 二日酔いの姉妹が頭を押さえて迷惑そうなリアクションをしている。ランニングから帰って来るスナユキ。 パーカーコートに身を包んだ趙は、仮眠室にてあぐらをかいて1人瞑想していた。

趙 「 …よしっ!そろそろ出発だ。これで準備万端かな? 」
< バサッ > 王家とジャイクにパーカーコートを投げる。

王家、ジャイク 「 おっ ユニフォームか? いいね! 」

ここ 「 うぅぅう 朝から うっせーな… 頭、痛ぇ あっ サイズちょうど良かったみたいね。 イイじゃん! さすがアタシ! 」

趙 「 そうそう、このパーカーコートは、“ここ”がデザインしているんだゾヨ。 未来の名ファッションデザイナー 」

ジャイク 「 Oh! イカしてんじゃーん! 器用なもんだぜ。 」

王家 「 素敵な軍服をありがとう、“ここ”さん。 」

ここ 「 軍服て… まぁいいか。はい毎度あり!また宜しくね、砕チャン 」

趙 「 特急料金って、こんなに掛かるの…? さすが一流デザイナー、料金も一級品だゾナ。 」法外な金額の領収書を見て苦笑いの趙。

王家 「 すっかり手玉に取られているようだな、砕雀。フフフ 」

ジャイク 「 間違いねぇや。 ヒャッハハ 」

趙 「 …準備は整ったようだな。よしっ、出発だ! そうだ ”ここ、もも” 進軍の必需品だ、これをやろう! 」サングラスを投げる、趙。

揃いのティアドロップのサングラスを掛け、各々が乗って来た車へと向かう。ハマーのような軍用車に乗り込む、趙。ジープのような軍用車にはジャイクと“ここ”が。サイドカー付きの大型バイクには、スナユキと“もも”がそれぞれ乗り込んだ。趙を先頭に、荒れ地を走る一行。 “ここ”と“もも”が競い合っている様子。

ここ 「 おっほー! イケイケー!ジャイ!! オープンカーって気持ちイイネー! …ブフっ 風強っ 」頭を上から出してモロに風を受ける“ここ”

もも  「 とっと “ここ”に負けんなぁー! イケー!スナッち!! 」

サイドカーから身を乗り出し、口から入る風でほっぺたを揺らして騒いでいる“もも”

趙 「 あいつらもはしゃぎよって… これから戦地に向かうとは思えないぐらい賑やかだな。 」
バックミラーで競い合う2台の様子を見ている、趙。

ジャイク  「 さすがだな、良い腕してやがるぜ! スナユキのヤツ。 …ちょっと生意気だから、小型グレネード弾でもお見舞いしてやろか! ヒャッハハ 」

王家 「 ジャイクのヤツ、相変わらずだな! あれが片手運転で出来るものかね。 …ならば、この特製手榴弾でタイヤを狙おう! フフフ 」

ここ・もも  「 なに、この洒落にならない、軍人ギャグ!…頭悪っ 」
がさつな体育会系のノリを、別の乗物から冷ややかに眺める姉妹。

趙 「 …まったく、遠足気分だな、あいつら。 少しは緊張感を持って欲しいものゾナ。 」


ちょろちょろと競い合う2台に向けて、真顔でガトリングを撃ち込もうとしている、趙。軍人の冗談は、ボケた振りをするお茶目なジイさんが、タクシーに告げる行先ぐらいヤバい。 “ケニア経由で自宅まで”とか平然に言い切りやがる。しばらく不毛なデッドヒートが続き、荒野だった道路がやがて砂漠へと変貌して行く。タイヤを畳み、1mほどの低空飛行へと走行を変える各車。砂漠地帯の中心地、小さな湖が見える地点で一旦止まった。

趙 「 よし、このあたりで一旦キャンプを張ろう。 アジトまで数Kmだ。 」

ジャイク 「 ラジャー! じゃさっさとテント立てちゃおうぜ! 」

慣れた手つきでベースキャンプを作る、3人。あっという間に仮説コテージが建てられた。積んでいた物資をテントに入れ込んでいる。

もも  「 すごー あっという間に出来ちゃったね。しかも室内にクーラーついてんじゃん! 快適~ 」

趙 「 お前たちは、基本的にこの場で待機してもらうゾヨ。 もちろん狙撃にて援護してもらいたいと思うが… この距離は無理だゾナ? 」

もも 「 アタシは、全然余裕ー! 連続でアリの眉間に撃ち込めちゃうよ! 」

ここ 「 アタシのはバズーカだからねぇ 思いっきり握れば、ギリ届くとは思うけど、広範囲に渡ってぶっ飛ばしちゃうからなぁ …使い方次第かな。 」

趙 「 そ・そうか、この距離いけちゃうのね…? 心強いな。では、軍用の高性能スコープを渡しておくゾナ、使ってくれ。 」

ここ 「 さんきゅー! おぉ こりゃ良く見えるな。 あれがアジトかな? 」ごつい双眼鏡を覗き込む、“ここ”。

もも 「 アタシは、いらないよー ダチョウの視力スゴイんだから! へっへへ 」
駝鳥型拳銃 「OSTRICH-RF」
付属のスコープを覗き込む、“もも”。

王家 「 これが、趙が言っていたダチョウ型ライフルか。 凄いなー、私も欲しいよ。 」

もも 「 スナッちには無理だと思うよー っていうかアタシ以外の人は全員無理ってのが正確か。握力あってもコツが必要なのよね。 」

王家 「 そうだね。特に長距離用のライフルは、手元の少しの誤差で命中率が まるで変ってくるものだから。 」

ジャイク 「 そんなもんかねぇ。オレなら勘で撃てちゃうかもよ! ようは誤差ってのは、感覚の問題だろ? ヒャッハハ 」

王家 「 どうだろうな、お前ほどの天才肌なら、もしかして… があるかもしれんな。 」

ここ 「 無理無理ー。 撃たせてあげれば? “もも” 」

もも 「 イイよー  ほいっ 」

ジャイク 「 おほぉー こりゃ業物だな。 ライフルに込められた性能がビンビンと伝わってくるぜ。 …よし、あれに狙いを定めてと。 」

うつ伏せに寝ころび、遠方にぽつんと立っているサボテンに照準を合わせる、ジャイク。 一気に表情が真面目になる。 トリガーに指を掛け引こうとするも… その重さに腕が震えている。 プルプルとした振動が微妙に照準を乱れさせる。 精神統一をしたジャイクが、自慢の握力でトリガーを弾く指に一気に力を込める。

< バシュー! >

力いっぱい握った反動で銃口が真上を向き、上空に放たれる銃弾。

もも 「 おっ マジか! 撃てたじゃん! スゲー 」

ジャイク 「 ふぅ~。。 ね、狙い通りだろ? ヒャッハハ…( こんなもん正確に撃てる気がしねぇよ )

偶然ヒットした鳥がぼとりと落ちて来る。

ここ 「 伝説の元軍人はやっぱスゴイねー ジャイ、見直したぜい。 」

王家 「 ( まさか、ジャイクでも普通に撃つのすら無理なのか… ) 」

趙 「 ( 絶対まぐれだゾナ… ) 」

ジャイク 「 で、どうだ? お前らも試し撃ちさせてもらえよ。 」

趙、王家 「 オ、オレたちは長距離は苦手だから。。 自称スナイパーのあいつなら、イケたかもな。 」

ジャイク 「 逃げやがったな? チッ …元軍人としてあるまじき行為だぜ。まぁ確かにあいつならイケたかもな。 」

趙 「 “もも”の武器も腕も一級品ってのが分かっただろ? それだけで十分だ。 ちなみに“ここ”も一級品だゾナ。 さて、作戦の最終確認をしよう。」

ベースキャンプの仮設コテージに入って行く、5人。 テーブルを囲み、改めて作戦を確認する。

趙 「 まず、スナユキとジャイクで、アジト正面から突っ込んでくれ。 なるべく派手に暴れて陽動して欲しいゾイ。 その隙を突いて、私は裏手に回り、単独で内部侵入を試みる。後は私がBOSSを仕留めるだけだ。…作戦はシンプルだが、以上だゾネ。 」

王家 「 概ね了解だが、内部侵入した後、お前1人で大丈夫なのか? 無論、外が片付いたら私たちも助太刀に向かうが。 」

ジャイク 「 正面突破して、そのまま壊滅させちゃった方が早いんじゃない? …あっ 色々聞きたい事あるのか。 それに趙の復讐がメインだもんな。 」

趙 「 壊滅なんて“優しさ”は不要。 …久しぶりに軍人としての趙に戻らせてもらうぞ。 我々一家の人生を狂わせた憎き仇、絶対に許さん! 」

今までに見せた事が無い怒りの表情をしている趙を見て、ゾッとしている姉妹。 現在、すっかり丸くなったであろう趙でさえ、誰もが近寄り難いこの圧倒的な怒りのオーラ。 軍人時代の趙がいかに恐ろしい存在だったのかが目に浮かぶ。 戦友の2人も、久々の趙の表情に気合が入った様子。

ここ  「 ア、アタシたちは、この場所から援護射撃すればイイのね? 敵はともかく、味方の攻撃に巻き込まれたくないから、大人しくするよ。 」

もも 「 おけ! じゃあさぁ 勝負しちゃう? 何人狙撃出来るか。“ここ”姉さん。 にっひひ 」

ここ  「 ずるー “もも”のは狙撃用ライフルじゃん! ハンデちょうだいよー ハンデ。 」

もも 「 イイじゃん、砕チャンからガッツリ儲けてんだしさ。 それに“ここ”のは、一発でたくさん倒せるからイイじゃん。 ささっ 勝負、勝負! 」

ここ  「 しゃーないねぇ… よし やるからには負けないけどな! 」

もも 「 よし 決まった! 念のためだけど、変な動きはしないでよ! 当たっちゃうかもしれないからさ、おじさまたち。 」

ジャイク 「 オーケーだぜ! まぁ、オレはかわしちゃうから大丈夫だけどね! 」

王家 「 心強い援護だな。 これで思う存分暴れられるって事だ!な? 趙 」

趙 「 改めて私の私怨に巻き込んでしまってスマナイ。 …全てが終わったら、たらふく御馳走するから許してくれゾイ。 」

王家 「 何を今さら。 共に死線を乗り越えて来た仲では無いか。 …気にするな、ゴマ団子の土産用意しておけよ! フッフフ 」

ジャイク 「 退屈な毎日で、ちょうど身体がなまってた所だ。 …店の在庫全て食い尽くすぞ!覚悟しておけ ヒャッハハ 」

拳を合わせる3人に、負けじと小さな拳を合わせに行く、“ここ、もも”。 いびつな五芒星型となった5つの拳が、コツンの合図と共に持ち場へとはじけ飛んだ。

趙は1人で軍用ハマーに、ジャイクとスナユキは、ジャイクが乗って来た軍用のジープに乗り込んだ。スナユキが乗って来た大型バイクは、姉妹の移動用として、ベーキャンプに置いて行く事に。
アジトに向け、ジープを走らせる ジャイクとスナユキ。 手元には、見るからにごつい機関銃を携帯している。軍専用機関銃 「 CRAZY GORILLA 」政府公認の軍用武器である「 CRAZY GORILLA 」は、趙達が入隊している間、ずっと使用していた武器だ。
“暴走するゴリラ”を意味する、重厚感のあるごつい機関銃で、小型の砲弾が放てるグレネードランチャーも付いている。

王家 「 こうして、お前と戦地に向かうのも久しぶりだな。 不謹慎だが、未知との戦闘ってのは、いつも胸が疼く。 」

ジャイク 「 …もう10年以上経つかねぇ、こうしてワクワクしてるお前の横で運転するのは。ぶっちゃけよー、闇ってのは、そんな単純なものじゃなくて、奥が深いんだろ? 教官やってたお前は、一般人よりも上層部の黒い部分について、知ってる事も多いはずだ。 」

王家 「 何となく肌で感じる程度で、差ほど変わらんよ。深い闇というのは世に出て来ないから闇なのだ。黒幕がいた所で簡単にしっぽは出さんさ。」

ジャイク 「 そう言うもんかねぇ。軍にいた頃にも胡散臭ぇ事は多々あったが、何も知らされなかったからな。 まぁ、当時は興味も無かったけどよ。 」

王家 「 その辺りの情報が、砕雀の仇から出て来るかもしれんな。政府から正式に“屍天王”再徴集なんて事もあるやもしれん。」

ジャイク  「 いずれにしても、次に戦うなら雇い主は自分じゃないと、やってられんぜ。ようは自分の意思で戦うって事だ。 」

王家 「 なるほどな。誰に何を言われようと、自分の信念に従うと。中々言うようになったじゃないか、ジャイク。私も同感だよ。 フッフフ 」

ジャイク 「 今回がまさにその初陣だぜ! あいつの敵はオレの敵。 オレの正義は常にここにある。 」自身の胸をドンドンと叩く。

王家 「 正義か… お前が味方でいてくれてホッとしてるよ。 悪には容赦無いからな。 」

ジャイク 「 そっくりそのままお返しするぜ! 血気盛んな軍人の卵たちから、閻魔なんて呼ばれてるヤツが良く言うぜ。 ヒャッハハ 」

アジト正面から向かっているジャイクとスナユキとは別ルートにて、趙が単独でアジト裏手への回り込みを試みる。アジト正面はほぼ砂漠地帯で、巨大な湖を背にして建っている。趙はアジトから少し離れたところから湖に入り水中を進む算段だ。黙々と湖へと進んで行く、趙。

趙 「 よし、この辺りから入水するゾナ。 」< ウィーン >

趙の乗る軍用車は、水陸両用タイプである。 湖へと入る直前に、車を水用モードへとチェンジする。タイヤは収納され、代わりにボートのスクリューが出て来た。< ドボーン > 勢い良く湖に入って行く軍用車。
< ブクブクブク > 車体の重量でゆっくりと湖水に沈んで行く。 同時に足元にある空気穴から酸素が送り込まれてくる。湖底に到着するとスクリューが回り出し、ヘッドライトを付け、暗い湖中をゆっくりと進んで行く。

趙 「  !?  な、なんだ この巨大魚は… 」

湖中を進むと、恐らく遺伝子操作されたであろう、巨大な魚の群れが悠々と泳いでいる。この広大な湖は、遺伝子操作系闇企業(緑)が、実験兼生け簀として活用しているようだ。自身への利益のみを追求した闇企業の身勝手な所業は、元々湖にいた在来種の魚や水生生物など、生態系にも大きく影響してしまっている。もはや、この湖の生物は人間の欲が創り出した“不自然”な生物しか生息していない。

趙 「 …こんなものを扱っている飲食店は儲かるはずだ。 ただし、人体への影響は保証出来んがな。 」


( つづく )



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