オリジナル漫画「scope」原作-25
【趙篇】VS遺伝子操作組織(緑)第3話
アジトに向け、砂漠地帯を激走する2人。
王家 「 念のため聞くが、お前は左から行くだろ? 私は右からだ。 」
ジャイク 「 イエスっ! もうちょっと行ったところで、自動運転に切り替えよう。このジープ気に入ってたんだけど、今回で廃車確定だなぁ。チェっ 」
軍専用機関銃 「 CRAZY GORILLA 」を携帯し、タイミングを見計らう2人。アジトまで150m付近に差し掛かった段階で、ジャイクが自動運転モードへと切り替える。 アイコンタクトを取った2人が左右に勢い良く飛び降りた。そのままアジト正面に向け進んで行く無人の車。爆薬を大量に積んでいるようだ。
構成員 「 !? ヨウゼンさん、砂漠正面の方角、何やら不審車が接近中です。 」
外を見張っていた構成員がジープに気付き、ヨウゼンに事態を報告している。豪華な社長室にて、コレクションの骨董品を磨いている、ヨウゼン。
ヨウゼン 「 は? なんやて? そんなもん、あいつらに連絡せぇや。こっちは、忙しいっちゅうねん。 」
構成員 「 …た、大変失礼しました。取り急ぎ、ウォングさんに報告します。 」
< ボガーーーン!!! >
自動運転にて直進していたジャイクのジープが、アジトまで50mのところで迎撃されたようだ。
ジャイク 「 < !? > なんだと? 」
王家 「 どうやら、何者かに撃たれたようだな。 」
軍用の高性能スコープを覗くと、ガラス張りのアジトの外壁に座り、拳銃を構えた人影が見受けられる。用心棒 “ウォング” だ。闇の用心棒としては珍しく、見た目はごく普通の青年である。
ウォング 「 うっひゃ~ 大爆発じゃん… それにしてもあの車、無人に見えたけど。テロかな? 」
構成員 「 ウォングさん、砂漠正面の方角、何やら不審車が… 」
ウォング 「 あぁ、それね? もう撃墜しといたよ。 それと、テロの可能性があるから、周辺の警戒レベルを最大限に引き上げといて。 」
構成員 「 ( …早っ ) し、承知しました。警戒レベル上げて対応します! 」
ウォング 「 もしもし、社長? 何やら血の気の多い奴らが復讐か何かでやって来たのかも。オレも出るから心配無いけど、ちょっと警戒しといてね。 」
ヨウゼン 「 なんや、爆発はお前の仕業かい。復讐者? 誰にも迷惑掛けた覚えはあらへんけどねぇ。とっとと始末せいや! カッカカ。 」
ウォング「 ほーい。社長はいつも通り、ふんぞり返っててくれ。 ギャラさえくれれば問題無いよ。さてと、外行ってみっか。 」
アジトに対するファーストインパクトを見事に回避されてしまった、ジャイクとスナユキ。作戦失敗だが、彼らにとっては些細な事で、全く動じることは無い。所感としては、相手として不足なしと言った印象だろうか。瞬時に察し、迎撃するまでの判断の速さも、用心棒として中々手強い敵と言える。
大爆発によって巻き上がった噴煙の中、砂漠に寝そべって身を潜めている2人。周辺の様子を伺っている。
ジャイク 「 なんだよ、愛車を無駄に爆破させやがって! ムカつくヤツだな、あの野郎。 」
王家 「 さすがに舐めてたようだな。あんな分かりやすい特攻をやすやす許す訳ないさ。さて、派手に行こうか 」
ウォングの指示に従い、遺伝子操作系闇企業(緑)の構成員たちが外にぞろぞろと出て来た。しかし、激しい噴煙によって周辺を確認する事が出来ない。構成員たちの視界が奪われている隙をついて、2人が動く。とっさに砂をかき集めては人型の砂像を作っている様子。
ジャイク 「 < パンパンパン > こいつで固めてと。 」
持参した液体を砂像に掛けると、瞬時に固まった。
王家 「 ヒーフーミー… これぐらいで良かろう。 」
固めた砂像にモンキーバナナ型の果銃を持たせている。 導火線の束をまとめる、スナユキ。
突如左右に現れた計40体の砂像の疑似軍隊が、収まって来た噴煙と共に姿を現す。 導火線の束を握った2人がニヤニヤしている。
構成員 「 ん? 何だ、あいつらは!? しゅ、襲撃だー!! 」
< ボッ > 導火線に火をつけた途端、砂像が抱えたモンキーバナナ型の果銃から一斉に銃弾が放たれた。 < ズポポポポポポ >マシンガンのような一斉射撃が、アジトの外に出て来た構成員たちを襲う。
ジャイク 「 フェイク・パレード ニヤっ 」
構成員 「 うわぁぁぁぁああああああああああ!! 」
バタバタと倒れて行く構成員たち。間髪入れずにジャイクがパイナップル型の手榴弾を投げつける。 < ジュワー > 爆発と同時に黄色い煙幕が出現する。スナユキは熟れた柿型の手榴弾を投げつける。< ブシャ > 爆発と同時にオレンジ色の煙幕が出現する。カラフルな煙幕と連射されるマシンガンの雨あられにて、大混乱する現場。何やら、騒々しくなって来た現場に姉妹が気付く。
ここ 「 おっ 何やら始まったみたいよ! 」
ベースキャンプにてピザを咥えながら、高性能スコープを覗き込む“ここ”。
もも 「 そうみたいね。ゲーム始めちゃう?…でも狙撃するには、視界が悪すぎるなぁ。まだいいんじゃね? 」
カラフルなドーナツをもぐもぐ食っている。
噴煙とカラフルな煙幕にて視界が塞がられる中、構成員たちも拳銃をやみくもに乱射して来る。< パンパンパン! > 被弾した砂像が僅かに崩れる。
エントランスから様子を伺っていたウォングが拳銃を構えた。
ウォング 「 ふ~ん。 まぁ 手榴弾は別として… 一方的且つ機械的な攻撃パターン、銃弾の方は人間じゃないな。たぶん。 」 < ボン >
見えづらい視界の中、砂像の頭部辺りをピンポイントで打ち抜いた。吹き飛ぶ砂頭、しかし止まない銃撃。
ウォング 「 …やっぱね。 このテロリストたちは、砂遊びが好きらしい。社員さんたち、思いっきり左右に移動してから迎撃してちょ。 」
左右に立てられた砂像の、直線的な弾道の死角から銃撃を開始してくる、構成員たち。バサバサと倒れて行く人型の砂像。
王家 「 もう気付かれたか。フェイク・パレードは移動できないのか難点、どうしても銃弾の軌道が単調化し、死角が存在してしまう。」
ジャイク 「 あの野郎が指揮を執ってるみたいだな。 ムカつくヤツだが頭がキレそうだぜ。」
砂で作られた偽物の軍隊という事に気付き、むやみやたらに乱射する構成員たち。崩れ行く砂像の心臓付近に何やら埋め込まれているようだ。
それに気づかず、乱射を継続する構成員たち。ウォングが異変に気付くと同タイミングで、構成員が放った銃弾が心臓付近にヒットした。 時すでに遅し。ピンク色の手榴弾、ドラゴンフルーツ弾が爆発する。はじけ飛ぶ、無数の種のような黒い鉛。 一体が爆発すると連鎖反応で全ての砂像が大爆発を起こす。
< ドゴン、ドゴン! ドゴゴゴゴゴゴン!! >
ジャイク 「 …おまけだ、クソヤローが。 遠慮せずに取っとけ。ヒャッハハ 」砂に潜って爆破を回避している。
構成員 「 うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ… ぐはっ!! 」
無数の鉛弾を体中に受け、バタバタと倒れて行く。
ウォング 「 ………………………。」
とっさにエントランスに退避したウォングは強化ガラスの扉に守られ、無傷であった。大爆発によってさらに巻き広がる噴煙。依然視界が悪い状況。
王家 「 ここまでは、陽動として中々うまく行っているのではないか? 」
潜っていた砂から出て来て「OK」の合図をする、スナユキ。
ジャイク 「 かなり かき乱せてるんじゃねーの? ん…!? あの野郎無傷か。 」
スナユキに「OK」の合図をすると共に、エントランスの方を指差す。
王家 「 なるほど。恐らくあいつが闇の用心棒だろう。 華奢に見える容姿など当てにならない。…あれは、手強いぞ。 」
エントランス奥の倉庫へと向かうウォング。大きな檻のカギを外しているようだ。< ガチャン >
ウォング 「 やたら戦闘に慣れてる所から見ると、あいつらは軍人か何かか? 何人で来ているかあぶり出してやる。そらっ 行ってこい! 」
< プゴォォォオオオオオ!!! プギャァアアアア!!!! > 怒声を上げながら大型の猛獣が放たれた。 立ち上る噴煙の奥で、地響きに似た、無数の足音が迫って来る。< ドドドドドドドドドぉぉぉおおおお >
ジャイク 「 ん? 地震か? …いやっ違うな。こりゃヤバそうな予感がするぜ。 」
危険を察し、とっさに砂の中に潜り込んで身を隠す。
王家 「 戦車か何かか? 」
同様に砂の中に身を隠す。
< ドドドドドドドドドドぉぉぉおおおお > アフリカゾウを彷彿とさせる、今までに見た事もない超巨大な黒豚の群れが現れた。鼻を砂に付けてヒクヒクさせ、何かを探しているようだ。 度重なる遺伝子組み換えによって巨大化された黒豚は、人間の体臭を感知できる機能も兼ね備えていた。別名:黒鼻の悪夢。別の生物への攻撃性を持たせる事でアドレナリンを大量放出させ、別途投与されている旨味成分を体内で飽和させる事で、より上質な肉に仕上がる。
「獰猛であればあるほど、豚の価値が高騰していく」 という、家畜の常識を凌駕した違法実験の成功事例のようだ。当然副作用の危険性も多いに残る。
< ヒクヒクヒク > 鼻を砂に付け広大な砂漠の中、微かな人間の体臭を探している黒豚愚連隊。 金属探知機で砂金を探している捜索隊のようだ。砂から顔を半分出し、状況を確認するジャイクとスナユキ。
ジャイク 「 おいおい、冗談だろ? なんだ あの豚みたいなバケモンは… 温泉旅館の送迎用マイクロバスぐらいのデカさじゃん。 」
王家 「 どう手なずけたのかは分からないが、我々を探しているようだな。この調子だと、見つかるのも時間の問題か。 」
捜索する黒豚を見ながら、いびつなハンドガンを構えているウォング。 蛙型拳銃 「フキヤガエル」 全神経を集中し、わずかな違和感を探っている。黒豚の荒々しい捜索に、たまらず出てきたところを狙撃するつもりだ。
ウォング 「 どうした? 早く出て来いよ。所在も知らないまま、一発で仕留めてやる。 」
緊迫した状況の中で、スナユキが動く。ハンドシグナルで“黒豚は自分が対応する、ジャイクは闇の用心棒を”と合図を出した。瞬時に理解したジャイク。
OKのサインを出す。数々の死線を共に乗り越えて来た、戦友ならではの最速の意思の疎通だ。戦場では一瞬の判断の遅れが命取りとなる。砂中から銃口を出して、ジャイク側にいる黒豚の尻を狙っている。
王家 「 こんなにデカい的は外す方が難しいな… さて、お前に恨みは無いが、おしりペンペンの時間だ! くらえ、フィング! 」
軍専用機関銃 「CRAZY GORILLA」 にて放たれたゴリラのデコピン弾が、黒豚の尻に見事にヒットする。< ド・バチン! > 乾いた破裂音と共に激痛が走る。 しかし、分厚い皮膚に覆われているため、ビンタを食らったような表面上の痛みのみで致命傷にはなっていない様子。
黒豚 「 プゴォォオ! 」
誰だ?と言わんばかりに、キョロキョロと周りを見ている。
傷こそ大した事は無いが、突然の衝撃と尻を思いっきり叩かれたような恥ずかしさに、怒りが一気に爆発した様子。興奮して真っ赤になった目で、鼻で砂を掘り返しながら、ドタドタと暴れ回っている。
王家 「 いいぞいいぞ、どんどん行こう! くらえ、フィング! 」
< バババババッ! > 黒豚の尻に向け、ゴリラのデコピン弾を連射する、スナユキ。
“プゴォォオ! プギャァアア! ブヒィィィイイ!” ジャイク側にいた黒豚たちが次々と尻を折檻され、怒りのままに暴徒と化した。 真っ赤な目群が激しく踊る。繁忙期、人気サービスエリアの大型駐車場で、山から下りて来た多数のニホンザルが、勘で運転して暴走しまくる観光バスみたいだ。まさにカオス。ザパッと砂中から出て来たスナユキが、さらに黒豚たちを挑発する。
王家 「 ハッハハ、こっちだこっち! さぁ 掛かってこい! 根こそぎBBQにしてやる。 」おしりペンペンのポーズをする、スナユキ。
黒豚 「 プギャァァアアアアアアアアア!!!!」
突如姿を現した尻折檻の張本人と、アドレナリンが湧き出る人間臭に超絶反応を示す、黒豚たち。
異変を察知したウォングが、スナユキに向けて発砲しようとする。 次の瞬間、砂中から飛び出して来たジャイクが、ウォングに向かって機関銃を構える。
ジャイク 「 おーい、お前の相手はオレだぜ! 拳銃を下ろしやがれ! 」
機関銃を構え、威嚇して来るジャイクを確認し、一旦拳銃を下ろす、ウォング。無抵抗の証として、両手を上げている。
ウォング 「 …くっ こっちにもいたのか。はーい、降参 降参 … し・ ろ・ よ、 お前がさ。 」
< ガツッ > ジャイクの後ろの砂中から、足首を掴む人間の腕が突如現れた。
ジャイク 「 !? な、なんだと!? 」
< サラサラサラサラ > 砂の中からゆっくりと男が姿を現した。 何とその男、ウォングの容姿そのものであった。
ジャイク 「 は!? お前? 」
アジトのエントランスと足元を何度も見返す、ジャイク。 幻では無く、ウォングが両方の場所にいるという事だけは分かった。
-裏手の湖にて、異常な程の無数の気泡が上がっている。
ブクブクブク
< ファンッ >
シュゴゴゴゴゴゴゴゴぉぉおおおおーーーー!!!!
趙 「 犀大<サイダイ>パワーで行かせてもらうゾイ! 突き抜ける黒い衝撃_撃・砕 < GEKISAI >!! 」
< ドォガァァァァアアーーーーーーーン!!!! >

フロント部分にサイの角が付いた、ハマーのような軍用車が、湖から勢い良く飛び出し、そのままアジトへと強烈な体当たりをぶちかます。趙の特殊拳銃をセットした、軍用車の絶大なる一撃は、アジト1F部分を“だるま落とし”のように丸っとぶち抜いた。そっくりそのまま、ジャイクたちがいる砂漠地帯へと押し飛ばされるアジトの1F部分。
< ガザー!! >
エントランスにいたウォングやジャイクも巻き込まれて行く。
< ドスーン!! >
空白になった1F部分に、ぶち抜いた部分に2F以降の建物がそのまま落ちて来る。中心にて車に乗っている趙は無傷のようだ。
趙 「 侵入成功! …さすが あいつら、完璧な陽動だったゾナ。 ニヤっ 」
軍用車にセットしていた特殊拳銃を取り上げる。黒犀型拳銃 「クロサイ」クロサイを模した大型の機関銃のような特殊拳銃だ。大柄の趙が持ってもゴツさが際立つ。特殊拳銃を構えながら、じりじりと建物内を進む。
ヨウゼン 「 な、なんやねん… 直下型地震でも起きたんか?? 」
幹部 「 < ドンドン! > 失礼します!…ヨウゼンさん、この揺れは、何やら先程の被害者による襲撃の影響と思われます。 」
ヨウゼン 「 被害者やと? 素人にこんなマネが出来るかい!とにかく、とっとと制圧せえや!! 」
バキバキに割れた骨董品を持って激怒している。
幹部 「 おいっ ウォング!応答しろ! …チッ反応なしか。お前ら、どうやら侵入者が居るようだ。容赦はいらねぇ、見つけ次第仕留めろ! 」
構成員たち 「 承知しました、行くぞ! 」
< ダダダダダダ > 拳銃を携帯し、建物の中を捜索する、構成員たち。
ここ 「 なになに?今度は… うへぇ 1F部分が丸っと吹っ飛んでるじゃん! なんか、ウチらの出番無さそうかも… 」
もも 「 まっ 出番が無いなら無いで良くね? ってか暇だからゲームでもしよーよー 」
趙による襲撃にて混乱している砂漠地帯だが、黒豚に関しては依然目を真っ赤に染めて興奮状態である。 周りを取り囲まれているスナユキ。
< プゴォォオ! > 1匹の雄叫びをきっかけに、円の中心にいるスナユキに向かって、一斉に飛び掛かる黒豚の群れ。 < ブゴゴゴゴゴ!!>
とっさに「CRAZY GORILLA」 を地面に向けて放ち、反動で大きく飛び上がった、スナユキ。 円の中心にて、黒豚たちの強烈なセルフ頭突き合戦が始まる。脳しんとうによって、ふら付いている黒豚たち。円の外に飛び降りたスナユキが大きく息を吸い込んで叫ぶ。
王家 「 < スーーーーッ > 整列ぇぇぇえええっつーーーーー!!!!! 」
砂漠地帯の乾いた空気に、ヒビが入りそうな一喝だ。
“閻魔”と称されるスナユキの一喝に、ビクっ! として動きが止まる黒豚たち。 生物的な恐怖を感じたのか、真っ赤な目は黒に戻り、冷や汗を掻いている。
王家 「 闇企業の私利私欲のために遺伝子操作されたお前たちには同情するが… ここで暴れて良い理由にはならん! 分かったなら帰れ。 」
鬼気迫るスナユキの一喝に完全に戦意を失い、倉庫へと帰って行く黒豚たち。黒豚を見送っているスナユキ。 ふと振り返ると、ひと際デカい黒豚のボスだけは、いまだ真っ赤な目をして興奮状態にあった。フルスピードで突進して来る全身傷だらけの黒豚。< ズドドドドドォォオオ!! >
王家 「 いかに巨大化しようが、所詮家畜は家畜。 無駄な殺生こそ愚行。 …なっ!? 」不意を突かれまともに突進を受け、吹っ飛ぶスナユキ。
有名温泉旅館が所有している18人乗りの送迎用マイクロバスに、いきなり死角から衝突されたような衝撃がスナユキを襲った。 常人であれば、そのまま黄泉の国まで吹っ飛んでしまうような一撃だ。ムクっと起き上がり、 ペッ! と血を吐き捨てる、スナユキ。負傷こそしているが、表情はケロッとしている。
黒豚に衝突される瞬間に、超人的な反射神経で目いっぱい後ろに飛んで、衝撃を受け流したようだ。手ごたえが無く、さらにイライラしている様子のボス黒豚。
王家 「 まだ1匹残っていたのか?それにしても不意打ちとは中々やるな。 …しかし、やるからにはちゃんと覚悟が出来ているのだろうな? 」
黒豚 「 プ、プゴォォオ! ブヒヒィィイ! 」
クリーンヒットしたはずなのに、手ごたえが無い理由も分からず、混乱と怒りが混在してイライラしている。
前足の蹄を掻き、再び突進の準備をしているボス黒豚。 怯える様子も無く、余裕の表情のスナユキに、数々の侵入者を葬って来たプライドが許さないようだ。「獰猛」で画像検索したら二発目にヒットしそうな表情をしながら、猛スピードで突進して来る。 < ズドドドドドォォオオ!! >
王家 「 真正面から突っ込んで来るとは… その潔さに免じて一撃で仕留めてやるとしよう。」
トリガーを握る指に力を込め、パワーをチャージしている。
黒豚 「 プゴゴゴゴォォォォオオオオオ!!! < バサッ!> 」
猛スピードで突進しながら、直前で鼻ですくった砂を掛け、目くらましを仕掛ける。
< ドゴーン!! > 次の瞬間、激しい爆発音が鳴り響いた。眉間にキズを負い、目を白くして倒れるボス黒豚。 身体が痙攣してヒクヒクしている。
王家 「 理想のタイミングでカウンターが入ったな… 自らの視覚も奪われる事ぐらい分からなかったのか。どうだ? 渾身の“ナッコー”の威力は。 」
「CRAZY GORILLA」の銃口から煙が出ている。 ゴリラの拳弾が、カウンターで黒豚の眉間にヒットしたようだ。
( つづく )
