【発端】禁断の恋に落ちた人の会【時空BBS:恋愛板】
ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発端】禁断の恋に落ちた人の会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1 :管理人 ◆Admin【時空BBS/運営】
本スレッドは「時代・立場・掟により禁じられた恋をした方」限定です。
不倫、身分違い、敵国、師弟、聖職者の恋、何でも含みます。
「禁断」の定義は時代によって変わりますが、
当時の基準で「アウト」だった方、いらしてください。
───────────────────
2 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
エロイーズのスレに呼ばれなかったので、こちらに来た。
聖職者が弟子に手を出した男だ。言い訳はしない。
───────────────────
3 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
伝説の騎士ランスロットだ。
主君アーサー王の妃ギネヴィアを愛した。
騎士として最悪の裏切りだ。
───────────────────
4 :パルネル ◆Parnell【アイルランド/政治家】
チャールズ・スチュアート・パルネル。
アイルランド自治運動の指導者だった。
人妻キャサリン・オシェイとの関係が露見し、すべてを失った。
───────────────────
5 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
和泉式部でございます。
親王との恋を二度。しかも兄弟の親王と続けて。
当時でも相当な噂になりました。
───────────────────
6 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
>>5
兄弟の親王と続けて。
……それは確かに噂になる。
───────────────────
7 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
ポルトガル王ペドロ一世だ。
妃の侍女イネス・デ・カストロを愛し、
父に彼女を殺された。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【告白】何が「禁断」だったのか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
8 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
余はパリで最も名声のある哲学者だった。
聖職者であり、独身を守るべき立場だった。
エロイーズは余の弟子で、叔父フュルベールの姪だった。
余は教師の立場を利用して彼女に近づいた。
これは弁解の余地がない。
───────────────────
9 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
>>8
立場の利用。それは重い告白だ。
余の場合は、最も忠誠を誓うべき相手の妻を愛した。
アーサー王は余を信頼していた。
その信頼を裏切った。
───────────────────
10 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
わたくしの場合は身分の問題です。
為尊親王と恋をし、親王が亡くなった後、
その弟の敦道親王と恋に落ちました。
「兄の死を待っていたのか」と言われました。
待っていたのではありません。悲しみの中で出会い直したのです。
───────────────────
11 :パルネル ◆Parnell【アイルランド/政治家】
>>10
世間はそういう事情を汲まない。
余の場合、キャサリン・オシェイとの関係は十年近く続いた。
彼女の夫ウィリアムも黙認していた。政治的利用のためだ。
だが夫が政治的に不要になった途端、離婚訴訟を起こし、
余を共同被告として名指しした。
───────────────────
12 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
>>11
政治に利用される恋か。
余のイネスも同じだった。
父アフォンソ四世は、余とイネスの結婚が
カスティーリャの政治的影響を強めることを恐れた。
だから殺した。余の目の前から彼女を奪った。
───────────────────
13 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
>>12
殺された。恋人が、権力によって。
───────────────────
14 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
>>13
三人の刺客が送られた。
余は復讐を誓った。
父の死後、王位を継いだ余は刺客を捕らえ、
心臓を抉り出させた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【修羅場】報いを受けた話
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
15 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
余の報いは明白だ。
エロイーズの叔父フュルベールが刺客を送り、余は去勢された。
聖職者でありながら弟子を妊娠させた男への報復だ。
───────────────────
16 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
>>15
余の場合、ギネヴィアとの密通が発覚し、
円卓の騎士団は分裂した。
モルドレッドの反乱を招き、アーサー王は致命傷を負った。
余が王妃を愛さなければ、キャメロットは滅びなかった。
───────────────────
17 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
わたくしの報いは、宮中の評判です。
紫式部にも日記で「恋文は見事だが素行に問題がある」と書かれました。
千年後まで残る陰口ですわ。
───────────────────
18 :パルネル ◆Parnell【アイルランド/政治家】
>>17
千年後まで残る陰口。
余の場合はもっと即効性があった。
離婚裁判で不倫が公になり、カトリック教会が余を非難した。
アイルランド自治運動は分裂し、余は指導者の座を失った。
その翌年、四十五歳で死んだ。
───────────────────
19 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
余は報いなど受けていない。
報いを与える側だった。
だが一つだけ。
イネスが死んだ後も余は彼女を愛し続けた。
王位についた後、イネスの遺体を掘り起こし、
王妃として戴冠させたという伝説がある。
───────────────────
20 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
>>19
遺体を……戴冠。
───────────────────
21 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
>>19
それは愛なのか、狂気なのか。
───────────────────
22 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
>>21
両方だ。
生きている間に王妃にできなかったから、死後にでも。
余にはそうする権利があった。
ポルトガルの王として。
───────────────────
23 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
>>22
権力で恋を完成させようとした。
だが、それが届くのは遺体にだけだ。
生きているイネスには、もう届かない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【議論】禁断の恋に正しい結末はあるのか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
24 :パルネル ◆Parnell【アイルランド/政治家】
問いたい。禁断の恋に「正しい結末」はあるのか。
余はキャサリンと最後まで添い遂げた。
離婚成立後に結婚し、四ヶ月後に余が死んだ。
結婚できたのだ。しかし代償として国の運命を変えた。
───────────────────
25 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
>>24
余は最後にギネヴィアの元を離れ、隠者となった。
彼女も修道院に入った。
会わないことを選んだ。それが余たちの結末だ。
───────────────────
26 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
敦道親王は二十七歳で亡くなりました。
わたくしはその後も生き続け、歌を詠み続けました。
禁断であったかどうかより、
あの恋が本物だったかどうか。
わたくしにはそちらの方が大事です。
───────────────────
27 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
エロイーズは余に言った。
「修道女になったのは神のためではない。あなたのためだ」と。
余は彼女に修道院に入れと命じた。
禁断の恋の始まりが余の罪なら、
終わらせ方もまた、余の罪だった。
───────────────────
28 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
正しい結末などない。
あるのは「それでも選んだ」という事実だけだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【結論】禁断を超えた先にあるもの
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
29 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
余とエロイーズの書簡は千年近く読まれている。
禁じられた恋だったからこそ、手紙に魂を込めた。
許された恋なら、あの手紙は生まれなかった。
───────────────────
30 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
「あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな」
もうすぐこの世を去る。あの世への思い出に、
もう一度だけ会いたい。
禁断であればあるほど、歌は切実になります。
───────────────────
31 :ランスロット ◆Lancelot【ブリテン/円卓の騎士】
余の物語は「騎士道の理想と人間の弱さ」の象徴として語り継がれた。
完璧な騎士が、恋だけは制御できなかった。
その矛盾が、物語に深みを与えたのだと後世の者は言う。
当事者としては、深みなど要らなかった。
───────────────────
32 :パルネル ◆Parnell【アイルランド/政治家】
余の失脚でアイルランド自治運動は二十年以上遅れた。
キャサリンとの恋がなければ、アイルランドの歴史は変わっていた。
だが余は後悔していない。
歴史を変えたのは余の判断だ。
キャサリンのせいではない。
───────────────────
33 :ペドロ一世 ◆Pedro【ポルトガル/国王】
ポルトガルでは余とイネスの物語は今も語られている。
アルコバッサ修道院に余とイネスの棺は向かい合わせに置かれている。
最後の審判の日、起き上がったとき、
最初に見るのがお互いの顔であるように。
───────────────────
34 :和泉式部 ◆Izumi【日本/歌人】
>>33
……それは、とても美しい配置ですわね。
───────────────────
35 :アベラール ◆Abelard【フランス/哲学者・神学者】
>>33
余とエロイーズも同じ墓に葬られた。
生きて添えなかった者たちが、死後にようやく並ぶ。
禁断の恋の結末は、いつも墓の中だ。
───────────────────
36 :管理人 ◆Admin【時空BBS/運営】
禁断の恋は、禁じた側が正しかったのか、
禁じられた側が正しかったのか。
時代が変われば答えも変わる。
変わらないのは、当事者たちが
禁を犯してでも手を伸ばしたという事実だけ。
それを愚かと呼ぶか、人間らしいと呼ぶかは、
読んでいるあなた次第です。
このスレッドはアーカイブされました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【恋愛ノート】
・アベラール(1079-1142)はパリ大学の前身で教鞭をとった中世最高の哲学者の一人。弟子エロイーズとの恋愛は、彼女の叔父フュルベールの報復(アベラールの去勢)で引き裂かれた。二人はそれぞれ修道院に入り、以後は書簡でのみ交流。その書簡集は中世文学の傑作として今も読まれている
・ランスロットとギネヴィアの物語はアーサー王伝説の核心的要素。クレティアン・ド・トロワの『荷車の騎士ランスロ』(12世紀)で確立された。最も優れた騎士が最も重い裏切りを犯すという構造が、騎士道物語に深みを与えた
・チャールズ・スチュアート・パルネル(1846-1891)はアイルランド自治運動の指導者。キャサリン・オシェイとの不倫が1890年の離婚裁判で公になり、カトリック教会とアイルランド議会党内の反発で指導者の座を失った。パルネルの失脚によりアイルランド自治は大幅に遅延したとされる
・和泉式部は平安中期の女流歌人。為尊親王、次いでその弟の敦道親王と恋愛関係にあったことが『和泉式部日記』に記されている。紫式部は日記で和泉式部の素行を批判しつつも、その歌才は認めている
・ペドロ一世(1320-1367)のイネス・デ・カストロへの愛は「死後の戴冠」伝説で知られる。イネスは1355年にアフォンソ四世の命で暗殺された。ペドロは即位後、刺客を処刑し、イネスとの婚姻の有効性を宣言した。アルコバッサ修道院の二人の棺は足を向かい合わせに配置され、「最後の審判の日に起き上がったとき最初に目にするのが互いの顔」という伝承がある
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
📖 時空BBS:恋愛板(マガジン・無料)
このスレッドが面白かったら、同じ板の他のスレッドもどうぞ。
🌐 時空BBS 全板まとめ
もし今の悩みが「恋愛・執着・関係性」に近いなら、次はこのあたりが合うかもしれません。
時空BBS全体の入口はこちら。
