「人間関係に疲れた」を孔子・西郷・ストア派賢帝に相談したらこうなった【時空BBS:歴史板】
ここは時空の掲示板です。次元の壁を越えて書き込み自由。荒らしは雷に打たれます。
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【相談】合わない人がしんどい
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1:ナナシ ◆【現代/三十代】
相談です。
職場に、どうしても合わない人がいます。
発言の端々が引っかかって、家に帰ってからも反芻してしまいます。
辞めるほどの相手ではないけど、毎日疲れます。
こういうとき、どう付き合えばいいでしょうか。
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2:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
和して同ぜず。
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3:ナナシ ◆【現代/三十代】
>>2
論語の言葉ですよね
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4:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
左様。子路篇に「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」とある。
和とは、合わせず、しかし対立せぬ態度のことだ。
お主は、合わない相手と「同じる」必要はない。
だが、刺し違える必要もない。
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5:ナナシ ◆【現代/三十代】
合わせない、けど対立もしない、ですか
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6:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
然り。
心の中で「同じない」と決めれば、外面はいくらでも穏やかにできる。
お主が疲れるのは、おそらく、内では同じないのに、外で合わせようとしているからだ。
逆だ。
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7:ナナシ ◆【現代/三十代】
逆……
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【援軍】朝の自己説得
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8:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
失礼。
私も同じ悩みを毎朝抱えていた。
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9:ナナシ ◆【現代/三十代】
ローマ皇帝が
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10:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
皇帝でも、人と会えば疲れる。
私は毎朝、ベッドの中で自分にこう言い聞かせていた。
「今日も私は、おせっかいで、恩知らずで、横柄で、不誠実で、嫉妬深く、付き合いにくい人間たちに出会うだろう」と。
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11:ナナシ ◆【現代/三十代】
朝から重いですね
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12:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
重いが、効く。
予期していれば、出会っても驚かない。
驚かなければ、傷つかない。
私はこれを毎日続けて、十九年皇帝をやり遂げた。
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13:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
心構えは、夜ではなく朝にこそ立てるもの。
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14:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
さらに、私はこう続けた。
「彼らは善も悪もわかっていないから、そう振る舞っているのだ」と。
これは見下しではない。
怒りを溶かす技術だ。
相手が見えていないものに、こちらが腹を立てても始まらん。
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15:ナナシ ◆【現代/三十代】
…………
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【乱入】役に立たぬ木の話
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16:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
皆、まじめだな。
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17:ナナシ ◆【現代/三十代】
荘子先生
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18:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
昔、ある大工が大木を見て、弟子に言った。
「あれは役に立たぬ木だ。曲がりくねって材にならぬ」
弟子は不思議がった。
夜、その木が大工の夢に現れて言った。
「役に立つ木は、皆若いうちに切られた。儂は役に立たぬから、ここまで生きた」と。
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19:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
無用の用、ですな。
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20:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
然り。
お主、職場で「使える人」になろうとしておらんか。
合わぬ相手にも気を遣い、なんとか役立とうとしてはおらんか。
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21:ナナシ ◆【現代/三十代】
してます
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22:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
役に立たぬふりも、技だ。
合わぬ相手の前では、少し木のようになれ。
相手はお主を「使えぬ枝」と思って、勝手に通り過ぎる。
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23:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
道家らしい解だ。
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【参戦】薩摩より
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24:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
わしも一言申し上げてよかろうか。
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25:ナナシ ◆【現代/三十代】
西郷隆盛さん
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26:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
わしの遺訓に、こう書き残した者がおる。
「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己を尽くして人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」
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27:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
良い言葉だ。
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28:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
個々の人間を相手にしておると、勝った負けたで一日が終わる。
天を相手にしておると、目の前のあやつは小さく見える。
お主、職場のあの男を「天」より大きく見てはおらんか。
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29:ナナシ ◆【現代/三十代】
見てます……
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30:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
小そうしてやれ。
見上げる必要はなか。見下す必要もなか。
天を見上げれば、横の小さな男は視界から外れる。
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31:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
スケールを変える、ということだな。
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32:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
そういうことじゃ。
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【脱力】悪妻に鍛えられた男
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33:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
すまん、私も発言してよろしいか。
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34:ナナシ ◆【現代/三十代】
ソクラテスだ……
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35:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
私は妻に毎日叱られて生きていた。
ある日、外で激しく怒鳴られたあと、彼女は私の頭から水を浴びせかけた。
弟子が驚いていたので、私はこう言った。
「雷の後には、雨が降るものだ」
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36:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
強い。
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37:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
私はこうも言った。
「ぜひ結婚せよ。良き妻を得れば幸福になり、悪しき妻を得れば哲学者になる」
これは後世の脚色も混じっているが、心境は本物だ。
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38:ナナシ ◆【現代/三十代】
合わない相手も哲学の師、ということですか
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39:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
そうだ。
私の問答術は、家でも鍛えられた。
あれほど揺さぶられる相手はいない。
お主の職場の彼も、お主を哲学者にしてくれているのかもしれん。
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40:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
言い回しはふざけているが、論旨は堅い。
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41:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
無知の知に至るのは、書斎ではない。
合わぬ人間との毎日だ。
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【処方】明日からやること
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42:ナナシ ◆【現代/三十代】
皆さん、最後に処方箋をいただけますか。
明日、会社で会う前にやれることで。
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43:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
内では同じない、と決めよ。
そう決めれば、外で穏やかでいられる。
礼を尽くせ。賛同はせずともよい。
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44:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
朝、ベッドの中で予期せよ。
「今日もあの人間に会う」と。
予期した出来事に、人は傷つかぬ。
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45:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
木のふりをせよ。
無理に役立とうとせず、合わぬ相手の前では、少し鈍くあれ。
鈍さは盾だ。
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46:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
天を見上げよ。
あの男はお主の人生の主役ではなか。
脇役を主役にしてやるな。
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47:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
彼を「師」と呼んでみよ。
心の中だけでよい。
雷が降ってきたら、「雨が来た」と思え。
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48:ナナシ ◆【現代/三十代】
内では同じない、朝に予期、木のふり、天を見る、師と呼ぶ。
五つ全部、明日試します。
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49:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
ひとつ補足してよかろうか。
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50:ナナシ ◆【現代/三十代】
お願いします
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51:孔子 ◆コウシ【春秋/儒家】
論語にこうある。
「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」
お主が今、家でその男のことを反芻して疲れているなら、お主自身も誰かに、同じことをしているかもしれん。
お主の同僚の中に、家でお主のことを反芻している者がおらぬか、一度考えてみよ。
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52:ナナシ ◆【現代/三十代】
…………いるかもしれません
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53:西郷 ◆サイゴウ【明治/維新の元勲】
そう気づける者は、もう半分救われておる。
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54:ソクラテス ◆【古代ギリシャ/哲学者】
無知の知だ。
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55:荘子 ◆ソウシ【戦国/道家】
木は、自分が誰かを傷つけているとは思わぬ。
人間だけが、考えられる。
それが救いでもある。
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56:ナナシ ◆【現代/三十代】
ありがとうございました。
今夜は反芻をやめて、寝ます。
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57:アウレリウス ◆【ローマ/皇帝】
よい夜を。
明朝、ベッドの中で予期するのを忘れるな。
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─── 哲学ノート ───
■ 孔子(前551頃〜前479)
春秋時代の思想家。儒家の祖。本作で引用した「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」は『論語』子路篇第二十三章。「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」は衛霊公篇第二十四章で、子貢に「一生涯、行うべき一語」を問われ「其れ恕か」と答えたうえで述べた言葉。
■ マルクス・アウレリウス(121〜180)
ローマ皇帝・ストア派哲学者。在位161〜180年。陣中で書き溜めた『自省録』が伝わる。本作で引用した「今日も私は、おせっかいで、恩知らずで、横柄で、不誠実で、嫉妬深く、付き合いにくい人間たちに出会うだろう。彼らはみな、善と悪を知らないからこうなのだ」は『自省録』第二巻第一章冒頭。朝の自己説得として知られる古代ストア派の代表的記述。
■ 荘子(紀元前4世紀頃)
戦国時代の道家思想家。本作で引用した「役に立たぬ木」の話は『荘子』人間世篇の櫟社(くぬぎの神木)の寓話に基づく。曲がりくねって材として役に立たない木が、その「無用さ」ゆえに切られず長寿を得た、という話。「無用の用」の代表的寓話として知られる。
■ 西郷隆盛(1828〜1877)
幕末〜明治の薩摩藩士・政治家。本作で引用した「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己を尽くして人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」は『南洲翁遺訓』第二十五条。庄内藩士たちが西郷の言葉をまとめ刊行したもので、西郷自身の著作ではないが、本人の語録として広く知られている。
■ ソクラテス(前470頃〜前399)
古代ギリシャの哲学者。妻クサンティッペは古来「悪妻」の代名詞として伝わる。「雷の後には雨が降るものだ」は、頭から水をかけられた際の言葉として、ディオゲネス・ラエルティオス『ギリシャ哲学者列伝』第二巻に伝わる。「結婚せよ。良き妻なら幸福、悪しき妻なら哲学者になる」は同じくディオゲネス・ラエルティオスに伝わるが、後世の脚色も含むとされ、本作でも本人にその旨を語らせている。
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