もしも明日、突然入院することになったら——この子を誰に託しますか?
「入院してください。今日からです」
もし、病院で突然そう言われたら。
あなたが真っ先に思い浮かべるのは、何でしょうか。
仕事のこと。
家族のこと。
家のこと。
そして、犬や猫と暮らしている人なら、きっとこう思うのではないでしょうか。
「この子、どうしよう」
家には、あなたの帰りを待っている子がいます。
いつもの時間になれば、ごはんを待ち、散歩を待ち、玄関の音に耳を澄ませている。
けれど、その日あなたは帰れません。
これは決して、特別な人だけに起こる「もしも」ではありません。
元気だからこそ、想像しにくいこと
50代、60代は、まだまだ元気に活動している方が多い年代です。
仕事をして、旅行をして、趣味を楽しみ、愛犬や愛猫との暮らしを満喫している。
だからこそ、
「自分がこの子のお世話をできなくなる日」
を想像するのは、なかなか難しいものです。
でも、突然の病気やケガは年齢に関係なく起こります。
数日の入院で済むこともあれば、思いがけず長引くこともあります。
そんなとき、ペットの暮らしを守るために必要なのは、「誰かに頼めばいい」ということだけではありません。
「家族にお願いするから大丈夫」でしょうか?
「もしものときは、娘に頼むことになっています」
「近くに住む友人が犬好きだから、何とかしてくれると思います」
そうおっしゃる方は少なくありません。
もちろん、頼れる人がいることは、とても心強いことです。
でも、一度だけ、もう少し具体的に考えてみてください。
その人は、あなたの家の鍵を持っていますか?
フードがどこにあるか知っていますか?
一日に何回、どのくらい食べるか知っていますか?
薬を飲んでいるなら、その薬の名前や量、飲ませ方を知っていますか?
かかりつけの動物病院は?
保険証や診察券はどこにあるでしょう。
犬なら、いつもの散歩コースや苦手な犬のこと。
猫なら、隠れやすい場所や脱走を防ぐために気をつけること。
そして何より、
数日ではなく、数週間、数か月になっても、その人にお願いできるでしょうか。
「頼める人がいる」ことと、
「その子の暮らしを継続して守れる仕組みがある」ことは、
実は同じではありません。
ペットに必要なのは「お世話」だけではありません
入院が長引けば、当然お金も必要になります。
フード代。
トリミング代。
ペットシッターやホテルの費用。
動物病院の診療費。
持病がある子やシニアの子なら、医療費が大きくなることもあります。
では、その費用は誰が支払うのでしょうか。
「もちろん私のお金から払ってもらえばいい」
と思うかもしれません。
けれど、自分自身が入院して自由に動けない状態では、お金の管理や支払いをどうするのかまで考えておく必要があります。
ペットを守るためには、
人・情報・お金。
この3つを、元気なうちにつないでおくことが大切なのです。
ペット後見は「亡くなった後」だけの話ではありません
「ペット後見」と聞くと、
「自分が亡くなった後、ペットを誰かに託すためのもの」
と思われる方が多いかもしれません。
もちろん、それも大切な役割です。
でも、本当に考えておきたい「もしも」は、亡くなった後だけではありません。
突然入院したとき。
介護が必要になったとき。
認知症などによって、自分でお金や暮らしを管理することが難しくなったとき。
高齢者施設への入居などで、ペットと一緒に暮らせなくなったとき。
自分は生きている。
でも、この子を今まで通り守ることができない。
そんな時間が訪れる可能性もあります。
だから私は、ペット後見を「最期のための準備」だけだとは考えていません。
むしろ、
愛するペットとの暮らしを、できるだけ長く安心して続けるための準備
だと思っています。
今日、ひとつだけ確認してみませんか
すべてを一度に準備する必要はありません。
まず今日、ひとつだけ確認してみてください。
「もし今夜、私が家に帰れなくなったら、この子のところへ行ってくれる人は誰?」
その人の顔がすぐ浮かんだら、次はその人に、
「もしものとき、この子のことをお願いしてもいい?」
と話してみる。
そして、鍵の場所、ごはん、薬、動物病院、緊急連絡先などをまとめておく。
それだけでも、大きな一歩です。
大切なのは、「縁起でもない」と遠ざけないこと。
もしものことを考えるのは、悲しい未来を想像するためではありません。
今、一緒にいられる幸せな時間を、安心して過ごすためです。
前回は、大地震が起きたとき、愛するペットとどこへ避難するのかについて書きました。
災害も、病気も、入院も、いつ起こるかはわかりません。
だからこそ、何も起きていない今日にできることがあります。
あなたが帰れない夜にも、
この子がいつものようにごはんを食べ、安心できる場所で眠れるように。
「もしも」の準備は、愛情をかたちにしておくこと。
私は、そう考えています。
「誰かがきっと何とかしてくれる」ではなく、
「この人に、こう頼んである」を今日つくっておく。
そのための第一歩として、無料のチェックリストをご用意しています。
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