CANDY TUNE 立花琴未 生誕祭2026レポ|卓の真横という神席で、行くの辞めようとしてた自分を殴りたくなった
返却ボタンは、押さなかった。
数日前に、そう書いた。良席が2枚当たって、面倒くさいという理由だけで手放そうとして、AIに止められて、結局両日行くことにした、という話だ
で、行ってきた。

先に結論を言う。行かなかった世界の自分を、いま一番殴りたい。
卓の真横だった

会場に着いて、案内された席を見て、声が出た。
PA卓のすぐ横。音響をコントロールしてる、あの一番音のバランスが整う場所のド真ん前だった。ステージもちゃんと見える。椅子も、なぜかやたら座りやすい。

開演30分前、客電が落ちて、天井から赤いレーザーが放射状に降ってきた。会場が一面、真っ赤になる。立花琴未のユニフォームを着た人たちの背中が、その赤の中にずらっと並んでる。
その景色を見ながら、僕はずっと同じことを考えていた。
なんでこれを、手放そうとしたんだろう。
浴びてる最中に、法人税の条文が手をつないだ
これは自分でも笑った。
会場に向かう電車の中で、僕は理論マスターを読んでいた。法人税法の「資産の評価損益」のところだ。試験まで3ヶ月を切ってるので、移動時間も惜しい。
で、ライブが始まって、気が抜けた瞬間だった。
頭の中で、電車で読んだ「資産の評価損益」と、別のページにあった「債務免除等があった場合の欠損金の損金算入」が、勝手につながった。

法59の③に「資産の評価換えをした場合」がいる。評価益から評価損を控除した金額が、損金算入の枠に効いてくる。評価損益の規定は、単体で覚えるものじゃなくて、債務免除・解散のスキームの中で動く部品なんだ、と。バラバラだった条文が、一本の線でつながった。
机に張りついて詰め込んでた時には、見えなかった。赤いレーザーを浴びて脳がゆるんだ瞬間に、遠い条文同士の線が見えた。
気が抜けると、いいことが見えてくる。
もしこれが本番で、評価損益から債務免除の流れでそのまま出たら、僕は悶絶しながらニヤつくと思う。今夜つながったこの線が、そのまま得点になる日が来るかもしれない。
客席が、全員、推しの鏡だった
途中で、客席を見渡して気づいたことがある。
黒髪ロングの子が、やたら多い。生誕祭の主役の髪型に、客席が寄っていってるのか、もともと似た美意識の人が集まってるのか。どっちにしろ、憧れる対象と、自分の見た目が同期していく現象が、目の前で起きていた。
ファン層は、本人の鏡なんだ。みんなかわいい。
これを見て、自分のことを考えた。
近づきたい人がいるなら、自分をその基準に合わせていけばいい。一緒にいたいと思える人の雰囲気に、自分の服装も空気も寄せていく。そうすれば、似た人に囲まれていく。
異性として、という話じゃない。すごいな、本気だな、という、もっと根っこの敬意の話だ。そういう人のそばにいたいなら、自分がそこに値する自分になるしかない。
だから僕は、もっと美容を頑張ろうと思ったし、体も絞ろうと思ったし、勉強も頑張ろうと思った。
目の前を、通った
撮影OKのタイミングがあった。
そのとき、ステージから降りてきて、僕の目の前を通った。卓の真横という席だったから、本当に近かった。
そして、レスポンスをくれた気がした。こっちを見て、何か返してくれた、ような。
勘違いかもしれない。証明はできない。他の人から見たら勘違い、でもなんて言われてもいい。でも、その一瞬「認識された気がした」という感覚は、配信にも写真にも絶対に乗らない、その場にいた人だけの戦利品だ。
ここで、昼のことを思い出した。
この日、僕は昼飯を抜いて、美容室に行っていた。整えてから行きたかったからだ。
そのレスポンスが、髪を整えたおかげかどうかは、わからない。でも「整えて行ってよかった」と心から思えた時点で、もう自己投資は成功してる。気遣いって、相手に届いたかどうかより先に、自分の姿勢のほうが変わるんだと思う。
僕はこれからもっとなにか掴みたい何かのために準備をもっと頑張ろうと思った。
アイドル限らず、レスポンスとかで反応してくれるのって嬉しいよね、所詮俺、人だもん
アイドルみたいと、アイドルは違う
浴び終わって、一番強く残った言葉がこれだ。
アイドルみたい、は雰囲気や記号だ。アイドルは、あの距離で手を広げて、自分の誕生日の夜に、客席を全部背負って立ってる、本物の本気だ。
記号と実物は、現場で浴びて初めて違いがわかる。配信じゃ伝わらない。
そしてこの違いは、そのまま自分に刺さった。
税理士みたいな人と、税理士は、違う。
資格を持ってるかどうかの線じゃない。本気で全部賭けて立ってるかどうかの線だ。僕は税理士試験を9年やってきて、大学院で2科目免除を取って、最終科目だけが残ってる。実務もできる。傍から見たら十分なのかもしれない。
でも僕はまだ、「税理士みたいな人」の側にいる。
アイドルみたいじゃなくてアイドルになるように。税理士みたいな人じゃなくて、税理士になる。今夜、本物をあの距離で浴びて、自分が越えるべき一線の輪郭が、はっきり見えた。
そもそも推し活なんてしたことがなかった僕の、一回目はこっち👇
行かない時間は、1時間で終わった
冷静になって気づいた。
あれだけ「行こうか、やめようか」で何日も天秤にかけたのに、現場の時間そのものは、たった1時間で終わった。
迷ってた時間のほうが、よっぽど長かった。
なのにその1時間に、神席も、条文の手つなぎも、レスポンスも、これからの燃料も、全部詰まっていた。
行った世界は、こうやって全部見えた。でも行かなかった世界は、永遠に何も見えないまま、比較すらできずに消えていた。
手のひら返しの本当の怖さは、返したあとに初めて、返さなかった自分がどれだけ損していたかがわかることだ。行く前は、その損が損だってことにすら、気づけない。
やる気が出たから動くんじゃない。動いたから、世界が開ける。
それを、1時間という圧倒的に短い投資で、もう一回、体に刻み直した夜だった。
では、8月に向けて、フルスロットルで。
【追記】たぶんアンパンマンのおかげだった
翌日、自分のスマホケースを見て、気づいてしまった。

アンパンマン、けろっぴ、ちびまる子ちゃん、苺。透明ケースに、赤くて丸くて、誰でも一瞬でわかるキャラが勢ぞろいしている。
……これ、卓の真横であの距離だったら、普通に目立ってたんじゃないか。
昼飯を抜いて美容室に行った、あの自己投資はなんだったんだ。整えた髪じゃなくて、アンパンマンが仕事をしていた可能性がある。
でもまあ、それならそれでいい。準備って、自分の中身を整えることだけじゃなくて、相手に見つけてもらえる目印を持っておくこと、なのかもしれない。
アンパンマン、ありがとう。
ぜひ覗いてみてください〜!かわいいです!!
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