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「正しさ」に、少し疲れたら ― 老荘に出会う人生の午後

こんにちは。
Framing|花子です。

本日も読みに来てくださり、
ありがとうございます。

人生の午後になると、
「正しいこと」を頑張るほど、
心が少し苦しくなる瞬間があります。

学び、努力し、徳を積む。
どれも大切なことだけれど、
「そこまで頑張らなくてもいいのでは」
そう思える余白が欲しくなる。

そんなときに出会ってほしいのが、
「老子」と「荘子」。
今まで染みついた価値観を、
そっとほどいてくれる言葉たちです。

今日は、そんな“諸子百家”の言葉から、
いくつかご紹介します📖

よかったら本日も
お付き合いくださいね☕


孔子という人 ― 「いい人でいよう」と思ってきたけれど

諸子百家の中で一番有名なのは、やはり孔子です。
彼は『論語』の中で、たくさんの「正しく生きる」ための言葉を残しました。

「学びて時にこれを習ふ、また説(よろこ)ばしからずや。」
→ 学んだことを繰り返し身につける喜び。

「三人行えば、必ず我が師あり。」
→ どんな人からも、学ぶことがある。

「徳は孤ならず、必ず隣あり。」
→ 徳のある人は孤立しない。必ず理解者があらわれる。

どれも、学校で教わるような「正しさ」の哲学。
まっすぐで、揺るぎない、いかにも“理想の先生像”です。

若いころの私は、こうした言葉を信じて、
「いい人でいよう」と思っていました。

けれど今振り返ると、
それは「いい人に思われたい」という
気持ちだったのかもしれません。

そして、ふと立ち止まって思うのです。
――そもそも「徳」って、何よ。

がんばっても身につけられなかったらしい
あの“徳”というものを、
これからも追いかけていくべきなのか…
もう少し肩の力を抜いて、
「そうなれたらいいね」くらいで、
いいのかもしれない。

孔子の言葉は、今でもまっすぐ届きます。
でも、そのまぶしさに、
ときどき目を細めたくなる瞬間があるのです。


韓非子という人 ― 情に流されず、理を信じる

そして、もう少し現実的な視点をくれるのが、韓非子です。
彼は、「人を信じるより、制度を信じよ」と説きました。

「人を疑うならば使うな。使うならば疑うな。」
→ 信頼と管理は両立しない、という現実。

「法は情に勝る。」
→ 感情より制度。人の好悪ではなく、ルールで動く安定。

「好悪は賞罰を乱す。」
→ 上に立つ者が好き嫌いで人を評価すれば、組織は崩壊する。

「賢臣は上を犯すを恥じず、功を以て諫む。」
→ 賢い人は、上の人の誤りを正すことを恥とせず、功績によって諫める。

一見、冷たく聞こえますが、そこには人間という生きものの感情のもろさを見抜いた上での、現実的な優しさがあります。
韓非子は、「信頼」より「仕組み」を選んだ人。
それは、信じない冷酷さではなく、人の弱さを前提にした思いやりなのかもしれません。



老荘の知恵 ― 力を抜いて生きる

「正論」「ルール」って、もう聞き飽きるほど聞いてきたと思うんです。
そんな時に、出会ってほしいのが、老荘の思想です。

「無為にして治まる」
→ あえて何もしないことで、物事は自然に整っていく。

「無用の用」
→ 役に立たないように見えるものこそ、大切な役割を持っている。

「柔弱は剛強に勝つ。」
→ いちばん柔らかいものが、いちばん強いものを制する。
 押し返すより、受け流すほうが、長く生き残る力になる。

老荘の哲学は、「頑張らなくてもいい」ことの美しさを教えてくれます。
理屈でもなく、感情でもなく、“ただ在る”ことを、静かに許してくれるのです。


長男が小学生のころのこと、
「道徳の授業って、意味なくない?」と
言ったことがありました。
「なんでそう思うの?」と聞くと、

「だって、道徳で先生が聞きたい答えなんて、算数の問題よりも、みんな知ってる。でも、“そうしたいのにできない”ところが、いちばん難しいんだよ。」

まさにそれが、私たち大人が抱えている葛藤。
子どもも、同じなんですね。

「正しいこと」は分かっている。
でも、いつもその通りにできるわけじゃない。
そこが難しいのですよね。

そんな時が老子・荘子の出番です。

老荘は、
役に立たなくていい、弱くていいと説く。
今までの逆ですよね。

でも、
「役に立たなくていいよ」って言われると、
なんだかホッとして、
気づけば自分のやれることをしていて、
結果的に誰かの役に立っていた。

「柔らかくあることが強いんだよ」と言われると、
自分を押し通さなくてもいいかって、
少し力が抜ける。
結果的に、衝突がなくなって
スルスルと解決する。

老子や荘子の言葉は、
逆説的なやさしさでできています。

人生には不思議と、
その“逆説”がいちばん効くときがあるのです。



ド正論の孔子。
会社組織で遭遇する韓非子。
そして、個々に少し疲れたら―
老荘に触れるときかもしれません。

正しさを競うより、
やわらかく生きる知恵を、
静かに思い出していきたいですね。

本日も、
諸子百家を使って心を保つという私の処世術を、
noteに書き留めておきます。


🌿本日の一句🌿

疲れたら、老荘ひらき 深呼吸


📚 出典・参考文献


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