《葬送のフリーレン》アニメ2期予習 第78話「コリドーア湖」

真に世界を救った英雄は忘れられる

第9巻78話「コリドーア湖」、これはまた掴みどころのないエピソードではないでしょうか。

ストーリーはよくある「ちょっと良い話」です。感動したい人は感動できると思います。

ただ、「だからなんなんだ?」と考えると、にわかにはわからないですね。少なくとも、私はわからなかったです。

現時点での私の理解では、これは前の第8巻77話「竜の群れ」とセットになっていて、ヒンメルが何のために魔王討伐を目指したのか(平和な日常を当たり前のものとして取り戻すため)を描くものです。

そして、とても興味深いのはこれらのエピソードが次のテーゼを示していることでしょう。それは、「英雄ヒーローが真に世界を救うためには忘れられなければならない(覚えられていてはいけない)」ということです。

なぜそういう話になるのかは上の記事を読んでみてください。

しかし、ヒンメルはそんなことまで考えていたんですね。人生何周目なのでしょうか?

ヒンメル像と日記の謎

細かい話をします。

第78話「コリドーア湖」のパッと見の表向きのストーリーは、フリーレンがヒンメルの思い出の品を取り戻してホッコリするというシンプルなものです。

けれども、状況はかなり複雑で不可解です。

約80年前に勇者一行はこの町を救っており、ヒンメルはこの町の英雄になりました。(「子どもの頃からの憧れだったんだ。町の皆もその自伝を欲しがっている」)

廃墟になった修道院の書庫にヒンメル像が安置されていました。そして、台座(像の足下)にはヒンメルの日記が置かれていました。修道院は結界で封印されています。

せっかく作られた町の英雄・ヒンメルの像が、通常は人の入らないであろう修道院の書庫の中にあるのはなぜなのでしょうか?

像が作られた当初はもっと目立つ場所に設置されていたと考えるのが自然です。

これらの事象はぞれぞれ無関係なのかもしれませんが、面白くするためにストーリー仕立てにすれば…

ヒンメル像を船で修道院の書庫に運び込み、像の足下に日記を置き、修道院を結界で封印した何者かがいた、ということになります。

それは何者なのか?

フェルンはこの結界を「あまり強力な結界ではありません」と言っています。フリーレンの見立てでは、「何十年も前の物みたいだから・・・(あまり強力ではない)ね」ということです。つまり、結界が張られた当時はもっと強力な物だったのでしょう。

ですから、それなりの実力を持った魔法使い(ただ、フランメやミリアルデと比べる程の実力ではない)でしょう。

私にはそれくらいしかわかりません。

ちなみに、単行本第15巻特装版付属の小説「僧侶の取り引き」は、ヒンメル像を離島に運ぶ船にザインが乗り込むお話です。