黄金郷にはタイムマシンがある?/ゼーリエ暗殺計画の帰趨|『葬送のフリーレン』読解・考察
アホだと思われるのが嫌なので今まで書かなかたのですが、以前から薄っすらと「黄金郷(ヴァイゼ)にあるのはタイムマシン的な何かでは?」と感じていました。そのお話をしながら、最後にゼーリエ暗殺計画の帰趨について予想します。
ヴァイゼには何かがある
ヴァイゼには何かあります。
レルネンがゼーリエの機嫌を損ねてでもヴァイゼの封印・復活にこだわったこと。(第10巻93話)

フラーゼが査察に入っていること。(第14巻130話)

レルネンの「心当たり」がヴァイゼにあること。(第15巻140話)

この辺りから明らかです。
レルネンの心当たり
このレルネンの心当たりが何なのか?というのは、はっきりしませんが、
「神話の時代の大魔法使い」であるゼーリエ暗殺計画に対抗するための何か
神話の時代に詳しいデンケンが関わっていること(デンケンは「ゼーリエ暗殺計画」については「何も知らん」のに、ゼンゼに質問を促していますし、ゼンゼもデンケンに「聞きたいことがある」と会いに行きました。これはデンケンが神話の時代に詳しいからです。第14巻132話)
ヴァイゼとはドイツ語のWeise(賢者)であること
などから、おそらくは賢者エーヴィヒに関わる何かです。
となると、エーヴィヒの魔導書か魔導具でしょう。
ここまでは何度も書いてきましたし、わりと素直で素朴な予想だと思います。
時空転移魔法を使う魔導具
問題はここからです。
「ヴァイゼにはタイムマシンがあるのでは?」というのは、時空転移魔法を使う魔導具があるのでは?ということです。
なぜ時空転移魔法で、なぜ魔導具なのか?
フランメは不可逆性の原理(時間は決して巻き戻らない)の研究をしていて、その成果をフリーレンが受け取ることになるだろうと予言しています。(第12巻116話、第13巻122話「ティタン城塞」)


ですから、時空転移魔法がストーリーのどこかに登場することはかなりありそうなんですね。
じゃあ、なぜそれがヴァイゼで登場すると考えるかというと、デンケンが「せめて未来に…」と言っているからです。(第10巻97話)

デンケンは、マハト対策のために支配の石環、エーヴィヒ、神話の時代についてルティーネの図書館で調査するうちに、ヴァイゼに眠っているもう一つの魔導具のことを知ったのではないか。それが念頭にあって「せめて未来に…」と最期に呟いたのではないか?ここは私の直感です。
じゃあ、なんで魔導書ではなくて魔導具なのか?
これは南の勇者が未来人であることを前提にしています。(南の勇者=未来人説についてはここでは省略します)
これまでに勇者が魔法を使っている描写は一切ありませんから、南の勇者が魔法を使っていたと考えるより、魔導具を使って未来から来たと考えた方がすっきりするからです。
南の勇者とシュラハト、ゼーリエ暗殺計画の帰趨
南の勇者とシュラハトの戦いでもこの魔導具が使われたのではないでしょうか。だから、シュラハトは南の勇者との戦いをフリーレンに見せたくない。(第10巻89話)

そして、南の勇者とシュラハトは時空の狭間で今も戦い続けている。(第7巻63話)

レーヴェとクレマティスのやり取りから、「ゼーリエ暗殺計画」は、「ゼーリエの死」ではない落としどころで決着すると思いますが…(第15巻139話)

南の勇者・シュラハトと同様にゼーリエを一時的に別の時空間に移動させてしまえば、「大魔法使いゼーリエは死んだ」と世間(世界)を欺くことができます。(この辺りは『シュタインズ・ゲート』から発想しています)
どうも重要なのは世界に広がるイメージらしいのです。(第14巻137話)


ですから「世界を欺く」というのは、各勢力が一応は納得できそうな妥協点なんですね。
そんなわけで、ヴァイゼにはタイムマシン(時空転移魔法を使う賢者エーヴィヒの魔導具)があると予想してみます。
余談)魔王は生きているのか死んでいるのかどこにいるのか
「タイムリープを利用した魔王討伐計画」を前提にすると、魔王が生きているのか死んでいるのか、一体どのような状態にあるのかは悩ましいところです。
クヴァールのようにわかりやすく封印されているわけではないことは確かです。(それなら魔族たちが気付きます)
生きている(フリーレンがこれからタイムリープして殺す)とも言えますし、死んでいる(フリーレンがタイムリープして殺した)とも言える、不確定な状態なんですね。
南の勇者やシュラハトと同じように(そして今回の予想が正しいならゼーリエがそうなるように)、どこか別の時空、時空の狭間に飛ばされているのかもしれません。
追記)
エーヴィヒの魔法技術のレベルはよくわからなくて、というのは彼女の魔導書を見ると、現在はできていない魂の観測ができていたようにも思えるからです。レルネンがエーレに見せた支配の石環だって、術式は再現しているけれども効果は発揮しないものでした(第9巻83話)。


レルネンが「心当たりがあるとかで」ヴァイゼに向かった時点では、まだ影なる戦士の情報は持ってないはずです。 デンケンもゼンゼと会ってから知ったはずで、それまではフラーゼへの対抗ということで(おそらくは聖杖法院に)根回しをしています。だから、レルネンの心当たりが影なる戦士に関係するものとはちょっと考えにくい。大陸魔法協会と昔から対立している魔導特務隊(というかフラーゼ)に関係する何かでしょう。
このあたりは(何度も書いていますが)、「バックグラウンドの説明がレーヴェよりもフラーゼが後回しになっていることから裏で糸を引いているのはフラーゼ」というメタ読みとも整合します。
遺体が見つからないといえば、南の勇者と魔導特務隊に殺されたラントの両親です。フラーゼは特殊な魔法を使っていそうです。(第15巻144話)

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