デザインの「コツ」は、地味で面倒な普通のコトにある
アートディレクター・インタラクションデザイナーでS5 Studios代表の田渕将吾さんのイベントに参加した気づきは、
やっぱり、面倒な普通のことを、ただただ長期間やることが、結局大きな武器になっていくんだな、ということ。
そして、普通なことをやるときに重要なのは「コツ」を掴むためにやっているという意識を常に持っているかどうか。
なんですよね。
この話は、メジャーリーガーの菊池雄星選手が分かりやすく語っています。
スポーツっていうのはコツをいかに掴むかなので、コツを掴むために練習すること。その練習量を3年間、誰にも負けないくらいやってきましたから。
ですから、1+2、2+2っていうふうに少しずつ階段を登るようなイメージを持ちたいんですけど、実際はやっぱりプラトー(停滞)があって、そこから「あ、これだ!」っていう何かに掴む瞬間がある。
そのために練習が大事で、コツを掴むための練習なんですね。100回練習する人よりも、1000回練習する人のほうがコツを掴むチャンスは10倍あるわけです。
だから結果的には「いっぱい練習しようね」って話になるんですけれども、ただ練習の量が大事だと思ってやる人と、「練習はコツを掴むためにあるから量が大事だ」と思ってやる人では、結果が変わってくると思うので。
なので、コツなんですよね。
「練習の量が大事だと思ってやる人と、『コツを掴むために量が大事だ』と思ってやる人では結果が変わる」って、ほんとうに名言だと思います。
デザインも身体的な作業なので、スポーツと似ているところがあります。
田渕さんは膨大なインプットの整理術を「感覚をデザインに変えるためのステップ」と表現していましたが、これは「感覚をデザインに変える“コツ”」とも言い換えられます。
有名な人は“普通”を当たり前にやっている
カンヌライオンズという国際的な広告賞があります。ここで賞を獲った博報堂のプランナーは「過去のカンヌライオンズの受賞作をすべてまとめて研究した」と、当たり前のように話していました。
有名なコピーライターの方と話す機会があったときも「過去のコピー年鑑のコピーをすべて模写したことがある」と、さらっと言っていました。
田渕さんも、菊池選手も、賞を獲るプランナーも、コピーライターも、本人は「当たり前のことを淡々とやっているだけ」という意識なので、何も特別だと意識していないのだと思います。
ただただ、仕事でより価値を出せる「コツ」を掴むために、やるべきことを膨大な量・長期間やっているだけ。
そこにモチベーションなどありません。ただ「やったほうがいいから、やる」。
だから、有名な方々が普段このことを話したりしません。当たり前すぎて、話題にすらならないんですね。
でも他人から見たら、それって実はなかなかできないことだったりします。
「普通」を積み重ねるための習慣の魔法
私も副業でメンターサービスをしていますが、これは経験と実績のある現役のデザイナーさんには全員やればいいのになーと思っています。
そのためにやり方を公開していますし、仕組み化できれば1人で50名程度は見れるはずなんです。
でも、話を聞いてみると「なかなか難しい」という声が多い。
自分には「5年間の積み重ね」として普通にやっているメンターサービスでも、他の人から見ると高いハードルになっているんですよね。
だからこそ、地味で面倒な普通のことを、長期間淡々と続けるには「習慣」にするしかないのです。
習慣とは、“しないと落ち着かない”仕組み
精神スキル「がんばる」とか、「新しいことを始める高揚感」は短期的には効果がありますが、持続しません。
英語学習やダイエットなどで何度も挫折するのは、このためです。
だからこそ必要なのは習慣の「仕組み化」です。
これは「意識しなくても、しないわけにはいかない環境をつくること」。
私のメンターサービスに契約していただいているメンティーさんは自習室を契約し、自宅ではなく朝や仕事帰りに学ぶ場所を固定することで、「誘惑を減らし、やらざるを得ない環境」をつくっていました。
これはとても良い「仕組み化」です。
デザインスキル向上のおすすめ習慣
業務が来たら「必ず1つ新しいことに挑戦する」とルール化しておくこと。
・ギャラリーサイトで見つけた素敵なレイアウト
・フォントや画像のあしらい
・ファーストビューの演出
など、なんでもOKです。
小さなチャレンジでかまいません。
そして、初級者であれば模写は必須です。文字間や余白、フォントサイズなど、細部の作り込みは模写しないと身につかないからです。
「細部の解像度が、デザインのクオリティを左右する」ことを、模写を通して体感してみてください。
習慣は“長期視点”で改善を回す
習慣にできなくても、落ち込まないでください。習慣のコツは「仕組み化」と、「1日や2日休んでも落ち込まない心」です。
うまくいかない時は、PDCAを回すだけです。続けられないのは、あなたが悪いのではなく、仕組みが悪いだけです。
仕組みを見直し、改良し、再開するだけ。
それができる“心の柔らかさ”こそが、習慣の最大のコツかもしれません。
最後に、ポッドキャストのお知らせ
現職のデザイナーと一緒にポッドキャストを始めました。
「デザインの学び」について、ちょっとタメになる話をしているので、ぜひフォローしていただけたら嬉しいです!
