見出し画像

こんなにうるさいとは思わなかった。/「ペットショップは悪」って誰が決めた?」【第5話】

長編シリーズ第5話です。
今回は、「実際に言われたことある」こんなセリフです。

「返品したい」


「こんなにうるさいとは思わなかった。返品する」


ペットショップで長く働いていると、
それはまぁ、いろんなお客様と出会うわけです。


嬉しかったことは、たくさんあります。


逆に、

「いや、それはちょっと……」

と思ったこともあります。


今回は、
その中でも今でも覚えている話です。


犬をお迎えしていただいて、数日後。

その方から連絡がありました。


何かあったのかなと思って話を聞いてみると、
言われたのが、


「こんなにうるさいとは思わなかった。返品する。」

でした。


……正直、腹が立ちました。


なんじゃそりゃ。って感じ。


犬だから、鳴きます


当然。

犬だから鳴きます。


もちろん、
あまり鳴かない子もいます。


よく鳴く子もいます。


環境が変わって不安になれば、
鳴くことだってあります。


ショップでは静かだった子が、家に行ったら鳴くこともあります。


逆に、ショップではよく鳴いていたのに、
新しい家では落ち着く子もいます。


私たちだって同じじゃないですか。


知らない場所に連れていかれて、

知らない人と暮らし始めて、

今まで一緒にいた犬もスタッフもいなくなって。


「今日からここがあなたの家です」


と言われたって、
すぐに慣れるとは限りません。


犬だって不安なんです。


それを数日で、

「思っていたのと違う」

と言われても。


って感じです。


「返品」という言葉は、違和感がある


ペットショップで働いている以上、
「販売」という言葉は使います。

「契約」も使います。

「価格」もあります。


そして、犬や猫を迎えるためにお金をいただきます。


でも、

「返品」

という言葉を犬や猫に対して聞くと、
私はどうしても違和感があります。


服を買ったみたいに
サイズが合わなかったから返品。


家電を買ったみたいに
思っていた機能と違ったから返品。

みたいな。


まぁ、
いまどき服や家電でも返品はなかなかできないかもですが。。


ここで終わったらただの悪口


当時は、
かなり腹が立ちました。


今でも、

なんじゃそりゃ。

の気持ちはあります。


でも、店長として考えると、
それだけで終わっちゃダメなんですよね。


なぜ、その人は、

「犬との生活はこんなものだと思わなかった」

という状態で迎えてしまったのか。


そこは、
私たち販売する側も考えなきゃいけない。


ちゃんと説明できていたのか。


犬は鳴くこと、トイレを失敗すること、

ケガをするかもしれないし、

家具を壊すかもしれない。


そこまで、お迎えする前に想像してもらえていたのか。


「説明しました」

で終わるんじゃなくて、


本当に伝わっていたのか。


そこまで考える必要があると思っています。


「飼ってみないと分からない」はその通り


ただ、どれだけ説明しても分からないことはあります。


初めて犬を飼う人に、

「夜鳴きすることがありますよ」

と言っても、

実際に夜中に鳴かれる大変さまでは分からないかもしれません。


「トイレを失敗しますよ」

と言われても、

仕事から疲れて帰ってきたら床にうんちがある生活は、
実際にやってみないと分からない。


でも。
これは仕方ないと思うんです。


私たちだって、何かを初めてやるときはそうなります。


想像と現実が違うことなんて、いくらでもあります。


だから、

「思っていたより大変だった」

と思うこと自体は普通のことです。


問題は、その次です。


「大変だった。じゃあ、どうしよう」


できればこっちを一緒に考えたい。


うるさくて困っている。

じゃあ、なぜ鳴いているんだろう。


寂しいのか、環境に慣れていないのか、


接し方を変えたら落ち着くのか、


じゃぁ、どうやっていこう。


「こんなはずじゃなかった」から、「返品します」までの間に、
できることはたくさんある。

と、思う。


そして、
そのときに頼ってもらうのも、
ペットショップの役割なんじゃないか。

とも、思う。


「売ったので、あとは頑張ってください」

ではなくて、

「困ったら相談してください」

と言える店が、本当のペットショップなんじゃないか。

とは、思う。


そんな感じなのです。



~あとがき~

6連勤が昨日で終わり、
今日が休みで、
また明日から連勤スタートなのです。


なんとなくパソコンの前に座り、

youtubeやNetflixを再生しながら

このnoteとかブログ書いたり仕事したり。


こんな休み、とても好きです。


現場からは以上です。笑


いいなと思ったら応援しよう!