転職を考えた昼下がり@ひとりがたり㉕
仕事の昼休憩中、某転職サイトから白金なスカウトメールが届いた。
自分の市場価値を確かめておきたくて、転職サイトにはいくつか登録している。今すぐ転職したいという気分なわけではないので、本当にただただ市場価値を確かめるためだけだ。そういう心持ちで登録しているので、電話がかかってくる案件は面倒に感じ、かかってきてもスルーしている。新たな転職サイトに登録するとしばらくは頻繁に電話がかかってくるのだが、全てスルーし続けているとやがてかかってこなくなる。今年度はほとんど電話はかからなくなっていた。
今の職場と似たような案件のスカウトメールはしょっちゅう来る。そのたびに、そこで働く自分を一度は想像してみる。
自分のことを一切知らない人たち相手に、仮面をかぶりながら働き続ける自分が浮かんでくる。どこかのタイミングで仮面をはがそうと機会をうかがい……と、想像して「あ、面倒くせっ」となる。スカウトメールはそのままスルーする。
システム的なところで不満はあるものの、今の職場の人たちに対して不満があるわけではない。良い人たちに囲まれているし、私自身の勤務年数が長くなったことで自由奔放にやらせてもらっていることも多い。スカウトメールを通して、その再確認ができるという点だけでも、一応転職サイトに登録しておくメリットは感じている。
それに、スカウトメールに載っている案件はほぼ全て今の年収と同じか低いところである。それを見ると、あー、私は相場よりはちょっとはお給料をいただいているのかと思い、ちょっとしたしんどさくらいはスルースキルで乗り切らなあかんなあなんて思ったりもする。今の職場は融通がきくところも多々あり、年収だけでは判断できないメリットがある。
そんな私だが、先日私にとって非常に興味深いスカウトメールが届いた。表示されている年収には幅があるものの、最低額が今と同じ。働く環境も良さそう。何より、任せたい業務というものが魅力的であった。今の職場では、到底実現できなさそうなことを任せてもらえるのだ。
初めてワクワクした。
転職サイトに登録はしていたが、今回初めてちゃんと「転職」を意識したかもしれない。覚えることも多そうで、しばらくはめちゃくちゃ忙しくなりそうだ。ただ、その分やりがいはありそうだし、その仕事の経験を得たあとの自分と、今の職場で10年、20年と続けた自分とでは隨分と違った自分になっていることも想像できた。
面白そう!
読書会関連の企画もそうだが、私の原動力は自分自身がワクワクするかどうかにある。ワクワクしてしまうと、色んなことを放ったらかしにして飛び込んでしまうところがある。仕事に関しては手を抜けるところは抜いているので、全力を出したいなという思いもある。
一方で、こうして読書会やら読書会関連やらのことが出来ているのは、仕事に関してコントロール出来ているからでもある。もし転職して仕事が忙しくなってしまうと、その他のことに本当に手が回らなくなる可能性が高い。家族の理解も必要だし、育児もこれからが忙しくなる。
面白そうだなーと思ってもすぐには飛びつけないもどかしさがある。まあただ悶々としていても仕方がないので、一度話だけでも聞いてみようかと思った次第。いつも閲覧するだけだが、私はスカウトメールを何度か読み返し、初めて返信した。
ところで、今の職場は流れに流されて流れ着いた場所である。私が送ってきた人生で築けるキャリアとしては、ここがMAX。むしろ幸運といって良い環境に身を置かせてもらっている。ただ、読書を初めてから、特に『アルジャーノンに花束を』を読んで読書会をした辺りから、私は自分と職場のズレや違和感を覚えるようになった。読書会初期の頃だから、もう7年くらい前だ。私は職場の人たちとはだいぶタイプが違う。違っているからこそ、そこが私の強みとなっているわけだが、輪の中に溶け込めない要素ともなっている。ずっと浮いている感覚がまとわりついて離れないのだ。こうした違和感は孤独感にもつながるが、幸いにも私は読書会と出会い、自分自身でも彩ふ読書会を立ち上げるに至り、職場とは別の場所で満たすことができた。ただ、そもそもの仕事に関しては満たされているかというと、そういうわけでもない。
振り返ってみれば小学生のころから「地元を出たい」と思っていた人間なので、職場うんぬんというよりかは常に浮いてしまうのかもしれない。なんだ、それは。
とにかく採用担当者とやりとりをして、面談日が決まった。そのあとのやりとりで履歴書を送付することになり「あー、そうやなー、いるよねえ、履歴書、うん、うん、面d」となっているなうな現在。文学フリマ大阪も控えているので、履歴書は文フリが終わってから月曜日にでも作るかーと考えている。採用されなくても別に困るわけではないというメンタルが、気持ちに余裕を作ってくれているので、これまた今の仕事には感謝しなければならない。
私のほうもだが、企業側も当然ながら私がどんな人間かを評価するわけだ。履歴書も送っていない段階では、私のことをほとんど知らない。転職サイトに書いた情報だけが頼りなわけである。
かつてミスドで聞こえてきた就活の話を思い出した。
Aさんはこう言っていた。
「私は就職できなくても良いと思ってるからさ。面接とか30分とかじゃん。たった30分で私の何が分かるのよって感じで。それで全否定された気分になるとか、え、何で?って感じ。あと100社受けるってなったらさ、100分の1しかそれぞれに力を注げないんだよね。就職したくないのに受ける必要ある?」
なんて心強い言葉なんだ!!
約3ヶ月の月日を経て、今Aさんの言葉が刺さっている。ありがとう、Aさん。顔も覚えてないけど。
私がどんな人間なのか、企業側は知らない。このnoteのURLを送りつけたいくらいだ。私の履歴書はこれですよ、と。仕事やプライベートな部分はぼかして書いてはいるが、嘘偽りはない(笑いがとりたいがために盛ることはある)責任感が強く、物事をコツコツと積み上げていける人間であることは、このnoteを読んでいる皆さんにはお分かりいただけているだろう。ここに書いてあることを読んで判断するなら、もうどうしようもなく合わなかったということだ。それはもうどうしようもない。だが、たった30分やそこらの面談で、判断されるというのなら、君たちは私の何を知っているんだねと、声を大にして言いたい。そんな企業なんて、こちらから願い下げである。
えー、何が言いたいかというとですね。
久々の面談でドキドキしてるってことです。
こ、こわいー!!
「今回はご縁がなかったということで……」と言われるのが怖いいいいい!!こっちから断ることは無慈悲にやっちゃうのに、あちらから断られるのはメンタルがやられちゃうわああああん!!!
今の職場に巡るまでの間、しばらく無職だった時期がありましてね。その間に色々と応募したんですけども、書類で落ちることが多かったのですよ。
あと仮に転職したとしてですよ。やっぱり合わんなあと思ってすぐに辞めちゃったら、無職になるわけです。今の職場にも戻れなくなると。なかなかのリスクです。一年間だけお試しとか出来ないものか。グループ企業とかでもないですし無理ですねえ。
ま、話だけでも聞いてみようか気分で面談には挑もうと思います。
転職するにせよしないにせよ、これはまさに進職ってやつですね。ふと思ったけど、あちらも副業オッケーのようなので、もし転職したとしても、今のところに週一アルバイトで入るのもアリかもしれません。
7年前と何が違うかというと、自分の中で「居場所」について考え始めたところです。彩ふ読書会がきっかけですね。彩ふ読書会自体も最初はやりたいからやっていたわけですが、一周年イベントで私は宣言しました。「私が孤独を感じることはなくなりました」と。それからは模索が続きますが、「第三の居場所づくり」というコンセプトは変わらず考え続けています。
で、これは読書会の話。読書会は変わらず第三の居場所づくりではありますが、それを考えているうちに、自分の中では第一の居場所、つまりその人自身にとって一番の安全基地であるべき「家」についても考えるようになっていました。具体的に思い浮かべているのは、重度障害のある方々の「家(暮らし)」です。今の職場は彼らにとっては家から離れた社会的場であり、第二の居場所的な場所になります。私は仕事の範疇ではありますが、これまで彼らが地域社会でつながりを持ち自立していけるように画策してきました。そこにやりがいももちろんあるから続けてきました。
ただ、今は成り立っているように見える生活も、キーパーソンである親や家族が体調を崩したり病気になると途端に成り立たない人が多くいます。また、家で問題を抱えていて、第二、第三の居場所どころではない方もおられます。目の届く範囲、自分でどうにか出来る部分は何とかしてきた自負もありますが、届かない範囲もありました。
第三の居場所づくりといえば聞こえは良いですが、それだけではどうしたって出来ないことがあります。何とかしたくても、私にはどうすることも出来ないというもどかしさは常々感じていました。今の仕事を続けているうちは感じ続けていくしかありません。
そんな心境を知ってか知らずか……知らないはずですが、そこにバシィッと当てはまるような白金メールが来ちゃったら、心動いちゃいますよね。本当にタイミングが良すぎました。仕事や読書会で第二、第三の居場所づくりをしてきた私にとって、大本である「第一の居場所を作りませんか?」というお声がかかったんですから。まさに私の求めていたもの、かつ自分では動き出せていなかった部分にダイレクトアタックされました。
ただねー。
私、今年めっちゃ運勢悪いんですよね。
大きな決断はしないようにしてるんですが……たとえば東京や名古屋あたりではこういう案件も出てくるかもしれませんが、近場で出来るってのは今後なかなかないかもしれません。かといって今の職場も悪いわけではないですし。やらない理由はいくらでも出てくるんですのね。いやー、悩む。本当に悩んでおります。なんでスカウトしてきたんだ(逆ギレ感)
頭で考えても仕方ないんですけどね。出たとこ勝負ですかね。あーーー、頭がごちゃごちゃしていますね。スッキリしたい。無性に走りたくなりました。昔はよく夜に走ってたんですよね。子ども生まれてからは夜に出歩くことが出来なくなってやめちゃったけど、走るの好きなんですよね。走っている間に色々と考え事をして、でも何だか頭がスッキリしてた気がします。
走りたいなー。
ちょうど良い距離に寺もありますし、寺を目指して走ってみようかしら。
寺まで……。
走る……。
寺…。
走る…。
寺。
走る。
寺!
走る!
寺×走る!
寺×走るアンソロジー!

寺×走る アンソロジー
¥500
186ページ
「寺×走る」のテーマで貴方ならどう書きますか? ——本が好きな方のコミュニティ「彩ふ読書会」のスピンオフ企画、「同人誌を作ろう会」の参加者有志でつくったアンソロジーです。5つのエッセイと4つの創作小説を収録しています。
目次
【エッセイ】走る 五段活用/夕月詩葉
【エッセイ】成田山へ行って、廃線跡を走ってきた/ひじき
【エッセイ】ツネちゃんに会いに行く/小嶋蒼空
【エッセイ】このエッセイと一緒に観たい映画 今敏作品『千年女優』と他者の記憶を旅するということを考える/小嶋蒼空
【エッセイ】京都を、走る/吉田ちか
【小説】あなたの知るジョン・レノンは心の中/金梅あのん
【小説】逃避抄/シュシュ
【小説】化け寺/柴野日向
【小説】廃れる前に/ののの
明日の文学フリマ大阪13の「小説|短編・掌編・ショートショート」のブース「こ-47」でちょうど「寺×走るアンソロジー」という本を頒布します。え、いや、ちょっとタイムリーすぎません!?これはもうブースに立ち寄って買うしかないですね!!
「彩ふ読書会」ブースの情報はこちらです。
はい、ふざけましたー。
今日は真面目に語るつもりが、ついやっちゃいましたね☆
急な宣伝失礼しました!
まさか繋がるとは思わず、「あ、繋がる」と思ったら自分を止められませんでした!!でも寺×走るアンソロジーは本当面白い本になりましたので、皆さん買ってちょーだい!!
閑話休題。
前回、頭の回転が若干鈍ってんなという話をしましたけれども、暑かったからかもしれません。今週は曇りや雨が続いて気温が若干ゆるめだったからか、特に鈍りは感じませんでした。暑さが原因だったならこれからは涼しくなっていきますし大丈夫かな?来年の夏がまた厳しそうですが……また気にしておこうと思います。
さて、若干おふざけもしましたが、いよいよ明日は文学フリマ大阪13ですね!あとはもう楽しむだけ!なんですが。ワタクシ、今日無事にホームセンターには行けたんですけども、お目当てのものが見つかりませんでした……。ブースデザインは通常バージョンでいこうかと思います。
あと、ホームセンターに行くついでに妻に文学フリマの話をしたんですが、昔お世話になっていた大先生が来場されるかもしれないという情報を知ってしまい……戦々恐々としております。えーーーー会いたいような会いたくないような……でも会えたら嬉しいなーーーー。うおおお、複雑な心境!!
そんなこんなで。あとはフリーペーパー作ったら今日は寝ます。
皆さま!!
文学フリマでお会いしましょう!
最後に。
過去のひとりがたりをまとめたリンクを貼っておきます。では!
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ここまでお読みいただきありがとうございます。宜しければご支援よろしくお願いいたします!