結果はCMの後…ならぬ大学病院で
時は、去年、2023年6月のお話。
その前年、初めての大腸内視鏡検査でポリープが4つ見つかりまして、今年も大腸内視鏡をしないといけないですね、と。
もうね、2回目です、2回目。
経験ってのは大事なもんですね。
例によって2時間以上に及ぶ下剤攻め。
去年はマグコロールというスポーツ飲料のようなおいしい下剤だったのですが、おやおや、なんか去年と違うぞ。

モビプレップという下剤に変わってる。
「あの、去年と違うんですけど」
「こっちの方がよく効くんですよ」
いや、マグコロールも十分すぎるほど効いてましたが。
これ以上効くってどういうことですか。
これ以上効いたら、便意来てトイレ行くまでの間に間に合わなくなる方向性しかないじゃないですか。
そういえば、内視鏡検査の時は替えのパンツ持っていったほうが良いって話聞いたけど、そういうことだったのか。
とりあえず飲んでみる。
マズい。
これはマズい。
梅ジュースのような味付けがなされてるが、なんだかすごく飲みづらい。
なんだろう、味とかそういうレベルを超えて、体が迎え入れるのを拒否している。
よし、気を紛らわせよう。
こんな時のためにわざわざ持参してきたアイテムを使おう。

Switch登場。
普段ゲームとか全然しないんだけど、とりあえずこれで気を紛らわせてマズい下剤を飲み続けよう。
後日談ですが、この時プレイしたゼルダはその後1度もプレイされることなく、それどころかSwitch自体起動されず眠ったままです。
歳を重ねるとゲームが楽しくなくなるの、なんでなんでしょうね。
人生の残された時間が刻一刻と減っていくのが分かるから、ムダな時間を使いたくないからなのか。
いや、その割には、他のムダな時間の浪費は重ねているような気もするな。
なんとなく「結果が見える浪費」なら納得できるような気もする。
気のせいかもしれないけど。
さて、このマズい梅ジュースの飲み方なんですが、コップ1杯を15分ほどかけてゆっくり飲みます。
その後半量ほどのお水を飲みます。
そしてまた、まずい梅ジュースをコップ1杯を15分ほどかけて飲みます。
そして、水。
これを3時間繰り返します。
これを拷問と言わずしてなんと言おうか。
けど、隔離された個室で、延々と下剤を飲んで。
トイレに駆け込んだらお尻からおしっこが出る感覚で。
浮世離れ感からか、ちょっと楽しくなってきてしまいます。
しかし、この前年もそうだったんですが、私なかなか、便が透明になって検査OKにならないんですよね。
きちんと前日から検査食セット食べてるのに。
腸にゴミが溜まってるのかな。
聞くところによると、内視鏡検査の猛者たちはもっと前から準備した食事に切り替えているらしい。
ガチ勢恐るべし。
というわけで、もう時間も来たし、全部飲んだし、まぁいいでしょう、みたいなノリでようやく検査になりまして。
「では鎮静剤いれますね」
「ふぁーい……」
と答えた次の瞬間には、知らないベッドでお目覚め。
鎮静剤最強。
なんだかんだ終わって検査結果を知らされに先生のところに呼ばれ薄暗い部屋に通されます。
「ポリープがあったので、ちょっと大学病院の方に行ってもらえますか?」
「はーい」
そう、私は何の疑いもしなかったのです。
だって、以前に
「小さなポリープはその場で切除しますが、ある程度大きかったら病院での処理になりますね」
って聞いてたんです、確か。
なので、100%純粋に、完全に
「あぁ、1センチくらいのポリープがあったのかな」
と信じてました、純粋に。
むしろ、
「めんどくせぇなぁ」
くらい思ってました。
本当は、先生、その時分かってたんですよね
癌だって
だって、後日送られてきた人間ドックの検査結果に

って書いてくれてるんだから。
てゆうか、内視鏡してるその場で、
「あれー?これって。うーん。」
「癌だね」
みたいな会話されてたんでしょうね、きっと。
そんなことつゆ知らずスヤスヤと眠っている私。
ある意味、その場に立ち会っていたかった気もしますが、知らされてると怖いので、知らないほうが幸せだったのかもしれません。
だから、人間ドックでは何も教えてくれなかったのかな。
もし知らされてたら、大学病院行って正式に判断されるまで、きっと色々考えて不安になったりするかもしれませんしね。
優しさだな、きっと。
というわけで、なんの疑いも、不安も、恐怖も、持つこともなく。
この年は検査時のガスもお腹から抜けて、念願の1人で打ち上げをして。

癌細胞さんを腸内に飼ったまま、能天気に大学病院に行く日を待つわけでした。
次の話
