20.古代ギリシャの嘘③
画像は以下のサイトから転載。
前回、前々回と、古代ギリシャのあえて保たれている誤解、曲解についてお伝えしてきました。
世界の恥
バビロンに強制移住させられたユダヤ人は、バビロン捕囚から解放されたあと、全員がエルサレムに戻ったわけではありません。
バビロンに残った人たちもいれば、ペルシャの征服行動に従って、エジプトやギリシャに定住した人たちもいました。
紀元三世紀生まれのカエサレアのエウセビオスは、『福音の備え』でこう記しています。
マギたちはペルシャだけでなく、かれらの住むあらゆる国で、かれらの先祖の掟と秘儀の入門儀式を守りながら、自分の娘と結婚するのだ。
バビロンから逃げ出した悪魔崇拝者の連中です。秘儀にまつわる噂のなかには人身御供の習慣もありました。
アルカイック期のギリシャは、バビロンの邪教ユダヤ人とカルデアのマギの教えを完全に受け入れ、これまでの信仰体系を打倒しようとしました。
ディオニュソスはオリンポス十二神に数えられることのある、豊穣とお祭りの神です。

アレキサンドリアのクレメンスはこのように著書に書いています。
ディオニュソスに奉献された競技とちんこは、世界の恥であり、その致命的な影響力でかれらの生活に浸透していた。
この出来事(神話)を神秘的に記念するために、ディオニュソスを讃えるちんこがさまざまな都市で掲げられる。……これこそ、かれらが狂乱に身を任せ、バッカナールを演じさせるハデスとディオニュソスなのである。それは酩酊のためというよりも、恥知らずな儀式を行うためである。
バッカナールは、ワインの神バッカスの酒宴の踊りです。ディオニュソスはバッカスとしても知られていました。
そしてちんこ崇拝は、先にお伝えしたとおり、イスラエル人が十世紀に渡って崇拝してきたバアルから来ています。ちんこは柱やオベリスクなどに象徴されます。
ディオニュソスの儀礼の創始者は、魔術師オルフェウスです。

オルフェウス教の伝承では、時間エーテルとカオスを司るのは時の神ズルワーンにあたるクロノスで、クロノスによってつくられた卵からパネスが産まれます。

パネスは世界の創造主で、両性具有の神であり、二匹の蛇に絡みつかれた姿であらわされます。
二匹の蛇が巻きついた杖をカドゥケウスといいます。多くの医療団体がこのシンボルをロゴに使用しています。

これはヘルメスの杖で、ヘルメスは神々の使者であり、旅人の守護者であり、死者を死後の世界へ導く者であり、夢を運ぶ者であり、商人、商業、泥棒の守護者でした。
医療機関が「死後の世界へ導く」シンボルを使用しているのです。
世界保健機関、WHOのロゴも杖と蛇ですが、こちらはアスクレピオスの杖で、アスクレピオスは医療の神として知られています。このシンボルも多くの医療団体で用いられています。
医療の神だから問題ないのだ、というわけなのですが、むしろなぜ二千年以上も前の神話と人物をわざわざ引っぱり出してくるのかが疑問です。蛇はキリスト教徒にとってはサタンの象徴であり、医者も人気商売、と考えると、非常に奇妙なことです。
魔術師オルフェウス
オルフェウスはミューズの息子で、音楽家でもありました。オルフェウスが竪琴を弾くと、動物や木々、岩さえも踊り出したといわれています。
妻のエウリュディケがヘビに噛まれて死んだので、連れ戻すために冥界ハデスに下りました(おなじみの冥界下りです)。オルフェウスは歌と竪琴で、スティクス川の渡し守や、宮殿を守るケルベロスを魅了しました。その音楽は冥界の王とペルセポネの心を動かし、妻を取り戻します。
オルフェウスはギリシャ人のあいだでは、トラキアから来た外国人とみなされていました。
トラキアはバルカン半島南東部にあったかつての地名で、紀元前五一六年ごろ、大部分がペルシャの支配下になった地域です。
プリニウスは、『博物誌』の中でこう記しています。
オルフェウスは外国からかれの祖国に魔法を持ち込んだ最初の人物であり、トラキア全土に魔法がなかったならば、迷信は医学から発展したものであっただろう。
つまりトラキア「に」来たのです。
紀元一世紀の地理学者ストラボンの『地理誌』にはこうあります。
オルフェウスはシコニア人の魔術師で、最初は音楽と占い、神秘的なイニシエーションにまつわる乱交のお祭りで金を集めていたが、やがて自分にはもっと大きな価値があると考え、大勢の信者と権力を手に入れたという。
引用ばかりで申し訳ないのですが、今度はプラトンの『国家』からです。
托鉢僧の預言者たちが金持ちの家の戸をたたき、生贄や祝祭の遊びで自分や先祖の罪を簡単に償うことを約束したり、お守りや祈祷で善悪の敵を神の助けによってわずかな料金で追い払うことを約束したりする。
かれらはムサエウスやオルフェウスが書いたと公言する書物に訴え、街全体の心を奪い、「魂を煉獄から救い出す」と約束する。わたしたちがかれらの言うことを聞かないとしたら、わたしたちがどうなるかはだれにもわからない。
狂宴の押し売りです。町の指導者やお金持ちが了承したら、もちろん次は生贄集めです。
オルフェウス教の儀式の一部には、ディオニュソスを象徴する人物を、擬似的に、あるいは実際に「解体」することが含まれていたと考えられています。神話でタイタンたちに引き裂かれて食われたからです。
そのあとディオニュソスは蘇るのですが、これもメソポタミアから連綿とつづく死と再生=豊穣です。
ディオニュソス崇拝
マイナスと呼ばれるバッカスの女性崇拝者たちは、神話を再現するために、恍惚とした熱狂状態に陥り、生きた雄牛を素手と歯で引き裂いたと考えられています。雄牛は神の化身だったからです。
そして雄牛といえば、バアル、モロクです。
アレクサンドリアのクレメンスはこう報告しています。
わたしは、真理の言葉によって、それらに隠された魔術を正しく暴露する。
……バッカナールたちは、狂乱のディオニュソスを讃えるために乱交を行い、生肉を食べることで神聖な狂乱を祝う。蛇に巻かれた彼女らは、犠牲者の部位を分配しながら、エヴァの名を叫ぶ。エヴァによって間違いがこの世に生まれたからである。
バッカスの乱交のシンボルは、聖別された蛇である。
ディオニュソスの儀式は、悪魔ディーヴァを崇拝するマギの黒魔術に由来するようです。
紀元前六世紀の哲学者ヘラクレイトスは、このように記しています。
もしかれらが行列を行い、恥ずべき部分(ちんこ)に賛美歌を歌うのがディオニュソスのためでなかったら、それは最も恥ずべき行為であったろう。しかし、ハデスとディオニュソスは同じであり、その名誉のためにかれらは狂い、バッカンの儀式を祝うのである。
アレクサンドリアのクレメンスはこう伝えています。
夜の放浪者たち、魔術師、バッカンテス、マイナス、そして入門者たちに対して、死後の拷問で脅し、火で脅している。かれらが秘儀の入門だと信じているものは、邪悪な方法で祝われているからだ。
いつの時代も、勧誘の際はいい顔をして近づいてくるものです。
紀元前340年にさかのぼるとされるデルヴェニ・パピルスには、マギの「呪文」について記されています。この「呪文」は、儀式で唱えられる一連の単語やフレーズのことです。
「無秩序をもたらすダイモンをなだめることができる……それゆえ、マギたちは、まるで償いをするかのように、この生贄を捧げる。ディオニュソスの入門者は、マギと同様に、まずエウメニデスに生贄を捧げる」
古代ギリシャ人もしっかり乱交、生贄を行っています。
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