中小企業が実際に被害を受けたサイバー攻撃、よくあるパターン3選
「うちは小さい会社だから、サイバー攻撃なんて関係ない」
こう思っている経営者の方、実は最も危険な状態にあるかもしれません。
2024年の中小企業のランサムウェア被害件数は2023年より37%増加しており、対策が比較的手薄な中小企業の被害増加が顕著になっています。 また、帝国データバンクの調査では、企業の32.0%がサイバー攻撃を受けた経験があると報告されており、直近では中小企業の被害が急拡大していると指摘されています。
「規模が小さい=安全」ではありません。
むしろ、セキュリティ対策が手薄な中小企業こそ、攻撃者に狙われやすい現実があります。この記事では、中小企業が実際に被害を受けているサイバー攻撃のパターンを3つに絞って解説します。
パターン① ランサムウェア:業務が完全に止まる
どんな攻撃か
ランサムウェアとは、会社のPCやサーバーに侵入し、データを暗号化して使えない状態にした上で、復元と引き換えに身代金を要求するマルウェアです。
実際に起きていること
ある企業では、一部のPCでデータが暗号化されていることが発覚し、被害が及ぶ恐れのあるサーバーなどの停止を余儀なくされ、業務がストップしました。完全復旧までには約4カ月かかり、復旧費用には1〜2億円が見込まれました。
中小企業にとって、数カ月の業務停止は会社存続に関わる危機になり得ます。
主な感染経路
フィッシングメールの添付ファイルを開いてしまう
VPNの脆弱性を突かれて侵入される
セキュリティパッチが当たっていないPCを狙われる
最低限の対策
OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つ
重要データを定期的にバックアップする(オフラインにも)
不審なメールの添付ファイルは開かない
パターン② ビジネスメール詐欺(BEC):気づかないまま送金してしまう
どんな攻撃か
取引先や社長になりすましたメールを送り、従業員を騙して不正送金させる詐欺です。フィッシングメールと違い、特定の会社・個人を狙って精巧に作られているため、「自分は引っかからない」という人でも被害に遭うケースがあります。
実際に起きていること
IPA(情報処理推進機構)の調査によると、中小企業が受けたサイバー被害のうち「不正送金を促すビジネスメール詐欺やフィッシングサイト」が上位に挙がっており、被害額は1000万〜1億円未満に上るケースも報告されています。
「いつもの取引先から口座変更の連絡が来た」
「社長から急ぎで送金するよう指示が来た」
こうした場面で被害が起きています。
主な手口
取引先を装った「振込先口座変更」メール
社長・上司を装った「緊急送金指示」メール
メールアドレスが本物とほぼ同じ(微妙に違う)
最低限の対策
口座変更・送金依頼は必ず電話で確認する
メールアドレスのドメインを必ずチェックする
「急かしてくる内容」は一度立ち止まって確認する
パターン③ 不正アクセス:気づかないまま情報が流出する
どんな攻撃か
パスワードの使い回しや、VPNの脆弱性などを突いて社内システムに侵入し、顧客情報・取引先情報・社内データを盗み取る攻撃です。ランサムウェアと違い、侵入されても気づかないまま進行することが多いのが特徴です。
実際に起きていること
IPAの調査によると、不正アクセス被害を受けた企業のうち「IDパスワードをだまし取られた」との回答が36.8%、「取引先やグループ会社等を経由して侵入」との回答が19.8%あり、サプライチェーン上のリスクが明らかになっています。
自社だけでなく、取引先を経由して被害が広がるケースも増えています。「うちが狙われることはない」ではなく、「うちが踏み台にされる」リスクも現実にあります。
主な侵入経路
パスワードの使い回し・推測されやすいパスワード
古いVPN機器の脆弱性
フィッシングメールによるID・パスワードの窃取
最低限の対策
パスワードは使い回さず、複雑なものを設定する
二段階認証を導入する
VPN機器・ソフトウェアのアップデートを怠らない
まとめ:「うちには関係ない」が一番危ない
3つのパターンに共通しているのは、
「自分の会社は大丈夫」という油断が入口になっていることです。
サイバー攻撃は、大企業だけの話ではありません。
むしろ対策が手薄な中小企業こそ、狙われやすい時代になっています。
まずは今日から、パスワードの見直しと二段階認証の設定から始めてみてください。
📖 参考情報
👉 政府広報オンライン「ランサムウェア、あなたの会社も標的に?」
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