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10年を越えて見えてきた、いわきアカデミアの変わらないもの

「いわきアカデミアって、何を目指しているんですか?」

そう聞かれるたび、私たちは設立当初から変わらない4つの「基本理念」を大切に説明してきました。

いわきアカデミア推進協議会は、今年、設立11年目を迎えます。
10年という大きな節目を越え、次のフェーズへと歩みを進めようとしている今。
改めてこの基本理念を読み返してみると、当時込めた想いが、変化の激しい「今の時代」にこそ重く響くのを感じています。

今回は、noteという場を借りて、少しだけ、いわきアカデミアの「内側の想い」をお話しさせてください。



①「いわき」という場所で生きる人を支えたい

まず、いわきアカデミアが基本理念の1つ目に掲げているのが「いわきで暮らし、働き、次代の地域社会を担う人財を育成する」という決意です。

11年前の設立時、私たちの根底にあったのは「このいわきを、若者が挑戦を諦めなくていい場所にしたい」という、焦りにも似た強い想いでした。

東日本大震災から時間が経ち、まちの風景やハードの復興が進んでいく中で痛感したのは、最後に必要になるのはやはり「人」の力だということです。
誰かが敷いたレールの上を歩くのではなく、いわきの課題を自分事として捉え、自ら汗をかいて動く。
綺麗事ではなく、このまちで、このまちと生きていく。
そんな「次代のいわきを担う人」を一人でも増やしたいと考えています。

その一環として、いわきアカデミアは「体験プログラム」に力を入れています。
知っているようで実は知らない「いわき」の魅力を子どもたちに伝えるとともに、子どもたちのピュアな視点や感性から、私たち大人も多くの学びを得ています。


②離れたからこそ見える「いわき」がある

2つ目の理念は、「いわきを離れても、いわきとつながり続ける人財を育成する」こと。

地方にとって「若者の流出」は深刻な課題です。
でも、私たちは「いわきから出るな」とは言いたくありません。
外の世界を見て、多様な価値観に触れることは、その人の人生にとって間違いなくプラスになるからです。

大切なのは、物理的な距離ではなく、「心のフック」がどこにあるかです。

一度いわきを離れたとしても、「あぁ、いわきのために何かしたいな」「いわきのあの人と、また面白いことがしたいな」と思えるかどうか。
いわきアカデミアは、たとえ遠く離れた場所にいても、ふとした瞬間にこのまちを思い出せるような「つながり」を、学びの場を通じて育んでいきたいと考えています。


③郷土愛は、大人の「背中」で育つもの

3つ目は、「子どもたちの郷土愛を育て、人財の全体的な底上げを図る」こと。

正直に言えば、子どもに「郷土愛を持て」と強いることはできません。
子どもたちは、楽しそうに働く大人や、まちを良くしようと必死に汗を流す大人の「格好いい背中」を見て、初めて「このまち、ちょっといいかも」と感じるのではないでしょうか。

また、この「底上げ」という言葉にも想いがあります。
一部の優秀なリーダーだけがいればいいわけではありません。
地域に生きる一人ひとりの視座が少しずつ上がることで、まち全体の空気感は変わっていきます。
子どもたちが「いわきのことが好きだ」と胸を張れる未来をつくること。
それこそが、今を生きる私たち大人の役割だと信じています。


④最後は「考える力」と「対話」に戻ってくる

最後となる4つ目は、「社会で必要な考える力やコミュニケーション力を高める」こと。

これは一見、どこにでもある研修目的のように思えるかもしれません。
しかし、この10年活動を続けて確信したのは、これこそが不確実な時代を生き抜くために最も必要な「力」だということです。

AIが瞬時に答えを出し、SNSで感情的な言葉がぶつかり合う今の時代。
だからこそ、一度立ち止まって自分の頭で考え、立場が違う人と膝を突き合わせて対話する。
答えのない時代だからこそ、じっくり時間をかけて悩み、人と向き合う。
そんな一歩一歩の歩みこそが、これからの未来を生き抜く力になるはずです。

いわきアカデミアは、こうした「人間としての生きる力」をみんなで育みたいと思っています。


11年目のいわきアカデミアは、もっと…

設立時に決めた、この4つの基本理念。
言葉自体はシンプルですが、そこには「このまちと共に生きていく」という覚悟に似た約束が込められています。

10年という月日が経ち、時代の変化に合わせていわきアカデミアのプログラムも少しずつ変化してきました。
しかし、アプローチの方法は変わっても、いわきアカデミアが目指すゴールはあの頃から変わっていません。

11年目のいわきアカデミアは、もっと面白く、もっと人間臭く。
いわきアカデミアはこれからも、地域の企業・団体の皆さんと手を携えながら、次代を担う子どもたち、そしていわきの未来と共に歩んでいきます。

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